紙の本
どいつもこいつもギャンブラー
2023/11/07 20:15
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投稿者:今井 - この投稿者のレビュー一覧を見る
軽快な文章でスラスラ読める。ギャンブルの用語などはいまいち分からなかったが、ギャングどもがどこか憎めなくて、コミカルなのがまた良い。意外すぎる犯人の正体など、最後まで楽しく読めた。
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競馬の配当金を受け取りに行ったらノミ屋が殺されていて、ギャングの抗争のど真ん中に突っ立ってしまう男の話。
タイトルは著者の別作品から取ったのかも?そんなに多くなく…
コンゲームのようなのを期待してましたがドタバタしてました。
主人公にもギャンブラーなので「切り札」的な何か展開を期待してたけどなんかズルズルドタバタよ。
つまらないわけではないのですが、少し物足りず。
「ガォー!!」って訳されてる箇所が気になる。
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読みやすくてとっても愉快。
思わず声を出して笑ってしまうほどユーモアに満ちていて、ドタバタ感もたまらない。
読み終わってしまったのがちょっぴり悲しいくらいもっと読んでいたかった。
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1969年発行だそうだ。日本は昭和44年。
その頃のNYが舞台と言われても,ドル円換算からしてよくわからない。
https://www.vintag.es/2014/07/beautiful-color-photographs-of-streets.html
1940年~60年代のカラー写真の中に,当時の人たちとともに,建物や窓の外の非常階段,タクシーの写真があった。
こんな世界観が舞台だったのだ。
そして,1971年8月までは1ドル=360円の固定相場だったそうで,930ドルは33万4800円。
ただ,当時の消費者物価指数は現在の4~5分の1。
ということは,
当時の1ドル=現在の1500~1800円くらいとすると,
感覚としては約140万~167万くらい。
それは確かにあきらめるには惜しい額。
そしてアビーはたぶんこんな感じの女性だろうか。
「1970年代の外国映画女優たち」
https://fpd.hatenablog.com/entry/2011/03/04/105048
ということを踏まえても,不思議と呼んでいて時代差を感じなかった。日本の昭和40年代の小説の方がきっとカルチャーショックを感じそうだ。あまり生活に関わる描写が出てこないからかもしれないし,この50年の変化は日本に比べたら,アメリカはさほどではないのかもしれない。
そしてユーモアのセンスも今に通じる,というか,もはやTwitterのノリである。たまにカタカナの訳語に年代感を感じるので(リヴィングルームやラスヴェガス),翻訳されたのがかなり前なのかと奥付をみてしまったが,なんと今年だったので,これは翻訳者のこだわりなのだろう。
ミステリーだけど,探偵はいないし,チェットも冴えを見せて最後に犯人を絞り込むまでしたのに,一人ずつ検討したら全員消去されているし,ゆるい感じがとてもよい。そして本当に登場人物にギャンブラーが多すぎる。でもこののんびりした世界になんだかあこがれる。
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ローカルネタやギャンブルネタで分かりにくい部分がありますが、サクサク読めると思います
前半の主人公の人間臭い心理描写が、冗長に感じられるかもしれませんが、中盤から展開が二転三転と忙しくなります
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あまりに久々のDEWだが、各章が短めなだけに、読み始めればなかなか快調なドタバタ劇。しかし、この犯人は納得していいのかな。
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最後にウェストレイクを読んだのは2007年。別名義のリチャード・スタークにしたって2005年が最後である。記憶の底から浮上してきた腐乱死体のような古い作品が、現代の水面にいきなり浮上してきたといった有様なのだが、実際に読んでみると、ネットやディジタルでいっぱいのこんな時代であるからこそ、むしろあの時代のアナログ的なものが詰まった本書は、新鮮さいっぱいであるように痛烈に感じさせられる。
この明るさ。このスリル。この謎多さ。それでいて場面展開とストーリーテリングの見事さ。ああ、ウェストレイクよ! この感覚は間違いなくあの作家! と、手に持つ文庫本の感触までが、なぜかとても懐かしく感じられるのである。翻訳としては何十年ぶりの新作となるこの本。その価値に有難く手を合わせながら大事に読もうと挑んでみた本作だが、ぐいぐい読まされる展開の妙が、ページを繰る手にブレーキをかけたがらない。
ノンストップで雪崩れ込む一人称の語り口。60年代のニューヨーク。平凡なタクシー運転手が巻き込まれるあまりに奇妙な殺人事件。次々と現れる粗暴な不審人物たち。二組の暗黒組織の両側から命を狙われ、刑事からも疑惑をかけられ、それでいて、出会った関係者のレディとのラブ・ロマンスにも陥りながら、ドタバタ劇のスピード感を一瞬たりとも落とさぬまま、サバイバルの出口を探し求める主人公の姿に、読者は驚き呆れること必至であろう。
ウェストレイクという作家は、各種の別名義を使いながら、次々と傑作を書いてしまったホンモノの天才である。巻末に作品リストがずらりと並ぶが、これが圧巻。今の世に、半世紀前の物語を読むのははて? と思われる方、騙されたと思って是非、本書を手に取って頂きたい。現代の東京でだって札幌でだってどこの都市であっても起こり得るかもしれないミステリアスな事件の裏側を、読者諸兄と何ら変わらない平凡な主人公の眼と心とで楽しんでほしい。
