紙の本
ひきこもり家族の支援をする著者が語るひきこもり問題
2019/05/03 16:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃のタイトルに思わず本書を手に取った。
内閣府が公表するひきこもりの数52万人とは、40歳以上を含まない数であり、それは子ども・若者育成支援推進法の対象が39歳までということが関係しているらしい。
そこで問題となってくる8050問題などについて、本書では著者の体験をもとに書かれていてこの問題が待ったなしだということが伝わってくる。
ひきこもりを体験した人の自立は就労と考えがちだが、著者は自分自身を語る言葉をもつことだという。家族にも誰にも自分の苦悩を語れずに、いっぱいいっぱいになって1人暗闇で生きている人たちを思うと胸が苦しくなった。
家族の問題としてしまうにはあまりにも重い問題であり、多くの人の支えやそれぞれの人に合った居場所の支援が必要だと感じた。
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肝心の「親の死体と生きる若者たち」については新聞報道以上のことは触れられていない。代わりに大半を占めるのは筆者の主催する会にゆかりある人からの相談や手紙。会自体もひきこもりの人をいかに外に出し、働かせるかを目的としているように思う。社会参加はそれを望む者にとってはたしかに重要なことだと思うが、全ての人が社会と関わりたい、人間関係を築きたいと考えていると決めつけているのは如何なものだろうか。結局は少し前に問題になったひきこもりの引き出し屋をマイルドにしたものとしか思えなかった。それならば割り切って商売にしている精神病院移行サービスの方がまだマシのように感じた。
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正直言って、本としての体裁は成していない。
当事者の投稿と事象の羅列、著書の思いの羅列に過ぎない。
でも涙無くして読めない。泣けて泣けて仕方がない。当事者のあまりの苦悩に言葉を失う。
こんな人々がたくさん埋もれているのだろう。
著書はもう手遅れだと言うが、でも動かないよりはマシであるはず。
何か自分にできることがあるだろうか。
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80・50問題って言うんだ.引きこもりを選んだのか選ばされたのかはわからないけれど,親の立場からするとこういう会があって何か言えるのは少し救いになると思った.
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まぁまぁですかね。青林堂って確かマイナーな漫画雑誌を出版している出版社じゃなかったでしたっけ…? いわゆるガロ系の漫画家を輩出しているような…。
まあ、それはともかく、マイナーな出版社だからなのか分かりませんけれども、文章と文章の間の余白が多くて、すぐに読み切ってしまいましたね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
著者は現在の日本の状況を「もう手遅れ」と言いつつ、なんとか最悪な事態にならずに済むよう、提案を続けていますね。日本にはかなり多くの数に上るひきこもりさんが居るようですね…。
僕ももう、なるようにしかならない、と思いますけどね。でもまあ、本書には当事者、いわゆるひきこもりさんたちの生の声が掲載されていて、それは読んでよかったな、と思いました。あまり当事者の声というものは発信されないと思いますので…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
ヽ(・ω・)/ズコー
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不登校、発達障害、コミュニケーションが苦手など種々の理由から長期化するひきこもり。40代、50代のひきこもりの子供、親の年金で生きている子供、親が死ねば子供も死んでしまう。「8050(はちまるごーまる)問題」が深刻化しています。「人と話すのが怖い」、これを克服することが大切ですね。高齢者が何歳まで自立できるか、これも大きな問題ですが、ひきこもりの若者が自立することは喫緊の問題ですね。経済力(仕事をする)、運動、食事、生きがい(社会性、コミュニケーション)がベースと思いますが・・・。山田孝明 著「親の死体と生きる若者たち」、2019.3発行。
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引きこもりの実態、8050 問題に焦点を当てている。引きこもりの助けの求められなさが痛々しく伝わる。
家庭に問題があったり、行政が冷たく対応したりと、援助されない実態がある。確かに、支援は医療でも教育でも福祉でも、求めてきた人々しか享受できない。
引きこもりは複雑な背景があり、支援が難しいことも知った。支援側の体制を整えることがまず一歩だろう。
この実態がどうにか変わりますように!
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親の「死体」と生きる若者たち。山田孝明先生の著書。親の「死体」と生きるのは親の「死体」と生きるしか生きる術がないから。親の「死体」と生きることを選ばないと生きていけないから。親の「死体」と生きる選択をしなくても生きていけるように自立すること。親の「死体」と生きる選択をしなくても生きていけるように親離れ子離れをすること。親離れ子離れができない親子を見て見ぬふりしないこと。