サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 月乃春水さんのレビュー一覧

月乃春水さんのレビュー一覧

投稿者:月乃春水

234 件中 61 件~ 75 件を表示

紙の本

紙の本ももたろう

2010/06/29 06:04

ちょっとちがう味つけの「ももたろう」。納得の設定。力みなぎる絵も素晴らしい魅力があります。一読の価値ある昔話絵本。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「昔話といえば『桃太郎』でしょう!」とはわが家の長男(11歳)の言。
それほど繰り返して読んだ記憶はあまりないのですが、いろいろな種類のものを見てきたかもしれません。

桃から生まれた桃太郎、一見単純な名前ですが、おじいさん、おばあさんが名づけにさんざん悩んでようやく決めた『ももたろう』、桃太郎は紅顔の美少年、おばあさんはお歯黒で、かつて本当にいたと思わせるような姿の『桃太郎』(オリジナルは昭和12年刊)、鬼とは戦わずして決着をつける『桃太郎』なんていうのもあるんです。

この「いまむかしえほん」シリーズのももたろうの味つけは、これまたちょっと(かなり?)ちがっています。

ももたろうが入っている桃は、ご存知のようにおばあさんが川から流れてきたのをひろったわけですが、それはふたつ目の桃だった!

ももたろうは、のんべんだらり、食っちゃ寝のものぐさ太郎だった!

おにがしまに鬼退治に行くのは、殿様の命令だった!

犬、さる、きじにあげるきびだんごは半分にわけて!

おもわずゲラゲラと笑ってしまいました。でも、考えてみると納得のいく話なのです。

おばあさんは、最初に流れてきた桃を食べたらとても美味しくて、「もひとつ こーい、じいにやろ」と川に向って呼ぶ。そして流れてきたのがももたろうの桃。

ももたろうがよくできたいい子で、おじいさんおばあさんを助ける働き者、なんてちょっと教訓めいている、出来過ぎた話。

怪力のうわさを聞きつけて「よほど力が余っておるな」と言って、おにがしまへ行かせた殿様は、人材を生かす素晴らしい管理能力。

ひとつのきびだんごを半分にしてあげたももたろうは、ケチだ、とは言い切れない。分かち合いの精神がある、ということ。分け合い、ひとつのものを共有することで、ともに戦うのだ、という志気が生まれてくる。

…とも言える(!?)


昔話というのはいろんなバリエーションがありますが、とりわけ桃太郎についてはパターンが豊富なのではないかと思いました。

伊藤秀男さんの描くももたろうやまわりの景色は、カラフルなのですがどっしりと力があり、土のにおいがしてくるようです。殿様やおじぞうさまの表情もいい。

ももたろうの話はよく知っている、絵本は持っている、という方にもぜひ一読していただきたい傑作です。


本についてのよもやま話。 <ブログ> 本のことあれこれ

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本またぶたのたね

2010/01/10 07:30

『ぶたのたね』再び!走るのが遅いおおかみ、ぶたを食べられるのか…?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『ぶたのたね』の第二弾、『また ぶたのたね』です。わが家では大人気、大好きなシリーズです。

『ぶたのたね』を二男(7歳)、三男(5歳)と何回もたのしんでいるので、この本があると知り、大喜び。

見てみてびっくり。てっきり続編と思っていたのですが、ちがうんです。
あくまで「また」、ですから「第二弾」。別バージョンと申しましょうか…

表紙を見ると、賢明なる読書の方は、想像できるかもしれません。
おおかみの行く末が…

決して「二番煎じ」ではありません。これはやはり、佐々木マキさんなのではの素晴らしさ。

なんと『ぶたのたね』から16年後に出版されています。
どのようないきさつで出版に至ったのか、気になるところです。もちろん人気があったからなのでしょうが…

そして、2009年12月に発行になった『またまた ぶたのたね』。こちらは発売をこころ待ちにして、即購入しました。

3冊とも、飽きずに何回でもたのしめます。3冊セットで、もしくは小出しにして?月1回、1冊ずつプレゼント、なんていうのもいいかもしれませんね。


個人ブログ□□本のこと あれこれ□□

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本だるまさんが

2010/01/03 07:35

新鮮!手足のあるとぼけた表情のだるまさん。あかちゃんだけでなく、誰でもたのしくなっちゃう絵本。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

とぼけた味わいのだるまさん。手足がついていてかわいい。なんだか新鮮です。
あかちゃん絵本のようですが、当時4歳の三男も「おもしろい!」
小学生の二男も三男もげらげら笑いながら見ている、不思議な、そして永遠の魅力を持つ絵本です。

