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投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
「有栖川有栖の見本市」と本人がおっしゃっていることもあり、その通りの本でした。有栖川有栖さんらしい作品集な気がします。
1番大物(長い)のが、本の題にもなっている「こうして誰もいなくなった」ですが、これも中編です。本当に短いものは、2~3ページです。全ての話が読みやすい一冊でした。何かの待ち時間などにちょうどではないでしょうか。
館の一夜、名探偵Q、盗まれた恋文、が特に好きでした。
あとがきで、各話がどのような経緯で書かれたのかを紹介されているのですが、作家の苦労を感じました。
紙の本
そして誰も~
2019/05/21 18:07
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
よりも、復讐劇という恐ろしさや、今やっているドラマのような交換殺人のような人間のいやらしさがあると思う。しかし有栖川先生だから最後まで面白い!
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界の名作です。殺人事件の話なんですが、ラストまで話が読めなくてドキドキしながら推理しながら読んでいました。
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有栖川先生、デビュー30周年おめでとうございます! 周年を祝うタイミングで刊行された魅力的な作品集。すぐに買ったのに寝かせており、このほどようやく読了した。ヒヤッとする感覚を堪能したり、あっと驚く展開を楽しんだり。鮮やかなお手並みを騙される気満々で待つという、ノンシリーズものの見どころをおおいに味わった。ワクワクしながら読んだ「線路の国のアリス」、「未来人F」は探偵好きへのご褒美か、そうとしか推理を導けない表題作はフーダニットを愛する著者の本領発揮。そうそう、「妖術師」もよかった。すでに次が待ちきれない。
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有栖川有栖の最新作。
1冊の短編集としてはかなり作風に幅があり、本書だけで有栖川有栖の作風を言い表せるのでは?
表題作のみ中編に近い長さだが、寧ろごく短い、ホラー・ファンタジー風の短編の方が好みだった。ラジオ番組用の朗読原稿で、活字になるのは初めて、というものも含まれているのは嬉しい。ラジオはエリアフリーにしないと聴けないものも多いからな〜。
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ダークでコミカル。幻想的でロジカル。どんな短い掌編でもミステリファンの琴線を擽る機知に溢れている。
頭を使う読書の合間の息抜きに。
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2019年27冊目。バラエティーに富んだ作品集。⌈館の一夜」古きよきを感じる作品。文明の進歩も良し悪しだよなぁと思わされる。⌈妖術師」世にも奇妙な物語テイスト。これをフィクションだからと笑い飛ばせないのが一番怖い所。⌈本と謎の日々」本と本屋好きには堪らない。書店勤務の経験が作品に活かされているってのが素敵。シリーズ化して欲しいくらいの作品。表題作も面白いし、捻りも加えられていたけど、この手のは原典の印象が強過ぎて中々難しいとも思う。
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アガサ・クリスティの名作を髣髴とさせるタイトルの表題作「こうして誰もいなくなった」はじめ、2Pの超短編から中編までミステリありファンタジーありホラーっぽいものありとたくさん詰まった本。
14本収録されてますが、一番好きだったのは日常の小さなミステリー系「本と謎の日々」
本屋さんってなんとなく素の自分が出てしまいませんか。
自分の中身が呼んでいる本を探しているから行動が素直というか。だから、なぜこの本を買っていくのか、なぜ返品するのか、なぜ定期購読で自宅配送にしないのか、などあれこれ客の行動について探ってしまう(=探れてしまう)というのがわかるなーと。
有栖川作品でシリーズでないものを読むのがはじめてだったと気づきました。
本の装丁がとっても可愛いです。一見の価値あり。
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ノンシリーズの中短掌編作品集。
アンソロジーで短編の内の4作は既読だったし、全体的にファンタジー色の濃い作風の物が多かったのがやや残念だったが、中編の表題作が傑作だったので救われた。題名から判る様にクリスティの『そして誰もいなくなった』を下敷きにした物で、あの作品で有栖川さんが感じた違和感を、「自分ならこう書く」と独自のアイデアを加えて創作したとの事。あの作品のパスティーシュは多くのミステリ作家が書いているが、中編でここまでの完成度は凄い。短い分、少し説明不足の点も感じられたが、とても面白かった。
