紙の本
えっ!て思いました
2023/10/19 18:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ママさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
菓子の苑、とってもとってもえぇ〜でした。一瞬にしてそれまでの関係性を崩されたというのか…
でもとてもドキドキしながら楽しませて頂きました。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代背景がいろいろな短編集。
背景が移り変わって読みにくさはあるけれど、
その読みにくさ自体が、
時代が求める女性像、
女性が求める時代像の
移り変わりを表しているようで、
そのまま生きづらさにつながっているような気もした。
表題作「ばにらさま」がトップを飾っているのだけれど、
この本を表現する「まさに」な短編でした。
投稿元:
レビューを見る
【二度読み必至!光と闇が反転する傑作短編集】モテない僕の恋人は、白くて冷たい?倹約生活を送る専業主婦の私の秘密は?穏やかな日常が一転する戦慄の仕掛けと魅力に満ちた6編。
投稿元:
レビューを見る
大好きな山本文緒さん作品。文庫化待ってました。
ばにらさま、色々な方の書評をみて、読むのをとても楽しみにしていましたが、期待値が上がりすぎていたのか、
…あれ?もうおしまい?
と物足りなさを感じました。
その他の短編は、情報を入れずに読み、
楽しく読めました。
山本文緒さん最後の作品で、
もう新作は読めないのかと思うと、悲しかったです。
投稿元:
レビューを見る
遺作ということとばにらさまというタイトルが気になって。菓子苑がいちばんおもしろかった。わたしと相性が良くないのか、文章がちゃんと頭に入ってこなくて読むのに時間がかかった。なんでかなー
投稿元:
レビューを見る
山本文緒さんの本を読んだのは2作品目だけど、
この人の描く女性はリアル。
なかなか毒のある短編集だった。
SNS、というよりインターネットというのはやはり恐ろしい。
そんなつもりはなくても個人が特定できちゃうからね…
投稿元:
レビューを見る
人の闇の書き方が綺麗だなという印象。
実際に会ったらきっとイヤだなと
感じてしまうかもしれないけど
そういう闇なところを見事に言葉にしてくれる。
投稿元:
レビューを見る
心の芯を描くのが本当にうまいと思う
騙されない目を持っていて
辛かったのではと思う
新しい作品を見ることはできないけれど
生前の作品を読み返して心を寄せたいと思う
投稿元:
レビューを見る
同い年の山本文緒さんが2021年に急逝していたことには驚いた。亡くなる1ヶ月前に出版された作品の文庫化。内容がおもしろそうで高評価の山本文緒作品をこれから読んでみたい
#ばにらさま(文庫)
#山本文緒
23/10/11出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3LZAwRk
投稿元:
レビューを見る
山本文緒さんの遺作。5作品の短編小説。
最後の最後に2つのストーリーが繋がってゾクっとする話や、何気ない日常を描きながらもページを読み進める手が止まらない不思議な感覚になる話も。
もう新しい作品を読むことはできないというのは悲しいけれど、味わって読みたい本。
投稿元:
レビューを見る
書かれた時期はバラバラで、闘病記と重なるものはなさそうだけど、氏にとって最後の小説。短編集だけど、切れ味抜群の表題作はじめ、存分に黒いところも描かれる。こういうのに触れると、改めて次の長編とか、読んでみたかったな~、と。改めて、合掌。
投稿元:
レビューを見る
文庫化されているのを見つけて購入しました。山本さん独特の世界観と言いますか、白いベールを通して物語を観ているような感覚があり、「自転しながら〜」に次いで好きな作品です。
投稿元:
レビューを見る
山本文緒さん最後の作品。少し前のものを集めた短編集。
表題作「ばにらさま」は読んでいてもちょっと腑に落ちなかったけれど、解説を読み、現代に置き換えてみたところ、すごくすとんと落ちた。SNSなどのインフルエンサーを見て真似してみたいと思う気持ち、自分にもそんな気持ちがあるのではないだろうか。そのことに気づかされたとたん、ぞっとした。
ばにらさまを含め、すべての短編でいびつな関係と心理的に追い込まれる状況が描かれている作品が多かった。ばにらさまで腑に落ちてからは、夢中になって読んだ。
