優しさを感じる短編
2023/06/05 14:22
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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに藤田さんの作品を読んだ。
どの人物も優しい人柄で、余り嫌なところが無い。
それだけに切なさも倍増だ。
作者の人となりが、やはり文章に反映されているのかと思うと、早くに亡くなられたことに感慨無量だ。
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
などと言われると重みが増してしまうなぁ。
しかし、良い年した人々の恋愛でも、小説家が描くと、こんな美しめのお話に変わるのですね。
わかって下さい。
2020/09/02 09:57
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
結婚を考えた女性が謎の失踪、その訳は?
連れ子の娘の父親は、誰?
夢に出てきた昔の恋人を探すお手伝い、今どこに?
大人へと導いた女性の娘が現れた、なぜ?
上記の短篇を含めた6作からなる作品。
中高年が過去の出来事や思い出を振り返り、これからの前向きに生きていこうと思わせる作品でした。中高年への励ましの作品にも思えました。
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今でもたまに聴く、因幡晃氏の「わかって下さい」。リンクした内容の短編。想像だにしない展開と結末に、さわやかなな方の涙が少し流れてきた。
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65歳ぐらいの男性が主人公の短編集。
コンサートに行くと、昔交際していた女性が隣の席に。しかも失明していた・・・「わかって下さい」
妻に先立たれた。残されたのは彼女の連れ子。ずっと一人で血のつながらない娘を育てた。彼女が結婚すると言う・・・「白いシャクナゲ」
たまたま困った老女を助けた。昔好きだたった男性を探してると言う。一緒に探しているうちに、偶然が・・・「恋ものがたり」
マンションに突然知らない女が来て、困ったらここに来るように、安田先咲に言われたそうだ。安田のことは知らないが、女は有名女優らしい。そして安田は昔付き合った女性の娘だと言う・・・「観覧車」
画家は描く気力がなくなくなった。家庭菜園で出逢った男は70代のギタリスト。妙に気が合った。軽井沢に別荘を持ってると言う。自分も軽井沢別荘を持ってるので再会しようと言い合うと・・・「エアギターを抱いた男」
昔好きだった人と再会する喜びと悲しみと・・・「土産話」
うーーむ。素晴らしく良かった面白かった。ほとんど65歳の「男性」目線で描かれてるので女性にはサッパリ受けないのかも知れない。65歳とか、中高年男性の心理を知りたい女性は読んだ方がいい。
男として、「こんな風に女性を好きになってしまうのさ」が溢れ出てる。
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若さは無いが枯れてしまってもいない、ごく普通の六十代の男性の恋の物語、短編集です。
どの物語の男性も優しく愛おしくなります。
文章が優しいんです。
藤田宜永さんはハードボイルドのイメージが強かったので、こんなに優しくまるい物語だったとは。
嬉しい誤算です。
物語に出てくる懐かしい音楽の数々。俳優のロバート・ボーンは、昔々わたしも大好きでした。
因幡晃さんの「わかってください」のノスタルジーな世界に、胸がいっぱいになります。涙しながら物語の世界に浸ったわたしです。
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人生の秋に差し掛かった男性の短編6遍。どの主人公にもそれぞれの人生があり、誰もが過去を背負い現在を受け入れて静かに暮らしている。個人的には第一条の「わかってください」がお気に入りです。お互いを思いやる優しさが切なくて、感情を表に出し過ぎることをあまり好ましく思っていない私には心地良かったです。