だるまさんといえば「だるまさんがころんだ」
あのおなじみのセリフのように一文字一文字切るように大きな声で言ってしまうしかけになっています。一文字ずつ、だるまさんの動きが描かれているんです!この姿も表情も笑えます。

ページをめくると…思わず吹き出しちゃう。擬態語が効いています。

この絵本を知ったのは、子どもの親ではない方がブログで書かれていたのを読んで。書店のPOPの文字は「子どもにバカうけ!2008年おもしろ絵本」だったとか。

ぜひとも見てみたいと購入したのです(当時は売り切れで、入荷までしばらく待ちました)。

以来、わが家では繰り返し繰り返し、たのしんでいます。


個人ブログ□□本のこと あれこれ□□

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本へんしんトンネル

2009/01/03 07:03

遊び方、使用上の注意つきのたのしいことば遊び絵本。盛り上がること請け合い!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ことばあそびのたのしい絵本です。「あそびかた」「使用上の注意」が書いてあります。

「この絵本のあそびかた」

レベル1 だれかに よんでもらう!
レベル2 じぶんで こえをだして よむ!
レベル3 トンネルの ひみつをといて、じぶんで おもしろいことばをかんがえてみる!

「使用上の注意」(見返しに書かれた原文はすべてひらがな表記です)

この絵本を楽しむには、ちょっとした技が必要です。
あることばがちがうものにへんしんするまで、何度も繰り返して読むのがこつです。また、ことばが変わっていく瞬間にうまくページをめくることも大切です。
もし、ことばを変えるのがうまくいかないときは、ことばを切らずに読んでみたり、読むはやさを変えてみたりするのもいいでしょう。


この時点で、読む前からなんだかわくわくしてきます!

不思議なトンネル、その名も「へんしんトンネル」。このトンネルをくぐると、なぜか変身しちゃうんですって。

かっぱが「かっぱかっぱかっぱ…」とつぶやきながらトンネルをくぐると、
元気な馬になって、出てきちゃいました。

元気な馬は「ぱかっぱかっぱかっぱかっ」と駆けていきます。
(ご覧になっていない方、声に出して読んでみてくださいね!)

ほかにくぐっていくのは時計、毛糸、ボタン、ロボットたち、チョコのきょうだいなどなど…

それぞれ味のある顔?と姿なんです。これはぜひ見ていただきたい!

そして、最高なのが「ぶーちゃん」の挑戦。「こんどは なんに なるんでしょう?」
このタメがたまりません!出てきたのは…?

子どもと読むと、盛り上がることまちがいなし。けれど、最後はちゃーんとおやすみ、と眠りへと導いてくれるしかけです。

後ろの見返しには「ほかにもこんなのがあるよ!」という例が5つも載っています。

わが家でもいろいろ作ってみました。
そのうちのひとつは「漢字」。朝、学校へ行くためしたくをしなくてはならない長男、二男。のんびりしています。そのときに「漢字、漢字、漢字…」と唱えるのです。
つい、声を荒げてしまう朝も、ちょっと空気が和らぐという効果もあるんです!

見て、声に出して、さらに自分たちで作りだしてたのしめるという、3段跳びで遊べる絵本です。

いろんなシリーズが出ていますが、これがわが家では一番人気です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本万能川柳・デラックス1000

2009/01/01 08:29

毎日新聞「仲畑流万能川柳」の厳選集。エッセイもあるデラックスさ。川柳の魅力がたっぷり。入門書としても最適です。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

毎日新聞の朝刊連載「仲畑流万能川柳」3年半ぶりの厳選集。
2001年8月1日から2004年12月31日までに掲載された入選句151万句から、さらに選者のコピーライター、仲畑貴志氏が選んだ1000以上の川柳が掲載されています。

「万能川柳」15周年ということで、タイトルも「デラックス」、装丁もゴールドと「デラックス」仕様になっています。さらに発売まではヒミツだった豪華ゲスト、桃井かおりさんと南伸坊さんのエッセイ、そして選者仲畑貴志氏のエッセイが5本も収録!

