紙の本
しっかりしたつくりの書籍・経典の物語が興味深かったです。
2023/10/17 21:29
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の仏教で最も信者が多い宗派は浄土真宗。当書は日本で最も信仰されている仏教の教えの1つ・浄土思想について、基礎から説明仕上げた1冊です。
当書の素晴らしい点は、なんといっても書籍としての出来栄えが良いこと。起承転結がしっかりしていて、書籍をつくるにはこういう文章を書けなければいけないんだな、と良い書籍の見本といっても過言ではない、読んでいて飽きのこない内容です。紙幅は薄いですが、読み応えは抜群です。
そして個人的には、浄土思想関連の経典に著されている仏陀の物語が何本か掲載されているのですが、その物語がどれも興味深いもので、基本的にフィクションが苦手な私にも楽しく読めるものでした。購読してよかったと心から言える1冊です。
電子書籍
成仏の教え
2023/09/26 16:06
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浄土思想の歴史を物語を通して楽しみながら理解していくという観点から描いた書。男女平等の思想であり、苦しい時の神仏頼みにマッチする思想であると思う。
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浄土に往生し、悟りをえて成仏を目指す浄土教。浄土宗、浄土真宗、時宗などが属し、信者数が最も多い。信仰を集める思想の本質に迫る
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周囲のお薦めで読んでみたけれど、これが専門外の方が書いたのかと思うくらいまとまっていて深みのある内容だった。
初期仏教からの流れで七高僧、そして法然上人、そのお弟子たち、そして親鸞聖人、果ては近代真宗についても触れられる壮大かつ丁寧な内容であった。
親鸞聖人の部分については、これはいろんな見方が出るところかなと思うが、それは自分が真宗中心だからそう感じるのかなとも思う。
物語でしか分からないわたしたちという大きなテーマがある。そうだなと感じる。ただ、物語のその向こうを感じていくことをしたいのだよ!!ということもある。物語でこれでいいではない。そういうことも思わされた。
これが大正解!ということではないけれども、まさにきれいな概略となっているのではないだろうか。あっという間に読めた。
一度俯瞰して浄土教を見てみるためにもお薦め。
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身内などの法事や旅行先の寺院巡りなど、普段接する何気無い宗教行事だが、あまりにも無知を感じて読んでみる。おかげで少しはお経の中身に興味が湧いてきた。
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浄土思想とは、念仏である「南無阿弥陀仏」は誰でも、いつでも唱えれる言葉で「阿弥陀仏」と一体になっている事で悟りを得て仏になれると言う、こと。現代版「歎異抄」が分かり易い。現代の宗教思想とは、多くが宗教的拠り所というよりむしろ精神的な面へとシフトしている、という。本書は素人にはかなり難しく理解し難いが、人の心・悩みがもっと現実的な心理療法等へ願いを求め始めており、更に今後生成AIでの説教など精神安定法話等にも進展するかもしれない。
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浄土教ないし浄土思想についての概説的入門書です。
法蔵菩薩のエピソードや浄土三部経についての簡単な説明のあと、中国仏教における浄土思想のなかで、善導に焦点をあてて解説がなされています。つづいて、日本での浄土教の展開に移り、源信、法然、親鸞のほか、法然の弟子のひとりである證空についてある程度ページを割いて解説がなされています。
著者は、浄土思想にかんするさまざまな物語がもつ力に注目することで、過去から現在にまでおよぶ浄土思想の意義を把握することをめざしています。そうした著者の姿勢は、浄土教の非神話化を推し進め、近代以降に哲学者たちによってその思想の意義がさまざまに論じられた親鸞をあつかうさいにも一貫しており、後世の親鸞伝からそうした方向へと考察が展開されています。
近代以降では、みずからの宗教的体験にもとづいて浄土教への帰依を語った近角常観や、精神分析の分野で「阿闍世コンプレックス」を提唱した古澤平作、そしてマンガ『ブッダ』の作者である手塚治虫などがとりあげられています。
浄土教についての、比較的幅広い視点に立って解説をおこなっている本といえるように思います。