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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
成長物語あり、ミステリーみたいなのあり、切ないハードボイルドあり、わけわからんエンタメあり。要は何でもありだな。平山夢明の頭の中、どうなってんだと思う。“平山ワールド”って言っていいと思うほど独特です。この独特さはハマる人はハマりそうですね。えっ、俺?…………、馴染めないや(笑)でも肩肘はらずにリラックスして読める作品でした。
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【どうぶつ好き、あつまれ〜! 二ヵ月連続刊行第二弾】淫売宿にヤギの甘汁とオランウータンのポポロがやってきた。彼女たちの活躍で姉さんたちが恐慌を来す表題作ほか〈最悪劇場〉第二弾。
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単行本からの再読。
「ヤギ」の印象が強すぎてあんまり覚えていませんでしたが、「陽気な蠅」の雰囲気がすごく好きです。全体的にカッコいい。
「ヤギ」は、まあ、再読してもやりたい放題だなと。あらすじの”動物たちの活躍”で笑ってしまう。
特典の「デブを捨てに」の無修正版が気になります。
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タイトルに好きな動物の「ヤギ」が入っていたので購入。表紙にも目を惹かれたしね。
中身はタイトルを含む3編の小説が収録されている。どれも、中身がエグくて読んでいて気分が悪くなる。そういえば、著者の作品を読むのはこれで2作目になるけど、前に読んだ本も酷かった。
暴力で肉体が破壊されるシーン、人を殺すシーン、その全てが生々しくて血の匂いがする。
そしてタイトルの「ヤギより上、猿より下」の意味を知った時の衝撃たるや。帯には「動物好き、集まれ〜」ってあったのだが、「集まれ〜」ではない。確かに動物は出てくるけど、そんなポップな感じには扱われていない。
だけど、この感じ、嫌いではないし、多分、また著者の作品を読んでしまうのだろうなと思った。クセになる1冊。
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不思議な本だった。胸糞悪くなるような設定や展開があっても読み進めてしまう。そもそもなんだこれ!?みたいな話もある。
特に表題作。タイトルから連想するなんとなくのイメージなんて吹き飛ばされる内容。そういう意味のタイトルか!と、そもそも凡人の発想では思いつかない話だった。こんなの映像化なんて無理だろうな。
でも、嫌な気分にはならず、むしろ読後感は清々しい。やっぱり不思議な本だ。
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「デブを捨てに」に引き続き、読了。
こちらも、なんとも言えない数奇な物語の連続…。
「ヤギより上、猿より下」は、タイトルのシュールさに苦笑いするも、あまりスッキリしないラストで消化不良気味…。
シリーズを通して、物語に登場する人や動物のネーミングが印象的な作品でした。
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タイトル見て、「どうぶつ好きあつまれ~!」の帯見て、きっとアットホームなどうぶつものじゃないんだろうな、ろくなもんじゃないんだろうな(褒め言葉)と思ったらやっぱりw
『パンちゃんとサンダル』はタクムにとって地獄の様な救いようのない話なのに、アレキサンダルの動向に平山さんらしさを感じて「やっぱりこう来たな」と思わずにんまり…。
『陽気な蠅は二度、蛆を踏む』は泣いてしまった。
こうしてやることがキジマのためと頭ではわかっていても、最後ガソリンスタンドでしたエンジンの行動がやるせなさと憤懣を感じて、ダークサイドで生きる人間の感情が浮き彫りになって悲しい。
表題作の『ヤギより上、猿より下』はそれぞれのキャラクターの魅力とおかずの愛嬌ある語り口がいい。
姐さんたちの床技名が平山さんらしい。ポポロも可愛いし、ロハンさんも魅力的。
もうちょっと笑える話が増えてもいいかも。
やっぱり平山さんワールドが大好き。
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文庫化で再読。「パンちゃんとサンダル」父親が母親に向ける暴力が自分と妹に向かうことを確信したタクムが助けを求めた結果得た真実。「婆と輪舞曲」失踪した娘を探し続ける狂女に寄生する男が、自身の娘の失踪をきっかけにたどる道とは。「陽気な蠅は二度、蛆を踏む」手練れの殺し屋を待ち受ける数奇な運命。「ヤギより上、猿より下」わすが10歳で売春宿に売られた”おかず”と、オランウータン”ポポロ”との絆。夢さんワールド堪能。
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平山夢明という作家は、不愉快のプロフェッショナルだなぁ、と改めて。
内容がかなりエグいので誰にもすすめられませんが、最高でした。
人を嫌な気持ちにさせるつもりのない、ふつふつと湧いてくる純度の高い不快って、一転して感動につながるのが怖い。
最低な話ばかりなのに登場人物が魅力的で、とくに表題作のロハンさんが素敵。
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家族愛や親子愛、動物と人間の絆がテーマ。だけどそれを胸糞の描写で書いてる。だから引き込まれるし、イケナイモノを読んでる気持ちになる。
「ヤギより上、猿より下」で女の子がポポロと甘汁のことを心の中では畜生って呼んたのがツボ
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表題作はちょっと長すぎる感じで冗長さを感じた。ドタバタドタバタしていて疲れるし。
少年の話はDVの暴力描写や被害者が狂ってゆく様が生々しくおそろしくてよかった。子どもの無力感から一転、裏切りをきっかけに大切な存在を犠牲にして自分を守る強さを見せるラストは、淡々としていてすっきりとした味わい。
探偵の話、殺し屋の話も、ともに面白く読んだ。殺し屋の話は少し出来過ぎで現実離れしているのだが、そういう世界の話として引っ掛かりなく読めた。
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相変わらずグロくて下品で倫理観がやばいのになぜか読後爽やかな気持ちになる本だった。
読んでる途中はなんでこんな本読んでるんだろうっていつもおもうのに、読んだあとはなんだかスッキリするというか不思議と嫌な気分じゃなくなる。
こういうところが毎度すごいなぁとしみじみおもう。
解説も頷けた。
ただしやっぱりまわりのひとに勧めようとは思わない。
『パンちゃんとサンダル』は、初端からめちゃめちゃ辛くなる話もってきたな…って読むのやめたくなるくらいだった。
一番きつかった。でもなぜかやっぱり締めは好き。
『婆と輪舞曲』は、ミステリ要素もありシンプルに楽しめた。
『陽気な蝿は二度、蛆を踏む』は、平山作品によくでてくるような殺し屋のハードボイルドな話だと思いきや、最後は切なくて思わずうるっときた。
表題作の『ヤギより上、猿より下』は、アッこういう意味なんだ…って。
これも女である私からするとかなりきついというかところどころ倫理観どうなってんだよ…ってとこもありつつ、ぶっとんでてギャグで最後はやっぱりスッキリする話だった。
これもちょっとしたミステリ要素あり。
"淫売"を馬鹿にしてるようにもみえるし、そういう生き方をしてる人達を肯定して救ってるようにもみえて、手放しで面白い!といっていいのかなんなのか複雑な気持ちではあるけど…読ませる力がすごいんだよなぁ…。
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平山さんの4つの短編集が収められた本書。表題の短編の意味を知ると大いにたまげる。表題に気になった人は、ぜひ手にとって本書をお読みください。コメディ風の品のない作品(褒めています)。
ただ、暴力に耐性のない人は苦手な作品も含まれているので要注意。
私のお気に入りの作品は、「陽気な蠅は二度、蛆を踏む」。ハードボイルドな作品。