まずはさくいん。キーワードでたどりついた川柳をたのしめるしかけです。
「愛」からはじまり「悪巧み」まで。これを見るたけで、いかにいろいろなジャンルに関しての句が集まっているのかがわかります。
特に多くの句が掲載されているのは「犬」「議員」「金」「子」「鍋」「猫」「夢」。
仲畑氏がまえがきで述べているように、「この本は、21世紀初頭を生きた人々の生活のすべてが詰まったタイムカプセルでもあります」。

掲載句は5章立て。

いろんな「私」を考える。

いろんな「家族」を考える。

「あの人」のことを考える。

「彼等」のことを考える。

さまざまな「何か」を考える。


笑ったり、唸ったり、じーんとしたり、考えさせられたり。川柳の魅力とパワーを存分に味わえます。何人かで読み、好きな句をピックアップして、見せ合ったりするとおもしろいかもしれません。

わたしも毎日新聞で毎日並んでいる18句を読んでいるうち、突然投句をはじめました。2005年のことです。強運なことに(「万能川柳」では入選者のことを「強運者」と呼びます)何回か掲載され、ますます川柳づくりがたのしくなっています。
日々のあれっと思ったこと(喜怒哀楽、疑問、なんでも)を五・七・五の17文字にしてみると、そのときの思いがが昇華されていくようで、できたときには、ひとりにやりとすることもしばしば。入選するしないにかかわらず、それだけでも川柳をこさえてみる価値があるように思います。

この本は、絶好の川柳入門書にもなっています。

巻末には「万能川柳プロフィール」(『もっとーはお茶目とチャーミング。ここだけの話、ほんとは日本一のマスコミ川柳だが、ヤボになるから自慢しない』など)、さらに「万能川柳応募の手引き」もあります。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本ヘンなあさ

2008/11/03 07:24

夢かうつつか…?奇想天外なシュールさがツボにはまります!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小学生の男の子の夢かうつつか?なんだかわからなくなってくる「ヘンな朝」を描いた絵本です。

キャッチコピーは「短歌界の俊才と異色の漫画家のコンビによるはじめての絵本」。

「めざましをすててしまおう ピカピカのおもちゃの山がきえないように」笹 公人 (帯より)

笹公人さんの短歌を他にももっと拝見したくなりました。

本秀康さんの、ちょっと昔風な、けれども洗練されている絵がかわいい。
以前、マンガ『たのしい人生』を読んだことがあります。


男の子が見ている夢は…おいしそうなメロン。いただきまーすというところで、めざましがなって、起きてしまいます。

「ぼっちゃま まだ 寝ていていてもいいですよ。このものたちが 学校までお運びしますから」

声をかけた人は校長先生!と思ったら「じいや」なんですって。

なんだか、ヘンだぞ。

ターバンをして、上半身裸のおつきのものが、インド風?人力車に乗せてぼくを学校まで運びます。すると、メロンの山が出現!

あれ?ゆめか。とめざめて、また寝てみると…

宇宙服を着たおかあさんが「起きなさい!」ぼくのうちは宇宙船なのだ、なんてぼくは言っています。

つるつるで ぴかぴかの わくせいを はっけん。
見たとたん、長男は「あっ、頭だ!」 二男は「おしりじゃない?」

さて、何だったかというと…?見てのおたのしみです。

あれ?ゆめか。とまためざめて、今度こそ「いってきまーす」と学校へ。

通学路で校長先生に会います。
あいさつをして、学校に走って行くぼく。

最後に、校長先生がバーンとクローズアップされます。

あっっっ!!!
ぼくは見ていないけれど、読者にはしっかりと見えます。

夢かうつつか…?はたして…?


再読し、絵をよく見てみると、さまざまなしかけがあることに気づきます。
ぼくの机の上、いつもと同じ通学路の通行人、ぼくの家、校長先生のネクタイ…

ひとつひとつ発見して、子どもたちと「あっ、これは!」
いちばん興奮していたのは、わたしかもしれません。

わたしも寝るとよく夢を見るのですが、起きた時に夢かうつつか、一瞬わからないときがあります。

だからなおさら、この奇想天外さ、シュールさに惹かれてしまいました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本おっきょちゃんとかっぱ

2008/09/26 11:30

読み継いでいきたい。不思議で幻想的な、現代に描かれた民話のような物語。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ちいさな女の子とかっぱのおはなしです。
現代に書かれた(1994年の発行です)民話のような、ちょっと不思議で余韻の残る物語。小学1年生の「おはなしタイム」で読み聞かせをしたところ、どの子も食い入るように絵本を見つめ、お話に引き込まれていました。

「おっきょちゃん」のほんとうの名前は「きよ」。
「おきよちゃん」とよばれているうちに、ちぢまって「おっきょちゃん」になった。

「おっきょちゃん」というちょっとつんのめりそうな響きに、1年生はくすくす笑い。あちらこちらで「おっきょちゃん」「おっきちょちゃんだって!」と口にしてみる子がいました。

