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投稿者:渡り鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
60歳で定年を迎えた刑事が奥さんと一緒に四国のお遍路参りに出かける。警察勤務時に遭遇した被害者の冥福を祈るため。2ケ月かけて四国の88か所の寺を徒歩で回る。その最中にTVで関東で起こった幼児殺人事件のニュースを知る。主人公が昔、扱った事件と酷似しており、お遍路しながら犯人を突き止めようとする。話は面白いがテーマは重い。冤罪事件に対する刑事の矜持を聞くにつれ、テーマの重さを再認識する。
また、この主人公とほぼ同年代であり、共感を持てるシーンも多数。仕事一筋で定年を迎えるが、定年後の奥さんを大切に思うさま,娘への愛情に共感を持てる。
紙の本
続きが読みたくなる
2021/09/21 17:36
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投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
四国八十八か所を一緒に回っているような感覚(まだ回ったことはないけど)で話が進み事件解決のきっかけが札所めぐりの途中で出てくるとは面白かった。
ただ主人公の現役時代の過ちとなる事件がどうなるのかそちらのほうが気になってしょうがなくて続編として出てくれないとなんかスッキリしない気がした。
紙の本
おかしい
2021/08/18 12:03
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
罪を背負い込むのは構わないけど、周りを巻き込むのはどうかなぁ。
あと、退職した刑事に頼らないといけない群馬県警は情けない。
紙の本
予想外のトリック
2020/02/13 23:37
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投稿者:うれい - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃。感想、何から書けばいいんだろうと暫し放心。警察官を定年退職し妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた――冒頭から神場の悪夢が描かれ、どうしてこの元刑事は“解決したはずの事件の悪夢をずっと見ているのだろう”と不思議に思うはずだ。お遍路を進むうちに神場の警察官としての半生や先輩刑事須田のこと、そして16年前の事件の真相が明らかになっていくのだが、事件の“真相”も車が“魔法のように消えた”トリックも思わず唸るものばかり。内容は重いがオススメ
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『孤狼の血』以来の柚月作品。本作が『本の雑誌』ベスト1に輝いたときから、文庫化を待ち焦がれていた(単行本を買えよ、って話だけど)。という訳もあって、最優先で読み始めた次第。熱い警官の物語っていう意味では、件の作品と同系統といえるけど、リタイア後の視点を交えることによって、外部からの視点も加わり、幅が持たされている。と言いながら、だけど、『孤狼~』において、主人公も凌ぐインパクトを誇った殉職刑事ほどのキャラがいなくて、個人的には同作に軍配。本作ももちろん、面白かったけど。
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柚月作品は重い作品が多いが,今作はいつにも増して重すぎ。面白かったが疲れました。
あらすじ(背表紙より)
警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。
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警察を定年退職した神場は妻と四国巡礼に出かける。
過去に苦い思い出のある事件と現在の事件がオーバーラップして物語が進みました。
現場は群馬県。
四国と群馬でやり取りしながら犯人を追い詰めます。
ただの刑事物ではなく人間ドラマでした。
心の葛藤や手がかりを掴んでじわじわと犯人を絞っていくところも面白かった。
読み応えは充分。
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刑事を退職して、幼女殺害事件の遺恨を残して定年を迎え神場は妻と共にお遍路の旅へと向かう。
その途中また新たな幼女殺害事件のニュースに触れら物語
過去の幼女殺害事件が冤罪かも知れないと言う疑問を抱きながらも、組織の中でその事件を無かった事にしてしまった自分と向き合う中で新たに起きた事件が過去の幼女殺害事件との関連を疑い娘の恋人の部下にその事件を
託す。贖罪の為にお遍路をはじめた、元刑事が最後の最後まで刑事であり続ら物語。
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冒頭の悪夢のシーンは、伊藤計劃「虐殺器官」を思い出させる。後に続くストーリーは全く違うが、一気に小説世界へ引きずり込まれるところは同じだ。
主人公は刑事を退職後、四国お遍路に回っているので、現場から離れており、活劇はないが、なぜか引き込まれる。ミステリーとしては弱いと思うが、その小説世界は濃密だ。すっかり涙もろくなっている読み手の私は、出張中のサンダーバード号車内で2度ほど泣いてしまった。面白い小説を、長距離出張の車内という集中できる環境で読み込めた事に感謝!
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ミステリーとしては単調なもののヒューマンドラマとしてはかなり良かった。
刑事の苦悩が自分にも重なる部分があり心にきた。
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「平成最後の」って皆うるさいねんと思いつつも念入りに選んで1冊読んだ後は、「令和最初の」ってまた皆うるさいねんと思いながら店頭でこれを手に取る。
実際に昭和と平成の世を騒がせた事件の話がちらりと出てきたり、DNA鑑定の不確かさを問うたり、『殺人犯はそこにいる』と併せて読みたい。
『孤狼の血』の男臭さに心が躍った者としては、妻や娘の描き方があまりに女性そのもので少々退屈にすら感じてしまいましたが、犯人が明らかになる終盤100頁は白熱。「清濁併せ呑む覚悟で刑事を続ける」という言葉に目が潤む。諦めなければ報われる。
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警察官を定年退職し妻とお遍路に出た神場。お遍路する理由とこれまでの警察官人生を振り返り、過去の事件とつながる事件が。警察小説でありながらひとりの生き方、後悔、取り返しのつかないものについて救いはあるのかという問いがある。お遍路の道を歩き、体は前へ前へと進むけれど心は過去へと戻る。現在の事件に協力しつつ、どうしても消せない過去のこと、家族や同僚への想い。道筋が見えない捜査と全てを失っても解決したいという決意に揺さぶられる。終盤の展開からラストまでは神場や刑事たちと同様に興奮する。柚月さんをもっと読みたくなった。
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定年退職した刑事が夫婦で、四国遍路をしながら半生を遡る。容疑者にたどり着くところがもう少し丁寧でもよかったかと思った。神場とかつての上司、部下などの警察官は善人すぎると感じたのは、自分がひねくれてるからか。
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この方の描かれる男たちが好きだ。なんせカッコいい!
仕事は非常に有能な反面、根っこの考え方が全く合理的でなく。 ともすると自らの拘りや美学によって生き方に不自由さを余儀なくされてしまう。 しかも自身はその不自由さを自覚しながらも更にそれを良しとする『潔さ』を持っている。
俗な言い方だけど『昭和』なのだ!
ただ、好々爺も結構だが、昨今かくしゃくとした大人など久しくお目にかかっていない。
カッコいい大人達は何処へ行った?
見本となる者がいなければ、後進達は何処へ向かえばいい?
新たな元号を迎えたこの折、よわいを重ねた方々にこそ読んで欲しい、読むべき本だと思った。
あなたのことですよ。
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文句なしの☆5つ
神場と鷲尾が苦しんできた16年前の幼児殺人事件と同じ手口でまたもや幼児殺人事件が発生
16年前の事件は冤罪なのか
ラストの真実に迫っていくシーンは手に汗握った
読み終えて、タイトルにも感動
柚月裕子さんの作品これからも楽しみ