紙の本
戦乱の渦中にいた将軍
2022/11/09 08:39
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
将軍が一定程度の影響力を持っている一方で戦乱に翻弄されるという戦国時代の将軍のあり方が義晴の生涯を通してよくわかる。1つの大名のみに支えられる危険性から調停者として振る舞おうとするもなかなか上手くいかないことに悲哀を感じる。
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足利義晴の生涯を辿ると共に、戦国時代における足利将軍の役割や幕府の機能にも光を当てる一冊。六角定頼との関係や、細川京兆家の混乱、幕政の運営機構など興味深い内容も多いが、個人的には足利義維の不遇が印象的だった。
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本書では堺幕府の意味や評価が見えて良かった
副題の『分裂した将軍家』
歴史の法則ですね、相続ですか?分裂しますね
朝廷も南北朝時代
応仁の乱で東西の幕府(行政)
関東公方もね・・・
家中は足利・畠山・斯波・細川と恐ろしく分裂
管領家は三分裂とでもいうのか?
細川高国は自己の権勢を高めるために将軍推戴
をしたのか、歴史をかきまぜた男が興味深い
ちなみに歴史上人物では信長が好きです
なし遂げられなかった後を引き継がれたのか
信長の世界はどのような経過でできたのか
戦国時代の実態は何?なぜできたのか
キーマンは?
三好・細川・足利・北条・清盛遡るほど楽しい
歴史の積み重ねと影響を知る事ができる現代の
自分は恵まれています
この本みたいな良書もドンドン出版されている
いい時代に生まれた
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義輝・義昭兄弟の父として知られる足利十二代将軍「義晴」の評伝、研究者には「情報量の多い将軍」なのだそうです。復帰現将軍の出奔に伴い、細川高国により擁立されるも京兆家の争いに巻き込まれ没落。京都に将軍が不在となります!義稙流の堺政権に異母兄弟義維が擁立され危機となりますが自壊、正室を近衛家から迎え帰洛し〈足利ー近衛体制〉として安定します。東山に城を造ったり、栄典授与のバラマキでインフレ化したり佐々木六角氏の幕政参加と京兆家に頼らない政治を目指しますが、やはり京兆家の争いに。。。没落先で死去した(2020年)
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応仁の乱から戦国時代までは未知の領域だったが、この本と足利義稙を読んでようやく朧気ながらも推移を理解した。
この分裂と下剋上の連続は教科書や通史の本では書けないことがよくわかる。
この訳のわからない時代は様々な人物が次々と出できて想像力を掻き立てられる。
個人的には木沢長政が興味深い。
こういう裏切り上等の畿内に来て、信長も戸惑わなかっただろうか。
傀儡とな無能と思われているが、将軍義稙も義晴も個人的能力は高いように思う。
この混迷の中で将軍という地位を如何に活用して己の道を少しでも上げるか、大変だったと同情するし、絶対になりたくない地位だと思う。