うらの川でひとりで遊んでいたおっきょちゃん。
どこからか、声がした。
「ほい ほい ほい」

赤い顔をした奇妙な子どもが水の上に顔を出して
「おいら、ガータロ。おまつりなのに だれも遊びにこんかなら、おまえ、おきゃくさんになれや」

おっきょちゃんは、ちょっと考えて
「おまつりの きものに きがえて おみやげを もっていくで、まっててな」

この機転に、感心してしまいます。
のちに、これがおっきょちゃんのちょっとした窮地を救うことになるのです。

水底の、にぎやかで、なにもかもゆらめいてきれいな祭り。
お客さんとして歓迎されたおっきょちゃんは、水の外のことを忘れてしまいます。

ガータロのうちの子になって、毎日遊ぶおっきょちゃん。
ところが、ある日のこと…


おはなしは、ひとつひとつ段階を追うように進み、不思議なお話ではあるけれど突拍子もない、不自然さはまったくありません。

おっきょちゃんは、うちに帰るのですが、その場面はなんだか「桃太郎」を彷彿させます。

昔々、川から突然いなくなった子は、現代よりずっと多かったことでしょう。もしかしておっきょちゃんのように、かっぱのうちの子になったのかもしれない。そんなことを思ったりしました。

降矢奈々さんの水彩画は、昔風の絵柄といい、色彩といい、とても印象に残ります。
かっぱ=緑色、などという図式を裏切って、ガータロたちは赤いんです。髪の毛?も色とりどりで、描かれているかっぱは個性的。
幻想的な水底の雰囲気も、素敵です。


「おはなしタイム」で読む絵本は、地域の20年の歴史がある親子読書会で選んだものです。子どもが小学生になり、メンバーの一員となりましたが、先輩方が1年生に、と選んだこの絵本。今回初めて知りました。

こういった、良質でたのしく、こころに残るお話は、これから先、ずっと読み継がれていってほしい。切に願います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

日本一読まれているメルマガ発行者の仕事術指南。ビジネス以外でも大いに役立つ自分を変えるポイントとは。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まぐまぐ!で発行部数ランキング1位、読者数28万人という脅威の人気メルマガ『平成・進化論。』。
ビジネス書を好んで手にされる方ならすでにご存知かもしれません。
約1000通のメルマガの中から特に好評だったものに加筆修正してまとめられたのがこの本です。

著者(メルマガ発行者)はセカンドステージ代表取締役社長の鮒谷周二氏。
タイトルの「仕事は、かけ算。」のかけ算とは、氏がサラリーマン時代にセミナーに通ったり、優秀なビジネスパーソンと話す機会を意識的に作ったりして学んだ結果、気づいた法則。

高い成果を上げている人たちは「かけ算的」な考え方で仕事を進めている。
すなわち【成果=仕事の質×仕事の密度×仕事の量】

残業してある程度成果が出ても、頭打ちになってしまうのは「足し算」的な考え方だから。
【成果=仕事量+仕事量+仕事量……】
一日24時間と限られているのだから、それも当然のこと。

このかけ算の考え方は、あらゆるものの見方をプラスの方向に変えてくれる。
それが具体的に「結果を出す思考」「タイムマネジメント」「セルフプロデュース」「コミュニケーション」「声に出したい言葉」「インプット&アウトプット」という6つの視点から紹介されています。
50を越える自分を変えるポイントはひとつひとつ、実行するに当たってそれほどハードルが高いものではありません。
やるかやらないか、ハードルを飛び越えるかどうかは自分次第。
低く見えるハードルこそ、実際には飛ばずにやりすごし、低いんだから飛べる、と過信してしまったりするものかもしれません。

非常にソフトな言葉づかいで書かれていていながら、内容は質実剛健。重みがあります。
特にわたしが「!!」と感じ、これは即実行!と決めたもののいくつかを挙げてみます。

・昨日の自分より、0.1%だけでも成長することを自分に課し、それを継続すること(P23)

・まずはダメでもいいから、最初の一歩を踏み出してみる(P26)

・「自分はどうすればさらに良くなるだろうか」という質問を絶えず自分に浴びせかける(P31)

・決断はスピードを重視(P48)

・行動するために、あれこれ考える前にアポを入れてしまう(P59)

・体を動かすからこそ心に火がつく。重要なのは、やる気が出なくても、とにかく行動すること(P59)

・「すぐやる共和国の大統領」を名乗り、スピーディーに動く(P95)

・自分のお金やモノ、情報、ノウハウ、人間関係を開放して、自分の持つ資源を欲している人に惜しみなく提供する(P134)

・さいてもらった時間の10倍の価値をお返ししよう(P147)

・コミュニケーション能力を伸ばしたいと思ったら、人が読むことを前提とした文章を書く(P153)

