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2016年から2019年にかけて文藝春秋誌に掲載された気鋭のノンフィクション作家らが描く東京にまつわる12の物語。
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竹中平蔵を炙り出した佐々木実とか、『豊田章男が愛したテストドライバー』の著書稲泉連ほか、豪華な顔ぶれ。東京を切り取ったノンフィクション、ルポ。タワマン、保育園建設反対の現場、児童相談所、東大女子、リトルインド、はとバスなど。題材多くあっさりした読み応えで週刊誌みたいだが、流石、そのカメラワークならぬ、エッセイストのトリミングの上手さ。
タワマンのせいでゴジラの迫力が無くなって、やむなく初期設定を変更し、ゴジラがサイズアップしているという話は面白いと思った。確かに、ビルに比べて小柄なゴジラは滑稽だ。
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平成が終わることが決まった頃に編集された本。昭和から平成にかけて東京がどのように変わっていったかを12人の作家らがそれぞれ異なるテーマで描く。
選ばれているテーマは貨物列車、児童相談所、東大女子、介護に携わるフィリピン人など多彩。平和でノスタルジックな話が中心かと思いきや、「保育園反対を叫ぶ老人達」や、児童虐待など穏やかではない話題も。
12の短編ドキュメンタリーを読んでいるような感覚で、各テーマに出てくる人たちが懸命に働いている様子と共に、社会に横たわる課題や理不尽な規制など、問題提起がなされている。
どれも読みやすい。狭く凝縮された東京の中でも、ドラマはたくさん詰まっている。