紙の本
二本仕立て
2023/06/02 16:37
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
年代も途上人物も異なる2つの話が並行で互いちがいに進んでゆく。下巻でこの2つの話がどのように繋がつかが楽しみである。刑事ものには癖の強い人物と素直な新人の登場が約束事のようにもなっているが、この作品もその通りの作りになっている。新鮮味はないが重厚な語り口が興味を下巻へ繋いでゆく。
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盤上の向日葵 上
2020/11/07 21:25
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
柚月先生の作品は刑事にちょっと不良ぽいが凄腕のたたき上げの刑事が出てくるところがすきです。今回も上条圭介のおいたちからプロの騎士になるまでの経緯と殺人の操作が平行して進行していきますが、瞬間の切り取り方が良くできていると思いました。下巻が楽しみです。
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柚月裕子氏が描く重厚な人間ドラマの傑作ミステリーです!
2020/11/05 09:40
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『検事の本懐』(大藪春彦賞)、『孤狼の血』(日本推理作家協会賞)をはじめ、、『慈雨』、『最後の証人』、『検事の死命』、『パレートの誤算』、『ウツボカズラの甘い息』、『あしたの君へ』といった傑作を次々に発表されている柚月裕子氏の作品です。同書の内容は、埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見され、その遺留品は、名匠の将棋駒だったというところから始まります。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛びまわります。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が世紀の一瞬に挑もうとしていた時期でした。著者が描く重厚な人間ドラマの傑作ミステリーです!
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202009/上下巻まとめて。柚月ファンは勿論、そうじゃなくても絶対上下一緒に買ってから読み始めたほうがいい。将棋知識なくても全然気にならずぐいぐい一気に読めてスリリングで謎な展開、とても面白かった。そして今作も、各キャラに気持ちが入ってしまう柚月先生ならではの秀逸な人物描写も素晴らしい。
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白骨死体と共にあったのは名匠の手による将棋駒。警察の捜査は叩き上げの刑事とプロ棋士を断念した新米刑事を中心に描かれる。一方、つらい暮らしをしながら将棋にのめり込む少年と老人の出合いから始まる少年の年月も描かれる。
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NHKでドラマ化された原作。癖のあるベテラン刑事とかつて棋士を目指していた若手刑事のコンビが追う埋葬された死体の正体。若手刑事は原作では、男性。真剣師の東明は、上巻ではまだ現れていない。
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上巻では、埼玉県内で身元不明の白骨遺体が発見された。この遺体には、名匠の将棋駒が握られていた。この駒の持ち主は誰なのかという話を中心に元奨励会員の刑事が相棒の刑事とともに日本各地を巡る。その間に、実業界から将棋界に転身した天才棋士の幼少期の話。
下巻では、天才将棋棋士が出会う伝説の真剣師。彼との出会いが天才棋士の運命を狂わせてしまう。
終盤に向かうにつれてテンポが良くなるとても良い作品だった。天才将棋棋士の上条桂介と伝説の真剣師東明重慶の歩みは読んでいてハラハラした。また、上条桂介の壮絶な過去も昭和の時代の話ならばあり得る気がして怖かった。さらには、上条桂介と育ての親と言っても良い唐沢との関係も胸を打つものがあった。
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各方面で評判が高く、何より好きな著者の手になるってことで、文庫化を待って期待を込めて購入。早速前半を読んでみたけど、2つの視点から進められる展開が、個人的に〇。それらが繋がるようで繋がらず、謎が解けたと思ったら次の謎、っていう展開もスリリング。後半も期待大。
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ずっと読みたくて文庫化を待っていました。
書店で見つけて思わず「おっ!」と声が出てしまいました。
上巻は一気に読んで下巻突入。
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将棋界に異色の新星が登場。
東大卒で、ベンチャー企業の旗手となった男がタイトル選に挑むなか、ある容疑が。
この男にはどんな過去が。
