紙の本
少年時代から
2024/02/02 22:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな宮城谷さんが、大好きな諸葛亮を書いたとなったら、そりゃ楽しみしかないですよ。
演義ではなく、正史に近い感覚で。とはいえ、伝わっていないことは作家の想像力で埋められているのがやはり楽しいところです。
『三国志』での孔明の登場はどうしても「三顧の礼」以降が主であり、少年時代はあまり取り上げられないが、この作品では幼少の頃から書かれており、亮自身を主軸に話が進められ、その人格形成がうかがえる。
人生前半の最大の見せ場「赤壁の戦い」は妖術幻術なし、駆け出しの知将としてのみサラリと素通り。
紙の本
うーん、微妙かなぁ
2023/12/21 00:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tad - この投稿者のレビュー一覧を見る
三国志としては読んだことがないが、諸葛孔明といえば、軍師として普通にいろんなビジネス書なんかに登場する。あらためて諸葛孔明という人のことを歴史小説の第一人者の一人である宮城谷氏のよる孔明の一生であるが、もっとなんかワクワクするような物語を期待していたのにわりとたんたんと話が進む感じで、歴史書みたいだ。あと史実に忠実であろうとすると、どうしても登場人物が多くなるのだろうと想像するが、中国人名でなかなか頭に残りにくくて(カタカタ名よりまっしだが)、数ページ前の人がもう誰だっけ?みたいなことがよくありました。
投稿元:
レビューを見る
大好きな三国志、その中でも1番の推しは諸葛亮孔明。その推しの本となれば読むのは当たり前。
内容的には大好きな吉川英治の三国志(三国志演義ベース)ほどの天才軍師感はなく、より現実的(正史ベース)なのかも。そういう意味では劉備の人間力も少し弱く感じてしまう。でも私は人間離れした孔明さまと人間味のある劉備が大好きなので下巻に期待!
投稿元:
レビューを見る
諸葛亮孔明の一生を描く。 まず、少年期から始まるが、母が早くに亡くなり、次いで父親が死んだ後、叔父の諸葛玄とともに東へ西へとさすらい、荊州で腰を落ち着け、隆中へ。その後に荊州動乱、劉表の死後の混乱期に劉備に三顧の礼で出廬する。
その後の益州の動乱も始まり、その対応が下巻の始まり。 さて。
今まで三国志を読んできていて孔明の活躍は知っていたが、どちらかというと公明はスーパーマンみたいな働きをしていたがこちらではそこまではまだない。 周りの人物から上げられている感じで本人は意外と冷めているのが本編の孔明だな。
だから思ったほどの感動はない。
投稿元:
レビューを見る
若い頃三国志を読んだ。劉備玄徳の生涯と策士である諸葛孔明さらにここでも登場する多くの登場人物達、本書はその諸葛亮の生涯が宮城谷氏独特の語り口で語られる。各章は切れ目なく語られる。亮の青年時代が出て来て面白い!三国志を読んでいるからこそ面白いのかも知れない!
投稿元:
レビューを見る
中国後漢〜三国時代。世は乱れ、群雄が割拠し覇を競っていた。
これは、群雄の1人、劉備に仕えて蜀漢建国に尽力し、三国鼎立実現の立役者となった諸葛亮の生涯を描いた伝記ロマン作品である。
なお上巻で描かれるのは、父と兄に薫陶を受けた8歳頃から劉備の軍師として主君の益州入りを整える 30 歳頃までの諸葛亮である。
◇
亮は落日を見ていた。いつにも増して大きく美しい日がゆっくり沈みゆくさまに典麗な音楽を感じつつ佇んでいると、朱色の光の中に現れた黒い影が近づいてくるのが見えた。兄の瑾だ。
瑾は、学問をしに洛陽に行くことになりそうだと亮に告げた。張りのある声からは意欲と希望が溢れている。
亮より7歳上の瑾は今年15歳になり、志学の年齢を迎えた。父の珪も昨年から長男の留学についていろいろ考えていたようだが、兄に洛陽留学を勧めたのは叔父の玄だと亮は気づいた。瑾は現在、叔父に学問の手ほどきを受けている。
いよいよ瑾の出立の日。遠ざかる兄の姿を見送りながら亮は、自らの旅立ちの日を想像してみるのだった。
