紙の本
謎が謎を
2020/02/20 22:48
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投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み進むにつれて、謎が解かれるどころか、さらなる謎を呼び、非現実の世界が膨らんでいくようだ。じわじわと狂気の世界へと誘われているようでもあり、いささか恐怖を覚えるほどだった。しかし、散りばめられた謎がすべて明かされるまでは、読みたいと思いながら、先を読んでしまう。
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第1部(下)。
“顕れるイデア”という事で、騎士団長登場。何だか「海辺のカフカ」におけるカーネル・サンダーズを彷彿させる気がします。
そして、免色さんの“何者?”感が凄いです。“免色が座り心地のよくないソファを自宅の居間に置いたりするわけがない”“免色が腕の悪いバーテンダーを雇うわけがない”“免色が完璧でない白ワインを用意するわけがない”等々・・。
もし、免色さんが「芸能人格付けチェック」に出たら、GACKTさんもビックリの目利きぶりを見せてくれそうです。
第一部が終わり、色んな事が謎だらけで混沌としている感じです。第二部の展開が楽しみです。
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第1部の上巻、第1部の下巻、第2部の上巻、第2部の下巻、という阿漕な文庫化商売。
感想は第2部の下巻に。
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やっと村上春樹らしいファンタジーな世界が少しだけ登場。
夜な夜な土の中から鈴の音が聞こえてきたり、絵の中から騎士団長が飛び出てきたりと。
それがどう繋がるのか後半にこうご期待。
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小説としては、文句なしに面白いのだと思う。思うのだが、如何せん、この後の続きを読みたいと言う気になれない。
恐らく話の良し悪しとと言うよりも、私の好みと村上春樹という作家の文章というのか、表現との相性が悪いのだと思う。そのため、他の小説に比べて読むのに時間がかかり、そして非常に疲れる。疲れてしまうがゆえに、話の面白さが半減してしまうのかもしれない。
ただ、話は面白い。なので私の評価は低いのは気にされない方が良いかもしれません。
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やっぱり村上春樹はおもしろい。
なんなら新境地という感じもした。
この作品はタイトルに惹かれず、しばらく寝かせておいたもののいざ開くと一気読み。
過去の作品のネタに類似したシーンがいくつか出てくるのに、新しい。
これまでの作品に出てきた人物と比べると今回の主人公には「熱」があるように思った。
村上ワールド的なファンタジーの世界なのに、リアリティがあり、人間くさい面も感じられた。
そして最後のシーン。これはこれまでの作品では扱われなかったコトじゃないだろうか。
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半分以降は2時間くらいで一気に読んだ。
不思議な世界観に引き込まれた。
なんだろう。
騎士団長殺しを描いた、画家雨田具彦の当時の想い、出来事が歴史的な事件と関わり合いがあるのか。
それが、今とどうリンクしているのか。
主人公の前に突然顕れた騎士団長の姿を借りたイデア、は何を意味するのか。
免色さんの娘かもしれない、中学生の少女秋川まりえの肖像画を描くことがどう作用していくのか。
主人公の妹と印象が重なることに意味があるのか。
免色さんの本当の意図がどこかにあるような気がして、
どう驚かされるのか、先が気になって仕方ない。
言い回しとか比喩とかが回りくどいというか、物の捉え方が婉曲的で、難しいけど、すごい。
日本語を上手く表現しているというか、
決して英訳出来ないだろうし、実写も出来ない世界観だと思う。
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第一部の下巻になると面白さが増してきた。
何とも言えない表現の中で話の展開が徐々に進んでいく。
気がつくと引き込まれている。
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人は,他者との関わりの中で自分という個を認識し,成長させていく.他者理解の先に,成長の過程で,自らとの対話が始まる.きっとそういうことに違いない.
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免色さんの、ものすごく自律した精神と狂気の共存がすごくよいとおもった。印象深い。
最近よく考える「無」というテーマが途中で出てきたので、どきっとした。からっぽとは思わないが、無とはおもう。
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私、ユズそして免色氏。下巻では免色氏の子供かも知れない「まりえ」が登場。かなり変わっている少女だ。今までの村上作品から想像するに、私とまりえの性行が描かれるだろう(…というか描かれてほしい笑)。騎士団長という謎の小人(?)も出現し、混迷を極める——。この世界はどんな終わりを迎えるのだろうか、わくわくが止まらぬまま第2部へ。
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第一部の後編。タイトル通りにイデア(とでも言えるもの)があらわれます。仮の姿を纏ったイデアは、ここではそれほどの自己主張は無いように感じました。これから第二部に入ってから、物語の核心に迫っていくのかなと。それでも一種独特の存在感があるものです。
新しい登場人物も出現し、主人公の生活に変化が訪れて行きます。これが精神面にどのように影響があらわれるのか。物語にどのように巻き込まれていくのか。読みながら徐々に世界が浸透してきていることを感じます。
前編でも思いましたが、今回はタイトルが重要だと思います。各章のタイトルは、どの中に出てきますが、それがタイトルになっている意味を思いながら読むことで、さらに楽しめます。
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「わかりきったことじゃないかね」と誰かが言った。奇妙な訪問者とともに、物語の渦は勢いを増していく…。多彩な人物と暗喩が織り成す物語。
これは村上春樹版『時間の国のアリス』なのか。時間が止まっていたかのような空間から、一気に時の渦に巻き込まれるかのような瞬間。読者さえさまよい人にさせる著者の凄さに驚愕する。
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少しずつ非現実的な出来事が起こり始めます。-私のまわりで渦の流れが徐々に勢いを増しているようだった。(途中略)その異様なまでの静けさが私を怯えさせた。- 私も物語の世界に巻き込まれそうです。
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◇帯
アリスの穴に迷いこむように
「わかりきったことじゃないかね」と誰かが言った。奇妙な訪問者とともに、物語の渦は勢いを増していく――
……
メモあり。