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紙の本
さすがだが、事件の鍵に引っかかる
2021/02/10 21:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編は多作家の東野のヒット作、加賀恭一郎シリーズの最新作である。加賀のシリーズは終了したと思っていたが、まだ続いていた。『祈りの時が幕を下ろす』は、加賀恭一郎の家族の秘密が表に出てきた。今回は従弟で警視庁捜査一課の松宮脩平の家族の秘密が表に出てきた。ということは、加賀恭一郎とも無関係ではない。
それにしても東野の作品は多い。まさに多作作家である。しかし、時代の違いもあるが、作品の質にもかなりの差がある。このシリーズは初期には取るに足りないと思わせる作風であったが、ここ数作は大変魅力があり、次回作の発表が楽しみになってきた。もう終わりだと思っていたので、望外の喜びと言っても過言ではない。
加賀もだが、松宮もきわめて頼もしい人柄に描かれており、キャラクターの魅力が全体を支配しているようだ。東野の人気はこういうところにあると思う。2人とも警視庁捜査一課に所属する刑事だが、加賀の方がキャリアがあって、松宮を指摘にも指導している。加賀は警視庁管内の所轄をいくつか経験している。
事件の焦点になるテーマがやや安易だと感じた。人工授精とその操作にミスがあった点であるが、もちろん可能性がないわけではないが、それを事件の鍵にするのは興覚めであった。もっとも、殺人事件の鍵などはどこにでもあるわけではなく、極めてまれである。そうでなくてはこの社会は大変なことになろう。
その点だけが心残りだが、それ以外は松宮の家族的なつながりを含めて、さすがに東野作品であった。次回もよろしくと言いたい。
紙の本
よく練られたストーリー
2022/08/06 08:36
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
中年夫婦が2人の子どもを地震で亡くす場面から始まり、カフェの女性オーナーが殺されているのが発見され、その犯人を突き止めるというストーリー。加賀刑事のシリーズなので楽しみに読み始めましたが、伏線までよく練られていて破綻なく最後まで持って行けていて、期待した以上に面白かったです。
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加賀さん従弟の松宮くんメイン
2021/02/10 10:36
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投稿者:はいね - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めて「あ!これ加賀さん!(好き)」と思ったけど従弟の松宮くんメインだった~。
前作(覚えてないけど)で少し成長したなぁ(上から目線)と思ったのは記憶にある。
後半の多由子の流れも、そうだろうと思ったけど何とも言えない・・・人間とは愚かな生き物だ。
人を殺めてしまうという行為全てが「心神耗弱」の状態なのだから後で判定するものではないとやはり思ってしまう。
真次と克子は知った時点で一緒に歩めなかったのだろうか・・・
紙の本
家族の物語
2020/03/25 06:22
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
加賀恭一郎シリーズだが本書の主人公は加賀の甥の松宮修平
ある殺人事件と松宮修平の出生の秘密のストーリーが平行して進む。
最初のうちはふたつのストーリーが交錯するのでとまどったが、最後は「そういう事だったのか」と納得した。
殺人事件の犯人は中盤に判明。
問題は動機。
完全に自白していないようなので松宮は捜査を続ける。
その中で自らの出生に向き合う。
やや都合がよすぎると思う部分も多いがそれでも読ませてしまうのは東野さんの力だと思う。
紙の本
人と人とのつながりを考えさせられる1冊
2020/03/22 13:08
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投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カフェを営む女性が刺殺された。その女性には子どもをめぐる複雑な事情があった。
子どもをめぐって様々な境遇の人の人生が交差する物語で、題名の希望の糸の意味がわかったときとても温かい気持ちになった。
子どもはたしかに希望の光であり尊いものだが、子どもがいないということに固執しすぎて目の前の幸せに気づけないことがこの物語の悲しい結末を招いた。
近くにいる人を信じて、ないものを嘆くのではなく、自らの今ある幸せを大切にすること、また様々な人とのつながりを大事にして生きていくことこそが豊かな人生につながるのだと感じた。
紙の本
希望は誰にとってか?
2019/12/13 19:44
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投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めと終わり、さてこの話の主人公は誰かと考えた時、車の両輪かと思った。東野圭吾さんの小説は「家族」を題材にしたものが多いが、ここでも、親子の関係が根底として存在する。そこに男が存在し、女が存在して複雑に絡み合う。だから表紙の糸は「赤」かと、変に納得をした。糸がまるで血管に見えるのは私だけだろうか?
そう考えてみれば、タイトルといい、なかなか意味深長だ。