こちらが想像している斜め上をいく展開の作品もあり、面白くもあり切なくなった。
投稿元:
レビューを見る
愛されたいっていう気持ち、誰かに縋りたいっていう気持ちをめぐる物語たち。その気持ちに引きづり回されたり、横に置くことができたり。バッドエンドでもなく、ハッピーエンドでもなく、読んだあとしんねりとした気持ち。自立って、大切だな。
だから、最後の「子供おばさん」で締めてもらって、ほっとした。
投稿元:
レビューを見る
文庫の帯に「え?思わず二度読み」と書いてあった。だいたいそういうキャッチコピーの本って、「たしかに」とは思うけど、そんなに暇じゃないし他にも読みたい本あるので実際に二度読みすることはない。だけど、これは、本当に二度読みしました!!!短編が6つ入ってるけど、2つは二度読みしました。しかも、サスペンスで謎が解けたからもう1回読む、という意味ではなく…。
↓こっからネタバレなので注意してください。
表題作「ばにらさま」は、バニラのように白くて細いイマドキの女性と付き合う、いけてない男性の話。男の方は、女慣れしてなくて、デートの時も彼女の反応にいちいちドキドキしているが、恋のドキドキ感とも違う。デートというものをどうしたらよいのかわからないからだ。彼女の方は、なかなか実態がつかめない。読者も実態がつかめないし、主人公の男から見ても、実態がつかめない。しかし、ときどき差しはさまれる彼女のツイッターから、実態らしきものが分かる。彼女のツイッターを知っていながら知らないふりをして付き合う二人。そして、男は自分から彼女に別れを告げる。自分から別れを告げておきながら、「ふられた」という男。なかなか複雑だが、確かにそうだ。彼女が、本当に男のことが好きだったわけではないことが、はっきりしたのだから。
二度読みしたのは「菓子苑」と「わたしは大丈夫」。
「菓子苑」の方は、女性二人の人間関係の話で、最初は友人同士のように読めるのだが、途中から違うな…と思い始めて、色んなパターンを想像しながら読む。常識的?な普通の女性の舞子と、かなり破天荒でわがままで、暴力的な女の子、胡桃。真相がわかるまでは、舞子に同情的な気持ちになってしまうが、実は二人が母娘の関係だとわかれば、私は胡桃に同情を感じてしまう。(みんながそうだとは思わない)。母親なら無条件で娘を全面的に受け入れると思うなら、舞子の振る舞いは「母親らしくない」。しかし、そこに至るまでの経緯を考えると、二人はもう、干渉しあわず、離れるべきなのかもしれない。母親は一人の人間である前に「母親」であるべきだろうか。最近は、「母親だって人間なんだから」と、自己犠牲を否定するような風潮かもしれない。しかし、自分自身を考えるとき、自分が何か大きな壁にぶつかったとき、「お母さんは分かってくれる」とか、「いざというときはお母さんが助けてくれる」と思って頑張ることができた経験や、間違ったことをしそうになったとき「こんなことをしたらお母さんが悲しむ」と思って思いとどまった経験があり、自分が母親になった今は、「子供のためならどんな犠牲も厭わない」と思えるから、舞子を否定的にとらえてしまう。
しかし世の中の人がみんなそうではないのだろう。
自分が親に愛されなかったから、子どもを愛することができず、自分を犠牲にするような「世の中から求められる母親」になれない葛藤を描く小説ならいくらでも読んだことがある。しかし舞子は、自分が恵まれない子供時代を送ったわけではないようだ…。
「わたしは大丈夫」。こちらは、最後まで読まないとわからなかった。そしてすぐに2度読みした。二人の人物の話が交互に語られ、あ���男をめぐる、妻と愛人?と思って読み始めたらどうも違って、同じ女性の過去(愛人の立場でも全然かまわないと思っていた)と、未来(なんやかやで妻の地位を手に入れ、前妻に慰謝料を払い続けているため超貧乏で節約生活)の話だった。これがまた、まったく別人みたいで、現実的にこんなに人は変わらんやろ!?って思いそうだけど、二度読みしたら、一人の女性がここまで変わってしまう経緯に納得したりして…。
その他、「子どもおばさん」も良かった。
私自身、もうすぐ50になるのに全然大人らしくなれないし、自分よりずっとキャリアの浅い後輩が堂々とふるまっているのを見ると自信を失いそうになる。だけど、これを読んで、そんな自分が少し好きになれた。子どもおばさん、いいじゃないか。
「バヨリン心中」。これもすごく良かったけど、何か別の本に収録されていたのを読んだことがあるな。どこで読んだか思い出せなくてモヤモヤしています(笑)。