りーさんのレビュー一覧
投稿者:りー
電子書籍LIMBO THE KING(6) 【電子版特典かきおろしマンガ付き】
2019/11/23 13:15
地味な名作
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『千年万年りんごの子』が好きだったので同著者の新作と聞いて購入。地味だけれども良い漫画で有名な(僕の中で)田中さんの作品ということで地味に良かったのだけれど、ラストがどうも余韻を残さないというかあっさりというか…。個人的にはりんごの子の方が余韻の残し方が良かった。筒井御大の『パプリカ』とかその辺が好きならばガジェット的には似たものがあるのでおすすめ。
電子書籍すべての、白いものたちの
2019/05/02 07:53
白の中に浮かび上がる人生
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カニッツァ錯視という、無作為ないしは作為的に並べられた図象からありもしない輪郭を見出してしまうという目の錯覚がある。本書はまるでカニッツァ錯視の様に、白いものにまつわる散文詩を連ね、その断片からひとりの人物の…一人の人物の「喪失」を浮かび上がらせる様な不思議な小説である。一編一編を詩の様に愛しむもよし、輪郭の淡い全体像を思い描いて楽しむもよし、多面的な美しい言葉の集合体だった。電子で読んだのだけれど紙の本は紙の種類なんかにもこだわっているそうで、紙を扱う仕事をしている以上これは紙版も買わねばならん。
紙の本性食考
2017/11/16 13:13
文化的スリルに酔う!
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食と性の交わるところについて、民俗学から人類学まで縦横無尽にヒトの文化を紐解きながら人間の根源的な欲求に迫るスリリングな読書体験!たまらん!結論というようなものは無いけれど、「認識の交わるところにタブーがある」や自己と他者との距離感から見る性と食など、食と性という範囲から逸脱しても役立ちそうな考察もあって飽きずに読める一冊。人類学、民俗学の入り口としても良い書物。
電子書籍てのひらの熱を(3)
2016/08/21 09:57
こんなに面白い漫画がなぜ…
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青春漫画としても空手漫画としても破格の面白さだったし王道ストーリーで気持ちの良い話だったのになぜ打切り…。しかしそれでも読む価値あり。
ところどころ挟まれるギャグのセンスも光ってました。次回作を楽しみにしてます。
電子書籍ファイアパンチ 1
2016/07/22 08:22
こんな本格マンガだとは…
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タイトルからヒーローが能力で敵をぶっとばすぜ!みたいなものを想像していたら予想を180度裏切られた。こんなにシリアスで重い話だったとは…。ストーリーと主人公の設定が思いのほか重厚で、読んでいて(良い意味で)苦しくなる様なトンでも作品。今後の展開にはさらに期待できる終わり方で時間も絶対に見逃せないぜ!
紙の本九百人のお祖母さん
2015/10/29 11:53
奇想好きのひねくれ者におすすめ
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面白い!皮肉と徒労感を散りばめた馬鹿馬鹿しい内容の短編の数々。タイムパラドックスや超知性なんかの哲学的な命題をジャンクに料理してみせるその手腕はなかなかお目にかかれるものじゃない。あまり理論に走るタイプの作家ではないのでとっつきやすいし、何より高尚なはずのテーマも俗っぽくなっているのでSFの中でもリーダビリティは高い方で、あとは著者と趣味が合うかどうかという一点勝負。決して本格的にじゃなく、甘酸っぱい思春期みたいにちょっとひねくれちゃった人におすすめしたい。
紙の本カステラ
2015/09/30 09:53
荒唐無稽な話に拒否感が無ければおすすめ!