・自分が瞬間的に思ったことを相手に上手に伝えるには、その瞬間、瞬間で、自分の思考をきちんと言語化しておく必要がある(P154)

・「TTP」(徹底的にパクる)を合言葉にして、良いものは積極的に自分の中に取り入れる。(P188)

・読書が足りないと、思考の骨粗しょう症に。1日30分の読書習慣を身につけて、思考のバックボーン(骨組み)を鍛える(P216)

・自らの言葉で自らを律する機会を持つ(P233)

・自分を変えるには、まず言葉を発すること。そこからすべてが始まる(P235)


ビジネスに携わっている人でなくとも、自分を変えていくのに役に立つヒントの数々。
じわじわと効いてくる刺激はこの本に出会ってよかったという満足感につながります。

自分を成長させたい人のみならず、本を読む人ならどなたにでもおすすめしたい一冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

からだやこころにとっての「自然」をよく知る11人のインタビュー集。しなやかに気持ちよく生きるためのヒントが詰まっています。シンプルだけど編集の技が光る、価値ある一冊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

からだやこころにとっての「自然」をよく知り、さまざまな分野で活躍中の11人の「オーガニックライフメッセージ」は、インタビューをもとに構成されています。
しなやかに、気持ちよく生きるためのヒントがたくさん詰まっています。
登場する内容と人々は、
eating 南清貴(オーガニックレストラン&デリオーナー、整体指導者)
heart 廣瀬裕子(作家・文筆業)、
communication 寺門琢己(整体師)
lifestyle パトリス・ジュリアン(ライフスタイル・アーティスト)
survival 大谷ゆみこ(暮らしの探険家)
travel 脇本秀史(旅人、情報編集業)
tradition 三枝克之(作家・編集者)、
skin-care 川内たみ(オーガニック商材の企画開発
gardening 曳地義治・曳地トシ(オーガニック植木屋)
birth 土屋麻由美(出張助産師)
work 藤岡亜美(オーガニック・コーヒーとフェアトレード雑貨の企画開発と輸入販売)
column 鈴木南兵衛(アースガーデン代表)(敬称略)
なかでも印象に残ったのは、藤岡亜美さんのことば。
「いろんなものの中で、何がオーガニックかと言うのは難しいけど、自分の気持ちとちゃんとつながることかなと思うんです。」
ユニークな点は、小さな写真の上に署名があること(サインでももらわない限りなかなか目にすることはできませんよね)。
プロフィールには生年月日、出身のほかに、住んでいる街とその特徴、一日の主な過ごし方、気持ちよく暮らすための工夫、最近気になっていることも書かれています。
語る人がとても身近に感じられるうえに、魅力をさらに引き出しているようです。
簡素なつくりで派手さとは無縁のこの本ですが、こんな編集の技でキラリと光る一冊になっています。
自然を自分の外にあるものではなく、自分自身もひとつの生きている自然であるととらえ、周りに広がる世界と自分との有機的なつながりを感じ、命を大切に思う。
それは人間本来の持つ力を存分に発揮できる、いちばん楽で素敵な生き方のように感じます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

実感こもった「智慧」に満ちた言葉、120個。新鮮な空気のように胸に沁み入ります。お疲れ気味のときには特効薬にも。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「ほぼ日刊イトイ新聞」はご存知、1日100万アクセスという超人気ホームページ。毎日いろいろな言葉や記事が更新されています。なかでもインタビューや対談は見逃せません。
その「ほぼ日」のあちこちにちりばめられた言葉を引用した本。120個の名言集です。
1ページにひとつのことばが「ふき出し」の中に書かれています。
語る人は社会心理学者、アニメーション映画監督、作家、闘牛士、経済学者、大リーガー、写真家、文化人類学者、料理人、ジャズシンガー、詩人、テレビマン、プロデューサー、翻訳家、ジャーナリスト、ホスト、医師などなど、じつに様々な職業の人。いわゆる著名人だけではなく読者からの投稿もあります。
その言葉は実感がこもった、「智慧」が満ちた、その人なりのもの。
うれしいことに、下の部分には解説つき。
どんな状況でそのことばが語られたのか、などが書かれていて、より深く言葉を味わい感じられるようになっています。
「ほぼ日手帳」をここ5年ほど愛用していて、手帳に毎日書かれているひとことをたのしみにしています。これがいいんです。
手帳が届いてまず一読。さらに毎日読み、振り返って読み。
これは!と思うものには大きく丸印。
日々の出来事や予定を記入するなかで、この言葉を読むとハッとしたり、笑っちゃったり、力が湧いてきたり、じぃ〜んときたり。
そういう日々を過ごしてきたので、この本が出たときにはとびつきました。
新書サイズで手軽に持ち運びができ、いつでもどこでも開いたときに目に入る言葉。
部屋の空気が淀んできたら窓を開けて入れ替えるように、胸にこの言葉を入れてみたい。新鮮な空気のように沁みていきます。
ちょっとお疲れ気味、めげちゃったなぁ…なんてときには特効薬になりそうです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本わたしがあなたを選びました