諸葛家の期待を背負い、瑾は洛陽で勉学に励んでいた。真面目で物堅い性格の瑾にとって、花の都での日々は充実したものになるはずだったが、翌年この都で一大事が起こった。きっかけは霊帝の急な崩御だった。(第1話「旅立ち」) 全15話。
* * * * *
宮城谷昌光さんの清冽な文章が好きで、三国志のファンでもあるため、ワクワクしながら上巻を読みました。
宮城谷さんは、『三国志』同様に、この『諸葛亮』についても正史を紐解くことで筆を起こしているため、『三国志演義』主体の吉川英治『三国志』のような派手さはありません。
だから、豪傑たちの超人的な活躍も名軍師たちの神懸かり的な深謀遠慮も出てこないのです。
それだけに却って、「三顧の礼」や「水魚の交わり」といった故事成語を生み出したエピソードにはリアリティを感じましたし、孔明が農業に高い関心を寄せる描写も納得いくものでした。
最も印象的だったのは、孔明が劉備軍について、腹心の斉方に語ったことばです。
「武功を誇らない家臣団」と「功を上げた者を激賞しない主君」という劉備軍の奇妙さについて尋ねた斉方に、孔明は次のように説明します。
劉備軍は、「主従関係」というよりも、「親子・兄弟の関係」が発展したものなのだと。
つまり、「御恩と奉公」のような論功行賞で結びつく関係ではなく、全員が一丸となって家長を支え家の繁栄に尽くす家族の絆で結ばれている関係。それが劉備軍であるというのが、孔明の見解なのでした。
確かに、劉備と関羽・張飛の関係は義兄弟だし、糜竺は劉備にとって「金持ちのじいちゃん」のような間柄だし、孫乾は劉備の面倒を細々と見てくれるおじさんのようだし、後に加わった趙雲や孔明も劉備の甥っ子のような身近な存在になっています。
領土を持たぬ主君が一国一城の主になるまで支え続けた旗揚げメンバーには、自分が劉備を1人前にしてやるぞという強い思い���あったと、宮城谷さんは言いたかったのだと思います。
劉備の死後、声高に功を主張する家臣が増え、自身の扱いに不平不満を募らせる魏延のような輩が出てくるのを見ると劉備の偉大さがよくわかります。
少し残念だったのは、史実として残っている関羽千里行や張飛が長坂橋を大いに騒がしたエピソードが紹介されていなかったことでした。
孔明とは関係ないので省略されたのかも知れませんが、趙雲の阿斗君及び甘夫人救出については触れられているので、何か不公平な気がしました。
(つまらないグチです。ごめんなさい)
投稿元:
レビューを見る
群雄割拠な感じはなく、この時代が舞台の小説にしては淡々としている。上巻は導入感が半端ないので下巻に期待。
投稿元:
レビューを見る
下巻を先に読んじゃったんだけど,上巻の前2/3が読み易いのは・・・~郡丞の父の元で次男に生まれた亮は,実母が死に実父が死んで,叔父に引き取られ,叔父が袁術によって豫章郡太守に任じられて同行し,大過なく1年を過ごして野に下り,荊州に非難して,荒野を開いて殖産で財を築き,亮を塾に通わせて,生涯の友と名士との知己を得た。曹操と対立していた劉備が荊州に流れてきて,再三の招聘で劉備に仕え,呉の孫権と連携することを提案して受け入れられ,赤壁の戦いで曹操が退いた後,益州を本拠として天下平定を提言する~想像で書いた(フィクション)からだね。三顧の礼以降は史書に記されているから迂闊なことは書けないのだ
投稿元:
レビューを見る
宮城谷版「諸葛亮」。
この人の書く文章は、妙に説明臭くて以前からあまり好きじゃなったんだけど、「諸葛亮」好きとしては読まぬばならぬと思い、思い切って購入。
今までの三国志、演技とも違う部分があり、よく調べて書いてある印象。脇道への逸れ方も昔程鼻につかない。
投稿元:
レビューを見る
爽やかで飄々とした諸葛亮。
突飛な事は少なく相談役的な諸葛亮?
劉備に対する人物像は言葉にしてもらってスッキリした。
蜀側に聖人君子が多過ぎてちょっとお腹いっぱいになるかも。
投稿元:
レビューを見る
下巻が楽しみ。もっと感情移入された進み方かと思ったら、淡々とストーリーは、進んでいく。下巻はどうでしょう。