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ホラ話が好きな親しい友人の独り語りをのんびりと聞いている様な気持ちにさせてくれるトンデモ短編小説集。独白に近い口語体で綴られる物語は、予想もできない、だけどどこか気が抜ける様な展開と村上春樹風の比喩表現と言葉遊びとがリズミカルに絡み合い、シニカルでありながら暖かい独特の雰囲気を醸し出している。社会に対する風刺だとか皮肉も利いているし楽しい話ばかりでもないのだけれど、それでもなんとなくその語りに引っ張られて、ふっと心が弛んでゆく様な、ちょうど夏の夕暮れをゆっくりと眺めている様な気分になれる癒しの一冊だった。
2015/08/27 10:32
池上彰シリーズの基本となる一冊
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世の中に疎いと自覚のある僕みたいな人は、まずこの朝日新書の池上彰の学校シリーズ(他に「お金」と「政治」)を読むと良い。他社も含めた池上さん新書シリーズは内容がかぶっている事も少なくないのだけれど、この三冊が一番情報を過不足無く備えている。特にこのニュースの学校は実践的な情報の入手の仕方や使い方も解説されていて新社会人なんかにはたいへんおすすめである。学生のうちに読んでおけば有象無象のちゃらんぽらん学生達に対して大きなアドバンテージを手に入れられること間違いなしだ。有象無象の僕が言うのだから間違いない。
2022/07/03 06:32
サマータイムマシンブルースの世界観が生きる
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登場人物と文体を森見登美彦氏のものにしつつも内容はサマータイムマシンブルースほぼそのもの。しかしこれがよく馴染む。サマータイムマシンブルース未体験者はとりあえず映画を見てその世界観に溺れろ!
紙の本疫神記 下
2022/07/03 06:30
リーダビリティ抜群の大作
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上下巻合わせて1500ページにもなるのにさらに続編があるだと…!やや冗長なきらいはある(描写やストーリーが冗長でなくてとも普通に長い、そりゃ冗長にも感じられるわ)もののパンデミックSFとして、そしてこのコロナ禍に於いてなかなかに面白いエンターテイメントだった。SFの方に重点が置かれているのでパンデミックとしての恐ろしさがやや物足りなくて、もっとおぞましい描写であれよ!と思ってしまったがそんなことするとSFではなくホラー枠になってしまうから仕方ないか。
2021/02/03 09:46
実用的!
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初心者に優しく、簡単に良い雰囲気の写真が撮れるコツがたくさん載っている。それでいてきちんと本質(良い写真って何なの?)にも言及できていて、カメラ買ったけど素人で…という人には最高の一冊では。
電子書籍相続仮面
2021/01/13 12:27
実例を交えてじわじわと相続を身近にする良書
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相続と言ってもなかなか踏み込んだ話をしたことがないという人は多くいると思う。本書は本書を読んだだけで相続のことが全てわかるようになる本ではない。しかし相続のことを何も知らない人が知識なしで読んで、今までよりも少し相続について身近に感じることができる良書である。若く、まだ相続について考えてことがない人にぜひ触れて欲しい。
電子書籍マンガでやさしくわかる課長の仕事
2021/01/13 08:24
課長になる前に読んでおきたい
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課長と言わず、主任や係長、学生でも部長や代表、とにかく人をまとめる立場になる人には老若男女問わず読んでおいてほしい名著。結果を出すということが己の能力を磨くのとはまた別のステージに入ったことを、極めてわかりやすく教えてくれる。
電子書籍BREAK BACK 9
2021/01/08 20:16
テニス時事も取り入れた良巻
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徐々にペースを上げて面白くなってきた本作。この巻ではなんとテニス界最新の技といっても良いあのリターンが登場。さらに言及されているだけとはいえキリオスも!テニスを本当に好きでなければ描けないガチ良作です。
電子書籍BREAK BACK 7
2020/09/30 13:32
滅茶滅茶面白いぞこの巻!
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ここまでを雌伏の時とするなら完全に面白さが開花された巻!さすが元プロ!試合の見せ方が抜群に面白い!
今までこんな素人たちが全国狙うって、どうせ御都合主義的なファンタジーでも起こるんだろうと思っていたら、きちんと今までの伏線を活かしてきた!最高!