2007/01/17 03:17

産科医が書いた、おなかにいるあかちゃんからの手紙。自分の意思で、親を選び、地上に降りる決心をした。そんな語りかけに勇気づけられる。妊婦さんにぜひ。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

おなかにいるあかちゃんが、おとうさん、おかあさんに向けて書いた手紙です。
こころに響くことばは、妊婦自身が主体になるお産を日々実践している産婦人科医によるもの。雑誌に掲載され多くの反響を呼び、絵本になったそうです。

「おとうさん、おかあさん、あなたたちのことを、こう、呼ばせてください。」
こんなふうにはじまる、おなかの中の胎児が語りかけることば。健気で強い意志が感じられます。
そう、あかちゃんが自分の意思で、親を選び、地上に降りる決心をしたのです。
筆づかいが印象的な植野ゆかりさんのイラストは、おとうさんを満月(もしくは太陽)、おかあさんを三日月のように表現しています。
妊娠中はからだの変化と共に、気持ちも揺らぐものです。不安を感じない人はいないでしょう。そんなときにこのことばは、力強い支えになってくれそうです。
おなかにいるあかちゃんの存在を実感することができます。
それはまさに著者の願いでもあります。
あかちゃんが自分の意思で、親を選び、地上に降りる決心をした。
「選んでくれてありがとう」とお礼が言いたくなります。
わたしは二人目妊娠中の2001年に婦人生活社から出版されたものを読みました。
「安心して出ておいでよ、会う日を楽しみにしてるよ」と、とてもあたたかな気持に包まれたことを覚えています。
妊娠のお祝いにプレゼントしたくなる本です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

年歳をかさねることって?セピア色の美しい写真と洗練されたレイアウトにほっとひと息つきながら、考えてみる

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

10年前の自分に戻りたいですか?(いいえ、とんでもない!わたしはごめんです!)
では10年後はどうでしょう。
10年前(今)より輝いていますか?と問われたら、胸を張ってはい、と答えられるでしょうか。
歳をとっていくことは、老いではなく、若さから遠ざかることでもない。
誕生日を迎えるたびにバイタリティーが増していき、冷静さや落ち着きも得て賢くなること。
全米女性の心をとらえ、ベストセラーとなったフォト・エッセイシリーズのこの本は、様々な例を挙げながらそれを教えてくれます。
手放すことからはじめましょう、変わることをおそれずに、年齢は気持ちが決める、見た目よりだいじなもの、など。
数多く出版されている自己啓発系の実用書と違っているのは、美しいレイアウト、言葉づかい、それにセピア色の写真(著者ヴェロニクの娘、ジャンヌによるもの)がちりばめられていて、読みながらもほっとひと息つけるところでしょうか。
写真に添えられたひとことにもハッとさせられるかもしれません。
「つかんだものを放すとき始まりがある」
「乱れては整えて修復する。私たちの生物学的な宿命」
「歳をかさねることは新しい経験を積むこと」
「知性をたたえた表情は年月が人にもたらすもの」
「50歳はエレガントな年齢」
「新しい言葉をひとつ覚えるたび、知的な回路が無数に広がる」
「永遠の若さの秘訣?愚痴を言わない方法をみつけること」
「忙しく充実しているときにそ、愛は生まれる」
「人の成功を祝うことがあなたの第二の天性となる」
「魅力とは、誰に見られていなくても魅力的に見えること」
「あなたがまだ会ったことのない誰かになる」
……
こんなページもあります。『美をもたらす何よりの情報』
美しくなるためのとっておきの方法は、微笑むこと。
形ばかり口角をあげるのではなく心から微笑むと、目尻に皴は寄るけれど、脳の左前頭葉が脳が活性化するそうです。こここそ、幸せの宿る部分なのだとか。
文章で説明するとこれだけのことですが、空白をいかしたレイアウトでとても洗練された作りになっています。ぜひ見てみて下さい。
さて、今から10年経ったとき…
今がいちばん輝いている、10年前より自分が好き。
そう言えるよう、いい年齢をかさねていきたいものです。
書評の鉄人列伝 月乃春水

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

産後の女性に必要なのは?ダイエットではありません。出産をきっかけに自分の身体と心に向き合い、楽しく子育てできる身体にバージョンアップ!美しい母になる。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

