紙の本
何かさみしくなります。
2022/08/20 16:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ken - この投稿者のレビュー一覧を見る
刃こぼれした愛刀「次直」を刀砥ぎ名人「滝の親方」に砥ぎ願いに行く子藤次。二人は一言も言葉を交わすことなく、ただ滝に打たれるのみ。心が通じ合ったか、はたまた赤目家の血筋か、二人は似ているとのこと。愛刀は見事に砥ぎ直されていた。次に藩主通嘉から角牟礼城跡で明朝待つ旨の命で出向く。御留山のはずが整備され、お城を建てんばかりで、藩主の城なし大名の悲願を知る。幕閣に城の普請を認めるよう子藤次に命じるが、子藤次は藩主を諫める。森藩の懸念材料である国家老の専横もこ藤次が一計を図り、国家老を仏門に入れる。森藩の問題を見事解決した子藤次は江戸へ。二か月遅れの新兵衛さんの葬儀が挙行される。薫子姫を迎え4人家族となった子藤次一家、老いもあり砥ぎ屋に専念と言うが果してどうなる?佐伯作品の中でもこのシリーズが一番好きでさみしくなります。
紙の本
やはり小籐次は面白い
2022/08/12 15:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌキオヤジ - この投稿者のレビュー一覧を見る
酔いどれ様はこれで終わりかな?
次は駿太郎の話に続くのだろうか?
だんだん、小籐次より駿太郎の方に話しの内容が変わっていているから。
小籐次が、より好好爺として、駿太郎の話にのってくる時が来そうだ。
投稿元:
レビューを見る
【森藩に隠された事実とは? シリーズついに完結】ついに藩主の本当の願いが明かされる。「御留山」の秘密に小籐次は? 長らく愛された大人気シリーズ、ここに堂々完結。
投稿元:
レビューを見る
旧シリーズ19、新シリーズ25、スピンオフ1の45冊で完結。新シリーズは息子の駿太郎が主に闘うスタイルとなっていた。最後の3冊は元主君の久留島道嘉に頼まれての豊後森藩への随行だったが、行く理由が明かされずモヤモヤしたままだった。国家老一派との、これまたモヤモヤした対立で、国家老一派の掃討が目的かとも思ったが違ったようだ。
久留島道嘉をWikiで調べると、豊後の三島神社を小城さながらの壮大に整備したとある。文中にも三島神社が出てくるが、表題の「御留山」として厳重に管理されている昔の山城が出てくる。
小籐次の出発点は元主君の「城が欲しい」ということだった。この望みが完結編で出てくるとは・・
最後の闘いは、このシリーズ後半と同様に穏やかな斬り合い。作者も80才。斬り合いのパワーが落ちたのか、円熟したと呼ぶべきか、淋しい。
投稿元:
レビューを見る
新・酔いどれ小藤次シリーズ最終巻、完結。
あの『御槍拝借』の事件の元となった控えの間の騒動。
森藩、藩主の城を持ちたいと言う願望は潰えルコとなく、今の今まで続いていたのだった。
藩領を海から山へと配置換えがあった当時からお留山と呼ばれ、維持管理だけが許されていた場所に、藩主廃止を積み上げ城の基盤を作っていた。
その出費を贖おうと、国家老は御法度の密輸入をしてた大な財産を作り、もはや藩の中で、どちらが藩主だかわからない横暴を重ねていた。
その改革。そして藩主を説き伏せ城を断念させる。
最後の大きなご奉公を成し遂げ、江戸に戻り新兵衛の弔いをする大円団。
投稿元:
レビューを見る
最終話に相応しく読み応えがあり。来島村上海賊が陸に上がって海を捨て、字を替えての久留島家。厩番赤目小藤次の出自が剣技からしてその来島村上海賊に関わりあるだろう話は興味深く、もう少しエピソードが欲しかったなあ
今回は思わず地図を開きました。時代劇の本には地図も付けて欲しい。などと思っていたら、あとがきがまさかの現代の角埋山訪問レポートでした
投稿元:
レビューを見る
2004年2月、酔いどれ小籐次シリーズが始まり44巻をもって完結
酔いどれ・赤目小籐次の旧主豊後森藩主の久留島通嘉がこぼした・・・一国の主なれば居城が欲しいのう、の一言で物語は始まる
登城時に大名四家の「城なし大名」との蔑みに森藩下屋敷厩番にすぎぬ赤目小籐次の意趣返し「大名四家の行列から御鑓先を斬った=御鑓拝借」がラストは城持ちを夢見た藩主の心の隙に付け込んだ国家老の策謀で、森藩はお上に隠れて居城道楽、お取り潰しの危機にあった
小籐次がおりょうや新たな娘薫子なる家族と共に次世代の駿太郎に希望を持たせた終わり方になりました
この物語は酔いどれ小藤次のビッグネームが膨れ上がり、事件は何もしなくても勝手に解決するようになったので、事件の解決よりも家族がお互いに尊敬しつつ豊かな暮らしを送るさまを読者が微笑ましく読む作品になっています(*´▽`*)
投稿元:
レビューを見る
2013年にNHKで放送された竹中直人主演のドラマを見て読み始めたシリーズ。それ以前に発刊されていた19巻+スピンオフ1巻からこの新シリーズ25巻の最終巻。合計45巻をほぼ10年掛けて読み終わった。最初の巻の発行は2004年なので、約18年半続いたシリーズ。佐伯さん、お疲れ様でした。最終巻は案外淡々と進んだ感じ。まあ、終わりに相応しいかな?
投稿元:
レビューを見る
誰もが想像しないような、体型と風貌の持ち主が、主従関係や武士の心構えなどを持ち、活躍する姿が、好きで、10年余りこのシリーズのファンであった。
どの本も、サクサク読めたのは、作者
佐伯泰英氏の執筆の上手さであろう。
結婚相手に普通は 4Kを考える昨今、 おりょうさんという、才色兼備で素晴らしい相手と一緒になり、僅かな賃金の研ぎ屋で、立派な住まいに居ながらも、貧しい長屋の人々との交流も絶たずに、人間関係をつなげているのに、日本人として、好感が持てるからかも知れない。
酔いどれ小籐次に続き、今回の新酔いどれシリーズも完結になるのだが……
やはり、最初の「御遣拝借」で、殿様の悔しさは、城を持てない事の無念さが、尾を引いている。
藩主が、御留山に城を造りたかったのも判る気がするが、お家断絶になるかも知れないのでは、賛成はできかねないだろう。
小籐次に依頼をするのは、お門違いである。
ならぬものはならぬ!である。
その小籐次も、今まで考えても無かった血筋なるものを、息子に伝える。
新しい娘三枝薫子をも養女にするのだが、よく考えると、この家族は、誰もが、血が、繋がっていない。
昔は、血縁関係で、身内の繋がりを深め、権力も、強めて行ったのだが、そんな思いも無く、家族の温かい愛情が、この絆を深めている事に、なぜか嬉しく思う。
そして、剣の舞の凄さも、披露する格好良さも、武士道なる神髄を見るようであった。
最後は、駆け足のように終わってしまった感があったけど、このシリーズは、楽しく読み終えた。