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1990年の講演内容ですが、これからの我々の社会を考える上で重要なヒントが多く述べられていると思います。
いくつか今の気分で疑問に思う点がありましたのでメモしておきました。
1. 政治とお金と人格は分ける事を認めないと自由は成立しない。とありますが、やっぱりお金に汚いだけの無能な政治家は嫌だなと思います。今の社会ではより倫理観を求められるので、優秀なら何しても良いのか?とも思えないですし、理想を追い求めた共産主義の失敗を考えれば難しい点ですね。
2. 大学まで進む人口が三分の一も必要あるか疑問。とありますが、本書で共産主義が否定された当時でも資本主義が本当に良いのか悪いのか考えなければならないとしており、大学くらい出ないとちゃんと本を読んで考える人間にはなかなかなるのは難しいと思います。東京都の高校無料化や国の大学無料化も、少子化対策を理由にした政治家の人気取りでしかなく、考えられる人間の教育と言う点ではあまり意味がないように思えます。
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講演録で読みやすさ◎
国際問題に関心がある高校生とかにぜひオススメしたいです!矛盾だらけの世界で泳ぐための、柔軟な思考のカタを教わる感じでした。91年頃の時事ネタも入ってますが、その辺は適度に読み飛ばしでもOKかなと。。
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1990年1月から6月に新宿・紀伊國屋ホールで開かれた高坂正堯先生の講演をまとめた内容です。二十世紀を歴史として捉えるという観点で語られており、二つの世界大戦や世界恐慌、戦後の冷戦や共産主義など、いろいろと考える材料が多く、高坂先生の口調で語られており、読みやすく示唆に富んだ内容だと思いました。私がどこまで理解できたか怪しいところはありますが、今後の世界情勢を考えるにあたっても参考になる内容が豊富にあったと考えております。
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講演録。
だからということもあってか、分かりやすい。
そういうふうに捉えておく考え方があるんだな、と改めて思う。
「正しさ」が、絶対のものとしてどこかにある、と思い過ぎると,ディストピアが立ち現れる、ということを感じた。
高坂さん。
解題、を見ると、56歳くらいでこの講演を行っている。今の自分とそう変わらない年齢だ。
この人がたまにテレビに出て、なんとなく京都大学に憧れたような記憶がある。
月日が経つのは早いものと思う。
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戦後日本を代表する国際政治学者。冷戦終結期の1990年に行われた幻の講演の書籍化。20世紀も既に歴史の領域。その走りとも言える視点は今読んでも斬新。
1996年62歳で亡くなったのが残念。
読むと賢くなった気になれる本。