産後の「母になった女性」のための本です。
妊娠・出産の本は山ほどあり、その次は育児。これまたいろいろありすぎて混乱を招くほど。その間の、すっぽりと抜けていた「産後の女性」にスポットが当たっています。
あたりさわりのないことを言い、ケアするための商品をすすめるような「産後」の情報には飽き飽きしている人は多いはず。
そこにズバンと直球が投げ込まれたという感じ。まさに画期的な本なのです。
出産直後は体調も体型もボロボロ。うわぁ〜なにこれ!とびっくりするほど。
にこやかに微笑み、メイクも服もバッチリで優雅にあかちゃんと過ごす、なんてのは絵空事。CMやポスターの中だけのお話といいたいくらい。
けれども筋肉の使い方次第で妊娠前よりも美しく健康になれる。えっ本当?
出産をきっかけに自分の身体と向き合い、セルフケアの習慣をつけ、身体をバージョンアップさせるための方法がステップを踏んでわかりやすく紹介されています。
そうそう、こういうことが知りたかったのよ!
まずは自分の身体の構造を知る。
自分の身体を客観的に把握したうえで筋肉を正しく使っていくために、普段の姿勢を意識する、全身の筋肉と骨格の場所を確かめる。
妊娠、出産を経験して、自分の身体に対して以前とは違う認識を持った方は多いと思いますが、そんな母にはこれはなかなか楽しい作業です。様々な発見があります。
イラストと写真が多数載っているので(モデルは著者の吉岡マコさん)正しい姿勢と悪い姿勢、その違いがよくわかります。
産後に必要なのはダイエットではなく、子育てできる身体になるためのリハビリ。
どのようにしたらいいのかも、お産を終えて1ヵ月目の暮し方、2〜8ヵ月の暮し方と、順を追って説明されています。
身体をゼロから作り直すつもりで赤ちゃんとの暮らしながらのリハビリは、特別むずかしかったり、器具が必要だったりするわけではありません。
一日に何回もある授乳時の姿勢、おむつがえの時にはストレッチ、抱き上げる時に赤ちゃんの体重を利用して筋トレなど、具体的な方法がわかります。
産後の心の健康のために必要な、脳をリハビリさせるためのヒントもあります。
子育てのあわただしさの中にまぎれて置き去りになってしまいがちな「自分と向き合う」作業。
なにも今やらなくても、あかちゃんのことで手一杯なのに、と思ってしまうかもしれませんが、産後すぐにはじめることで、「美しい母」になっていく。
そんな親の姿を子どもはいちばん身近なロールモデルとして見ています。
読みやすいレイアウト、素敵なデザインで、特に見返しに美しい姿勢の写真がずらりと並んでいるのは秀逸!
ブルーな気分になりがちな産後に、元気が出てくるオレンジ色が使われているのもうれしい。。
臨月から産後を見据えた身体作りをする方法もあるので、妊婦さんにもぜひおすすめします。
わたしは妊娠、出産祝いに必ずこの本をプレゼントしているくらいです。
産後だからこそやりたいバランスボールを使っての有酸素運動は
『キレイになるバランスボール』(DVD付 この本の著者吉岡マコさん監修)を見ながら。楽しいですよ。
■マドレボニータ(美しい母) プロジェクト

