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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつ自分がホームレスになってもおかしくない、明日は我が身かもしれない。
今こうして家があって食事ができて、本を読むという贅沢もできていることが尊いものに感じられる、そんな内容だった。
真面目に生きていても、貧困はすぐそばで姿をちらつかせているような気がする。
何かあったとき、自分には神さまがいてくれるのか…いろいろと考えさせられる。
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【「助けて」と言えない――貧困女子サバイバル小説】真面目に働いていた大卒26歳女子が、派遣切りでホームレスになった。すぐ元の生活に戻れるはずが……圧倒的貧困女子小説!
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しんどかったー…。何度も何度も、途中で本を閉じて深呼吸が必要だった。
私もブラック企業で働いたり、つまずいたりしたせいで、精神・物質両面で貧困を味わった時期が長かった。20代の頃って、楽しいし体力もあるけど、何だか貧しかった記憶がつきまとう。
その頃を思い出すには、十分すぎる心理描写だった。ほんとにリアル…。
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物語にでてくるネットカフェ生活、出会い喫茶など自分にはわからない出来事がただただあった。日雇い派遣共感した。誰かに頼れない主人公の愛ちゃんあんまり好きじゃなかったな。雨宮くんかっこいい。でも自分もホームレスだったら愛ちゃんと同じように人に頼ることができないとおもう。コロナ禍でこうした若い子がホームレスになることも現実では珍しくないのかな。
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主人公の愛は大学卒業という資格を持ちながらも、まともな就職ができなかった。これは確かに大学を入学して卒業できる階層の人なら、誰もが「落ちこぼれ」と感じるだろう。しかし、今となっては当たり前と感じる大学卒という資格は、社会全般的に見たら上位層の人間が持つステータスであるのかもしれないと感じた。
私は、親が教育に厳しかったのもあって、生まれた時から大学を出ることは当たり前のことだと思っていた。そのため、どこの大学に入ったのか、その大学の中で自分がどのぐらいのレベルなのか、という問題を常に抱えている。私が私を評価する枠組みは、半径数歩ほどでしかない。
このお話は、大卒の愛という視点から、出会い喫茶で働く人たちの実態が描かれることでリアリティを表現できていると感じた。自分にとって普通であることが他人にとっては普通ではないこともあるし、自分にとって異常であることが他人にとって普通のことだったりする。多くの出会いによって、自分を評価する枠組みが広がるということ、また、自分を見つめなおすことに通ずるんだなと学んだ。
私自身、この小説を読んで、自分に身近な枠組みだけで自分を捉えるのではなく、広い視野から自分を見つめ直したいと感じた。また、社会で起きている小さな一つ一つのことに目を向けることを興味深く感じている。
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読んでみて、良かったと思える本でした。
若い女性たちの貧困について。
嘘がない感じがした。
わたしにも娘がいる。他人事、社会の闇と横に置いておく話ではないですね。
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小説はほとんど読まないけど、題名と貧困問題が気になって買った。昨日は読み終わりたくて夜中の3時になってしまった。今この作者の他の本を探した。
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これは裕福やお家で育った人にはあまり分からない世界かもしれないけど、こういう現実が世界中あるのは確か。私は割りと金銭的に裕福じゃない家庭で育ってよく兄からお金ためないといつかホームレスになるぞとよく言われて育ったからなんだか共感できたしほんとうに貧困というのは今尚続く問題だと思う。
主人公の誰かに頼れない気持ちさえ分かる。
読んで考えさせられる作品だった。
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人間は一人では生きていけない。
なんだかんだ言っても結局頼りになるのは家族と友達。
あとは素直に自分をさらけだして頼れるかどうかなんだよな、ウン。
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貧困は構造的な問題だ。それを正面から描いたこの小説は、同様に過去の日本の同種の小説、プロレタリア文学の名著の系譜に位置しているといってもいい。遜色なく素晴らしい。
本作は主人公の一人称で書かれる。淡々とした文体であるのが、考えることを放棄させられるような状況においやられた社会構造とシンクロして、諦めの感情を呼び起こし、現実感をより引き立たせる。その中でも達観したかのように振る舞う、登場する女性たちが一瞬だけ見せる感情の高まり、緊張感が異質に響く。それが声なき声であり、「つながり」を求める声である。ラストに描かれるお互いを神さまと認める主人公の思いが心に残る作品だ。
俗っぽい話であるが、コロナ禍でとある芸人が貧困と風俗産業とを男尊女卑的な視点から肯定的にコメントしたことでちょっとしたニュースとなったのは記憶に新しい。一部では必要悪的に、あるいは全面的に擁護する声もあったようだ。この本を読んで、それでも同様に肯定・擁護できるとするなら、この社会にもはや希望はない、それだけ強力な作品だった。
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貧困とは金銭的な貧しさではなく頼れる人がいないということ。「性的虐待を受けた人が自分の感覚を取り戻した時死にたい感覚に襲われる」というセリフは、とても重く響いた。
読むのも辛くなる。どうしてこう弱い立場にある人達を搾取する人たちがいるのだろう。
生活保護や失業給付、必要な人がきちんと使える社会にしていかないといけない。さらに、相談できる人にすぐに繋がれる社会にしていくことが優先されなければいけない。
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文房具メーカーで真面目に働いていたのに、派遣切りであっという間にホームレスへ転落した26歳の水越愛。漫画喫茶に寝泊まりし、町を彷徨ううちに「楽な稼ぎ方」を教わるが―こうなったのは自分が悪いのだから誰にも「助けて」と言えない。私はどこで間違ったのだろうか?貧困女子を描く圧倒的リアル小説。(e-honより)
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どん底生活の主人公愛と、そこで巡り会った女子たちの生活が赤裸々に描かれていて、身につまされる
読みながら、愛には別の選択肢もあったのではないか、とも思ったけど、心情的に選択出来なかったのかな
色々考えさせられる作品でした
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誰にも頼れなくて、なんとかしなきゃと焦れば焦るほど冷静な判断ができなくなる感じが良くわかる。
助けて!と言う事ができたなら、異変に気づいて助けてくれる人がいれば、と思うと読んでいる間ずっとずっと苦しかった。助けて!と言える場所が助けて欲しい人に届く場所にたくさんあればいい。そして、助けてあげたいけどどうすればいいのかわからない人が協力できるような場所があればいい。今の日本は悲しいけど生きづらい。
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「貧困」
貧しくて、困っている、のに助けを求める相手がいない。
自分の経験した事の酷さという現実を知らない方が幸せだから手を差し伸べない方がいいっていう一文が凄く違和感だった。
でも一理あるのか、お節介なのか、自分じゃ計り知れない感情があるのか、答えに辿り着けなかった