紙の本
『空洞のなかみ』
2020/11/03 19:21
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
俳優 松重豊 はじめての著書
コロナ自粛期間に謹慎蟄居生活を送った俳優の“妄想”が生み出した連作短編12編(「愚者譫言」)と、サンデー毎日に2年にわたり連載したエッセイ25編(「演者戯言」)をあわせて書籍化、2020年10月刊
《物書き 松重豊、誕生!》──帯のコピー
井之頭五郎の独言がぼそぼそと聞こえてくるような語り口の本
紙の本
孤独のグルメは役者だった
2020/12/11 10:15
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな松重さんの12編の短編と「サンデー毎日」連載のエッセイの一冊。
コロナで仕事が無くなって、書いてみようと産まれた短編の数々。パソコンの前で自分を振り返りながら、空想する世界はさぞかし楽しい時間だったのでしょう。
そんな想いが題名にぴったり。
昔を懐かしみ、フィルムカメラ、機械式腕時計、フィルムに憧れる気持ちは同年代の私も共感出来る。
でも松重さん、まだ還暦前ですよ、少し気持ちが年寄りくさくなっていますよ。
巷では少しでも若さを保つ話題が溢れていて、追いかけられるような気持ちになりますが、松重さんの本はそんな気持ちをほっと和らげ、とても居心地のよい時間でした。
紙の本
松重さんの役作り
2020/12/30 12:49
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投稿者:BenchAndBook - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者:松重豊に引かれ購入してしまった。
前半は多分、演じている自分を俯瞰的な観察眼で観て、それを再び自分の言葉として記載しているのだろうと思う。
この事を前提に読むと、松重さんの役作りの一端がわかるような気がして、面白く読めた。
後半は日々感じるままの記述で、捉え方がクスッとくるところもあり、松重さんらしい面がのぞいていた。
しかしやはり役者としての印象が強いせいか、先走った期待感を持ってしまうので、肩透かしを喰うところが出てしまうのは仕方ないところかな。
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コロナ禍の俳優の妄想
2022/09/04 11:25
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投稿者:令和4年・寅年 - この投稿者のレビュー一覧を見る
役者のエッセイは、映像と顔が交差してきて面白い。大体、役は演技だと強調しなければならない事態に陥る時の役者あるあるの出来事が出て来る。
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俳優だから書ける臨場感ある掌編。映像化されないかなぁ、と思いつつ。
連載終了したというエッセイ。とても勿体ない、笑。あべみちこさんの挿し絵も素敵
文章から、松重さんは読書家なのかなぁ、と想像しながら読了
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エッセイ25編+短編小説12編からなる、取り敢えずエッセイ集。
巧い。連載されていたエッセイも短編小説もどちらもエッセイと小説の境目が面白い。帯にある通り、軽妙洒脱な筆致で描かれている心象風景が心地よく、読みやすく書かれていました。
エッセイ・小説ともに役者としての立ち位置や物の見方などがブレずに最後まで書き終えた感が満載です。
小説家や役者を目指している人はそれを極めている人のエッセイなどを読んで無駄はないと思います。物事の見方やそれに対する矜持など参考になるかもしれません。
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夜中に目覚めてしまい、手に取った。3時間程度で読了。先日聴いたラジオにゲスト出演されていた松重さん。大柄な迫力の裏側にあるとぼけた繊細さ。
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松重豊さんの短編小説+エッセイ集。
松重さんの声で脳内で再生される。YouTubeは読み終わるまで観ないと決めてたのだが、脳内で聞いたあの声、そのまんまだった。そんな鍛えられたFMヨコハマのリスナーひとり。
短編小説は、2、3編よむと、次は何がはじまるんかと構えている自分に気づく。私たちは役を背景とともに、神の視点から、前後の文脈も含めて理解するけど、それは鑑賞者側の特権なのだと改めて思う。
ここに登場する主人公は目の前にあることからしか世界を理解する方法がない。自分が誰であるかなんて、鏡がないとわからないし(そもこも鏡は楽屋くらいにしか無いし)誰かとの相対的な関わりの中でしか自分の立ち位置がわからない。まさに「空洞」の中を描いている。動いては何かにぶつかって、反射してくるなにかをとらえて、それを繰り返して見えてくる、自分を包む世界の輪郭。空洞を包む形が見えたかな?と思うと次のエピソードへ。
エッセイもよかった。年齢のことをいう役者さんのエッセイはいろいろ過去にも読んだけど、松重さんの「加齢」は何においても「スパイス」?「うま味調味料」だと思う。何かができなくなったり、諦めたりする先に「その人の味」が出る。それを引き出す人に恵まれて、ご自身も活かし方をわかってるように思う。
廃油業の話と、時々挟まれるトイレの話と、孤独のグルメのエピソードの話が好きです。
年末の孤独のグルメも楽しみにしてよう。
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孤独のグルメ以来、大ファンです。
松重さんっぽさが出ている文章に好感。
というか、この「ぽさ」が表現できるあたり、作家としての力量も凄いのでは?(笑)
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孤独のグルメファンの父から勧められて読んだ本。
初めは読んでいて何が何だかわからなかったのだが、次第に愉快な気持ちになってきて、なかなか面白かった。
もしかしたら私は、人が思ったままにつづるエッセイスタイルの書物が好きなのかも。
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前半は俳優の現実世界とちょっとだけ繋がっているようだけれどシュール(と言っていいのか分からないけど)な短編集。後半はそれらの物語が生まれたきっかけが垣間見られるようなエッセイで、おもしろかった。ドラマを見るような感覚。
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シュールで小気味のいい軽快な言葉選びがおもしろい。
魅力的な俳優さんは、筆を持っても魅力的なんだねえ。素敵。
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松重豊さんの短編集&エッセイ。って聞いて、へぇー、小説なんて書かれるんだ、へぇーと思いながら読み始めたのだけど、いやこれまいったまいった、めちゃくちゃ面白いじゃないか。
「サンデー毎日」に二年ほど連載していた「演者戯言」というエッセイたちと、書き下ろしの「愚者戯言」という短編たち。うまいねぇ。こんなに書ける方だったとは、いやはや今まで存じ上げなくてすみませんすみません。
短編たちのつくりもいいねぇ。これ松重さんだからこそ書ける世界。短い話の中にちゃんと物語とオチがあって毎回「くすすすっ」と笑っちゃうしね。エッセイも素直にするんと読めちゃう。
寝る前の読書にぴったり、そして多分手元に置いて何度もぺらりとめくったところから読んじゃうタイプの一冊だな。
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松重豊さんがどんな文章書くのだろうと興味津々で手に取った一冊だったが、なんとまあこんなにも才能ある人だったとは。すっとぼけたようなお話が綴られる短編集に味のあるエッセイ。挿し絵も個人的に大好きで素敵なエッセンスになっていた。文字が大きすぎるのがとても残念。
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前半はフィクション、後半はエッセイというお得な1冊。松重豊さんは俳優として大好きなので先にエッセイから読んでしまった。おもしろかった。そして前半の小説。連作短編なんだけれどコミカルさと奇怪さが独特で、荒削りさは感じるけれどとても好きでおもしろかった。松重さんの書くものをまた読みたい。光石研さんとの会話が好きだから博多弁で書いてほしいな。読後ますます松重豊さんが好きになった。今後も楽しみ。