将棋に詳しくなくても楽しめるミステリ。
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柚月裕子の間違いなく代表作だろうと思う(2017年8月単行本、2020年9月文庫本)。文庫本では(上)(下)に分かれているが、ストーリー展開に引き込まれ一気に続けて読了した。
物語は大きく分けて4つの時代が交差して描かれている。
1つは主人公の上条佳介33歳プロ棋士の現代(平成6年)、2つ目は佳介9歳将棋と出会う小学生の頃(昭和46年)、3つ目は佳介20歳将棋の真剣師と出会う東大生の頃(昭和55年〜56年)、4つ目は佳介28歳〜30歳IT企業経営者の頃(平成元年〜3年)。
上巻では、3つ目と4つ目はまだ描かれてなくやはり事件の核心は下巻を待つことになる。
物語は埼玉県山中で身元不明の死体が時価600万円と言われる名工の将棋の駒と共に発見されたことで物語は始まる。
将棋の駒の捜査を担当する二人の刑事の現代平成6年の捜査進展状況、そして昭和46年佳介が幼少の頃の悲惨な家庭状況と将棋を覚えていく状況を綴った上巻。
昭和46年当時では佳介に手を差し伸べて将棋を教える元小学校校長唐沢光一郎と佳介を虐待する父親上条庸一との葛藤が描かれ、平成6年現代では県警捜査1課の刑事石破剛志45歳と所轄の刑事佐野直也31歳が絶妙な捜査で何代も変わった駒の持ち主を探す。佐野刑事が元奨励会所属でプロの棋士を目指していたが挫折して警察官になった過去を持ち、駒の捜査にはなくてはならない存在となって、いぶし銀の捜査能力を誇る石破刑事との絶大なコンビにグイグイ引き込まれる。
上巻では、現代平成6年は捜査で駒の記録上の持ち主から4人目になる転売された手掛かりを得るところで終わり、昭和46年小学生だった佳介は東大に合格、恩人の唐沢に挨拶に来たところで終わっている。昭和55年の3月である。そして駒は唐沢が手にしており佳介に餞別として渡すのである。
最初の序章で平成6年佳介はプロ棋士としてタイトル戦を闘っている場面から始まっていることから、プロ棋士の頂点に立とうという棋士になっていることは間違いない。
ここで終わるとすぐにでも下巻を読みたくなるのが道理であろう。
即本屋に直行し購入した。
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上下感想。
将棋のルールを全く知らずに読み始めましたがあっという間に読み終わりました。ルールは知っていた方がもっと面白く読めると思いますが、知らなくても問題なく最後まで読むことはできます。事件の手がかりとなる初代菊水月作錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒という四百万以上の価値のある駒の出どころを追う刑事を軸にして、プロ棋士上条圭介の将棋の師匠である唐沢先生が振り返る上条の幼少期が描かれています。先生の視点で描かれる上条を見て、この辛い境遇に耐えて必死に生きる才能あふれる子どもは一体どんな素晴らしい将棋人生を送るのだろうと思っていましたが、徐々に雲行きが怪しくなり、後半は真剣師東明重慶との出会いによって命懸けの将棋の世界に魅力され、そして破滅へと向かっていく上条の姿が描かれています。
上条の印象が前半と後半で全然違うんですよね。唐沢先生から見た上条は辛い境遇ではありましたがそれでも純粋な子どもらしさを感じられました。あの圭介くんがこんな鬱々とした人間に育っているだなんて…幼少期の圭介くんの場面を読んでいても石破警部補の「いい面構えだ。人ひとり殺してもなんでもねえって面ァしてやがる」の台詞にはなかなか結びつきませんでした。真剣師東明との出会いが彼の人生を大きく変化させたんですね。出生の秘密による歪みが東明との出会い、つまり真剣勝負との出会いで表面に現れてくるというか…何か特別な才能を持っている人はやはり他の人とは違う道を歩むものなのでしょうか。見た目は華やかで成功していても心の中は満たされず、常に逃れられない不安を抱えている。そしてその満たされない心を埋めるためにさらに将棋にのめり込んでいく…。上条、東明、元治…命を懸けた真剣勝負というのは恐ろしいけれど同時に美しくて、読んでいくうちにどんどん引き込まれていき、まるで彼らが駒を置くピシッという音すらも聞こえてくるかのようでした。
将棋のルールを全く知らない私でも対戦の場面では緊張したのですから、ルールを知っている人ならもっとこの世界に没入して楽しめると思います。
普段触れることの少ない将棋の世界がいかに厳しいものかを知ることができるという意味でも面白い小説でした。
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みんなの生き様死に様かっこよすぎる。
1人の人生を丁寧に描いているので、読後感は最高。
将棋の知識がなくても全然楽しめる作品。
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将棋のこれが分からないので、指してが分からないが、上を読んで行く中で犯人が想定出来る設定に違和感があった。
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圭介の生い立ちが壮絶だった。
過去と現在が行ったり来たりするが、徐々に真実に近づいていく感覚ごおもしろい。
引き続き下巻にも期待。