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ごった煮(笑)
私は、鉄道のアリスと、本と謎の日々が好きかな。
本屋の話はシリーズで書いて欲しいぐらい。
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有栖川有栖のノンシリーズ作品集。ラジオでの朗読のための掌編からミステリ中編まで様々な作品が楽しめます。
少し不思議な物語からファンタジー、ホラー、そしてもちろん本格ミステリまで。シリーズ物ではないので却って作者の色合いが強く出ているとも感じさせられます。
男女が迷い込んだ館の正体、線路の国に入り込んだ少女アリス、幾度となく繰り返される怪獣の夢、心中を試みた劇的な幕切れ、未来人が襲来する乱歩パスティーシュ、本屋で起こる謎、そして表題作クリスティの「そして誰もいなくなった」をリライトした中編作品。
変幻自在に様々な味わいがあり、懐の深さを感じさせます。そして読後感はどれも実にシャープで軽やか。それこそが作家有栖川有栖の本質なのでしょう。
印象に残るのはやはり表題作「こうして誰もいなくなった」。クリスティの名作を下敷きとし、現代によみがえらせたというだけでも面白いのですが、そこに原典にはない名探偵を登場させる遊び心。しかもその探偵の思い切ったキャラクター造形。これは読み切りの一回きりだからなのか、ものすごい探偵を出してきたなと思ったら、推理は実に正統派。これぞ有栖川ミステリと思わされる美しい流れを見せてくれます。
今までにもノンシリーズ作品集はありましたが、今作が一番遊び心に飛んでいるかも。これからますます軽やかに様々な顔を見せてくれそうです。
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追記:時間ができたので再開。表題にもなっているメイン作品を読んで評価がアップ!原作を知らなくても楽しめるストーリーと結末。これを最初に持ってきてほしかった。
決して退屈なわけではないのだが、読後感が、で?となるものが多かった。好きな人は好きなのかもしれないが。半分もいかずにやめてしまった。
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あの名作『そして誰もいなくなった』を再解釈し、大胆かつ驚きに満ちたミステリに仕上げた表題作をはじめ、ラジオドラマ脚本として描かれ、小説としては世に出ていない掌編や、自殺志願者の恐怖と悔恨を描く傑作ホラー「劇的な幕切れ」、書店店長の名推理が痛快な日常ミステリ「本と謎の日々」など、一作たりとも読み逃せない名作揃い。有栖川有栖作家デビュー30周年記念を飾る、華麗なる傑作作品集!!
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本のタイトル通り「こうして誰もいなくなった」が勿論メインなのだが、そのほかの掌編や短編もバラエティ豊かで、愉しめる。「こうして~~」では、ネット社会で、世界中のどことでも繋がれる現代といえども、舞台設定によって孤島の密室殺人事件が成り立つものなのだと再認識させられる。ネットに頼りすぎる現代人にとっては、ネットから遮断された時点で、恐怖が倍加されるかもしれない。クリスティの時代とは別の怖さでもあろう。そして、さらりと描かれてはいるが、現代の自覚なき罪の深さの告発でもあるように思う。さまざまなテイストの物語を味わえて愉しい一冊だった。
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有名なIT王に別荘に招待され集まった男女。それぞれ地位のある招待客たちはお互い探り合いながらも、その状況を楽しもうとしていた。しかし肝心の主人が姿を現さず、やがてむかえた晩餐で招待客の一人が毒殺される。そして明かされる主人の真意に寄って順繰りに殺されていく招待客たち。最後まで生きている人間はいなかった。捜査に訪れた探偵が明かす真実とは……
ノンシリーズの短編集。全て関連なし。ショートショートから表題の中編まで様々。実はクリスティ、読んでないんだよな……なので早坂吝氏のアレの方を連想してしまったアホな私。表題は淡々としてるし驚きがあるわけではないんだけど探偵役が飛んでて面白い。好きなのは『劇的な幕切れ』
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様々な読み口の作品を集めた短編集。もうこのタイトルだけで買うっきゃない(笑)。
お気に入りはやはり表題作「こうして誰もいなくなった」。もうどこからどう見てもあのシチュエーションで起こる孤島の連続殺人、ってので、事件が起こる前からわくわくしっぱなしです。原典を知っていても知らなくっても楽しめる作品かも。
「線路の国のアリス」も大好き。鉄道にはまーったく興味がないのですが。「不思議の国のアリス」は大好きなので、「エキシャ猫」に大笑いしてしまいました。他にもアリス好きにはニヤリとさせられるような箇所がいっぱい。実に愉快な一作です。