ジェットコースター・ストーリーとは本書のような物語のこと。内容は悪夢だがどこまでも明るく楽観的な主人公の、その語り口に舌鼓を打ちつつ、ギャンブルの歓びと恐怖とを秤にかけつつ、本エンタメを楽しく味わって頂きたいと思う。
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痛快にサクサク読めた。
お決まりな感じというか、ドタバタな感じとかが予想の範囲内できちんとストーリー展開していくのが気持ちよく読めた。どのキャラも憎めないのもいい。
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ギャンブル好きなタクシー運転手のチェスターは、ある日競馬で大当たりする。配当金を受け取りに馴染みのノミ屋を訪ねると、彼は殺されていた。配当金を諦めきれずにうろついていたチェスターは犯人と間違えられ、ノミ屋と関わりのある2組のギャングからつけ狙われる身になってしまう。被害者の妹アビーと手を組み、真犯人を探すことにするが、チェスターの元には次から次へとギャングが集まってきて……。NYを舞台にしたドタバタ逃走劇×ミステリー。
杉江松恋が推していたので読んだ。コメディ映画のような会話劇が楽しいギャング小説。ミステリーとしてもしっかり種明かしがされるので満足度が高い。
特にギャングのボスたちの描き方がいい。カリスマ性で押す者、頭の回転の速さと冷静さで貫禄を見せる者。コミカルなのに〈キャラクター〉になりすぎない、絶妙に地に足のついた人物像。不倫相手に犯人だと思われたくないターボックの情けなさもいい。ターボックがチェスターにバディを組もうと言ったときは面白くなりそう!と思ったが、それは実現しなかったね。
そしてアビーが最後まで可愛い相棒でいてくれたのが嬉しい。ファムファタって裏切る展開になったら嫌だなーと思っていた。真相解明シーンではメタツッコミまでしてくれる。ロマンチックになりそうな場面でずっこけてしまうチェスターとアビーに対する好感度が高いのがこの小説の魅力だと思うなぁ。初めて読む作家だったが、バランス感覚の優れた書き手だと思った。
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ギャンブルをするものは辞めれない、止めれない癖がある。言葉では誓っても身体が自然と向かい合う。「癖」(麻痺状態)は誰にでもあるように「つい仕草が出てしまう」のだ。 よく親子でよく似た「癖」を視ることがあるが癖は映るのか、遺伝子がそうするのか不思議だ。
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ウエストレイクの未訳小説が初新潮文庫で…ってことで、読んでみた。
良きにつけ悪しきにつけ50年前の小説って感じ。60年代当時のちょっと治安悪い方のニューヨークの雰囲気をしっかり楽しめる反面、物語の展開がどうしても冗長で、軽快で読み易そうな文体なのに乗り切れない。
キャラクターの書き分けも、良く分からず、その結果犯人が分かっても「それ誰やったけ?」とスッキリ感少なかったし。
ウェストレイクファンは楽しめるのかも知れないが、俺のような半端もんはまず、代表作とか読んでから、この本を読んだ方が良かったようである。
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ギャンブル好きの主人公チェットが競馬で大勝。配当金を受け取りに向かうと、ノミ屋のトミーが殺されていた。さらに2つのギャング組織から追われることになる。チェットは、わけがわからないまま、トミーの妹アビーと協力して事件の真相を探る。
コメディタッチのミステリー小説。
主人公はつねにピンチなんだけど、飄々としていて深刻さは感じない。ギャングたちは個性的で憎めない。ヒロインは快活でかわいい。横文字の人物が次々に登場してくるんだけど、敵対していたり配下だったり家族だったり友人だったりするので人間関係を把握するのがめんどう。真犯人はちょっとずるい気もする。じっくり読むより、なんかドタバタしているなと気楽に読むのがいいんだと思う。
先に読んでいたのがシグマフォースシリーズだったので、世界の広がりやドンパチの派手さではどうしても劣ってしまう。そのせいもあってちょっと物足りなかった。ただ、ジブリあたりがアニメ化したらおもしろそう。
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1969年年に刊行された本作はニューヨークが舞台。主人公はギャンブル好きのタクシー運転手。競馬で万馬券当たり、ノミ屋のトミーのところに配当金をもらいに行くとトミーが殺されていた。そこからなぜかギャングに追われたり命を狙われたりする。金髪美人のトミーの妹と共に逃亡するのだが、その会話やハラハラ具合が面白かった。舞台アレンジすると凄く面白そうな場面がたくさんあった。
★評価低めなのは、私が翻訳だと名前や状況把握が苦手なせいです。
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CL 2023.9.20-2023.9.22
久々のウエストレイク。
過剰なドタバタでもなく、でもウエストレイクらしい人を食ったようなコメディミステリで楽しめた。
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「でも、これだけは言わせてくれ。もしこれから一緒にいても、この数日ほどスリル満点の人生になることは約束できないぞ」
2022/11/20読了
『ホット・ロック』でウェストレイクを読んでなかったら、買ったかどうか?
物語の中で、良い感じになったチェットとアビーだが、映画『スピード』(’94)の名言「異常な状況下で結ばれた男女は長続きしない」ではないが、事件の後はどうなったのかな?