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紙の本
聴く努力をすれば 老巨木はよい先生。
2019/12/23 20:45
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「樹は語る」の続編。森の木がどのあたりに種を送り込み、育っていくのか。親木と実生の調査を続けながら著者は「木がなにか言いたそう」と感じたという。特に老巨木は長い時間を生き抜いた良い先生なのだそうだ。先達の言葉を聞こう。
前著もそうだったが、著者の書いたイラストがよい。正確に葉や実生を描いた観察画は高い枝の先ではこんな風になっているのか、と勉強になる。すらりと伸びた樹を一本描いたものは樹形がよくわかるだけでなく美しい。今回は巻頭に彩色画も掲載されている。冬のブナ場端の青と白の風景などは見ているだけで「しん」としてきて、文章とともに楽しんだ。
もちろん地道な計測や実験で意外なことが分かった面白さもたくさんある。研究結果はそれぞれの生きものの「生き続ける工夫」を教えてくれるものでもあるのだ。ゆっくりと育つもの、急いでまず足固めをするもの。さまざまな条件の下で生き延びられた個体が「老木」として教えてくれることは多い。「聴く努力」をすれば。
町の中にも、神社や道標として残っている老巨木が時々ある。専門家でなくても、そんな木を見ると何かを教えられているような気になることもあるのではないだろうか。どの木も自分よりもずっとずっと長い時間を、動くことができない生命体として生き抜いて来た。何かを言ってくれるのなら聞いてみたいと私も思う。
紙の本
安定の清和教授
2019/11/16 01:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:梅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著『樹は語る』でオニグルミについて書かれているのを読みながら、サワグルミについても知りたいなぁと思っていたら、ちょうどこの本が出ると知りすぐに読みました。清和教授の著作はどれも樹々への愛が溢れていて、確かに樹は生きているのだなぁと思わされます。
紙の本
樹に聴く
2022/07/25 14:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gaco - この投稿者のレビュー一覧を見る
ページ内に樹木の挿絵が多々あり、絵を見ているだけでも癒されます。植物に関心があり手にしましたが、さらに興味を持ちました。
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