歴史家の案内する大阪 みんなのレビュー

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投稿者：雑多な本読み　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、大阪での観光や地元の人々の歴史的な関心が断片的になりがち、ガイドブックでの取り上げ方や焦点が当てられていないところを歴史家から見て不足している、知ってほしいというところから、編集された書籍である。確かにガイドブックとしてはわかりにくのではと思うところがあったり、健脚でないと大変だろうと思うところがある。目次を見ると、
　はしがき
　（大阪中心部）
　１　難波宮、　２　大阪城・真田丸・豊臣城下町、
　３　大坂冬の陣の激戦地、今福・鴫野をめぐる、
　４　上町台地を横断するー古代・中世・近世の都市をめぐるー、　
　５　「浜路」でたどる中世の大坂、　６　道頓堀・新地・蔵屋敷、
　７　阿倍野から住吉へー熊野街道界隈を訪ねてー、
　８　淀川流路改修の跡をたどる、　９　平野郷と正覚寺
　（摂　津）
　１０　池田　戦国の城と町、　１１　日本万国博覧会、
　１２　嶋上郡衙跡と今城塚古墳、　１３　高槻城下町、
　１４　戦国のキリシタンの信仰をたどる、　１５　水無瀬
　（河　内）
　１６　百済寺跡、
　１７　二〇〇万年前からの森林変遷の視点で私市の植物園を散策する、
　１８　野崎城と飯森城、　１９　楠公父子顕彰史跡を巡る、
　２０　久宝寺寺内町、　２１　大和川の付け替え、
　２２　近鉄最古の道明寺線、　２３　古市古墳群と高屋城、
　２４　近つ飛鳥と河内源氏、　２５　大阪に残された金石文
　（和　泉）
　２６　堺旧市域を散策する、　２７　百舌鳥古墳群、　２８　行基の足跡、
　２９　岸和田城下町から貝塚寺内町へ、　３０　中世荘園・和泉国日根荘　　　　となっている。
　大阪は、貝塚から、古代、中世、近世、近代遺跡まであり、京都のように天皇、公家、権門寺社に結びつくことが多いことと違い、権力的つながりや民衆の生活に関わるものなど、バリエーションの多さや南蛮貿易等の国際的なつながりを示したり、その幅広さが混在している面は、大阪の都市としての特徴を示すものであろう。ガイドブックとしていささか使いにくい（具体的な経路の紹介がない等）面もあるが、さらに学んでほしいということも含めての構成と思われる。一読してほしい本である。

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投稿者：ぴんさん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪中心部・摂津・河内・和泉の４つの区域に分けて、原始から古代・中世・近世・近代へとたどる歴史ファン必携の史跡めぐりガイドブック。本書籍は単に主な史跡・文化財を紹介するだけではなく、専門家による大阪の歴史ツアーが疑似体験できるような工夫がされています。