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本Happy news

2005/08/13 06:25

新聞がはこんだHAPPYNEWS。笑顔がうつり、広がっていくスクラップブック

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あなたがいちばんHAPPYになった新聞記事を紹介してくださいと、2004年に日本新聞協会が主催した「ハッピーニュースキャンペーン」に応募された記事の一部が、素敵なデザインでスクラップされた本です。
5つの章にわかれて紹介されています。
HONOBONO
AHAHA
PACHIPACHI
POROPORO
YATTA!
もうお気づきですね?頭文字をつなげると「HAPPY」になるんです。
キャンペーンのスローガンは「ニッポンに、もっと、いつも、いいニュースがありますように」。
事件や事故を知らせるニュースは見ていて気が滅入ります。
でも新聞は、読んでほんわかするような、身近なしあわせを題材にしたニュースもたくさん届けてくれている。
財布を盗んだのはカラスだったという波照間島のニュース、青いバラが開発されたというニュース、新聞の投書を見て警視庁交通管制課がすぐに反応、歩行者信号の「青」の時間が延長されたというニュース、三陸駅の構内につるされている干し柿、国の指定文化財になっている古墳に住み着いたタヌキの一家、近所のお年寄りが収穫した直径二十センチもあるジャガイモが自分にそっくりとプレゼントされた女の子の笑顔…
読んでいくうちに、気持ちがやわらかく、あたたかくなっていき、いつのまにか微笑んでいることに気づきます。
記事の切り抜きの他に、応募者によるコメントが掲載されているものもあります。
あわせて読むことで、ほんわかあったか気分がさらにふくらむという相乗効果!
新聞記事の文字が小さいものは、隣に本文として書き出されているという工夫もうれしいですね。
秀逸なブックデザインがこの本をさらに魅力あるものにしています。
所々に散りばめられたかわいらしいコラージュが目を引きます。すべて新聞が使われているんです。ページ数の表示も新聞から切り抜いた数字を使うという徹底ぶり。
新聞古紙を思わせるグレーの表紙の手触りもとてもいい感じです。
時間や様々な制約があり、新聞を隅々まで読めない人もいるでしょう。
わたしもそのひとりですが、こんなに素敵なニュースを見逃してしまうのはもったいない!
このようなスクラップブックはとてもありがたく、うれしくなってしまいます。
ここ数年、海外に在住している友人にプレゼントしようと思います。
きっと喜んでもらえることでしょう。
『やさしい気持ちにさせてくれる できごと は
新聞の一面で ニュースだ! と
おおごえでさけんだりはしないけれど
それでも ひかえめな顔をして 温かい手紙のように
毎日 とどけられています
だれかが笑うとあくびがうつるみたいに 笑顔がうつる
だれかに起きた小さな幸せはとなりのひとに伝わって
そのとなりのひとにもつながって』 (P6より)
【月乃春水 ツキノ・ハルミ 本のことあれこれ】

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

紙の本探偵伯爵と僕

2005/07/24 02:01

美しい装幀・イラスト。考える道筋を示唆する会話。唸るほどに素晴らしい出来映え!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

偶然手に取ったこの本。装幀とイラストの素晴らしさに驚いてしまいました。
ケースは丸く穴が開き、表紙のイラストの一部が見えています。
カバーの後ろ側には、文庫本の裏表紙のように内容紹介があり、はじまりの文章が大きな文字で書かれている。なんて効果的なデザイン!
さらに布製の背表紙を手に取り引き出すと、カラーのイラスト。なんて美しい…!
見返しは幾何学模様、本文は手帖のように角が切り取られてまるくなっている。
ずいぶん昔にこんな感じの本があったのではないかと思う、そんなノスタルジックな雰囲気が今の時代にはかえって斬新。なんとも魅力的な出来映えになっています。
本のつくりだけで、これだけワクワクさせるなんて。
すごいぞ、ミステリーランド!
ミステリーとしてのストーリーもおもしろいのですが、それよりも特筆すべきはちょっと奇妙な探偵伯爵と新太少年のやりとりでしょう。とてもいい味出しています。
探偵伯爵は、新太を決して子ども扱いしていません。どんな質問にも真摯に答えています。それは考える道筋を示唆することになり、新太にも読者にもすこぶる有益なのです。
読んでいて何回も「なるほど〜ふむふむ…そうだ、その通り!」と唸ったり頷いたりしました。
例えばこんな感じ。
「僕も、大きくなったら、探偵になりたいんだけど。」
「私に言っても無駄だ。努力するのは君だ。」
「うん。どんな努力をすればなれる?」
「なりたかったら、なれる。君は何にでもなれる。」
「そうかなぁ。ねえ、探偵にとって、一番大切なことって何?」
「一番なんてものはない。どんなものでも大切だし、時と場合によって、大事なものは違う。決めつけないことだよ。」
「でもさ、行き詰ったりすることがあるでしょう?」
「行き詰ってばかりだ。」
「そういうときは、どうしたら良い?」
「うーん、そうだな。それもそのときどきで違うが、できることを試してみることか。そうだね、ちょっと頭を冷やして、後ろへ下がって、できるだけ高いところから、全体を見る。自分の立場、周囲の状況、とにかく、全部が見渡せる、高い場所から眺めてみることだ。」(P246-247より)
こんな示唆に富んだことばを少年少女時代に読める人はしあわせだ、としみじみ思います。
大人になった今、読めることも大いにありがたいのですが、この素晴らしい本のつくり、デザインもあわせて、若いうちに読み、触れ、それが血となり肉となり、成長していく。
そんな少年少女に嫉妬すらおぼえてしまいます。
我が家の子どもたちにも、いずれ大いに手にとってもらいましょう。
その日までわたしが読み返しつつ、大切に本棚に仕舞っておきます。
【月乃春水 ツキノ・ハルミ 本のことあれこれ】

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

234 件中 61 件~ 75 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。