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  3. 佐々木 なおこさんのレビュー一覧

佐々木 なおこさんのレビュー一覧

投稿者:佐々木 なおこ

1,067 件中 61 件~ 75 件を表示

自家製ミックス粉でつくる、なつかしいママの味 粉もの大好き!

2010/11/15 21:35

いいことづくし!自分で作るホットケーキミックス!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

料理愛好家の田内しょうこさんによる、お菓子レシピ本!
彼女の料理本をこよなく愛している私にとっては、待ってましたの一冊、でした。

タイトルにもある自家製ミックス粉とは、自分で作るホットケーキミックスのこと、こちらが基本のレシピとなります。
しょうこさんが試行錯誤を繰り返して、やっと完成したスグレものなんですよ。小麦粉とベーキングパウダーと少しの砂糖で作ります。

「自分で作れば、材料を吟味できる。
まとめてふるってしまうので、使うときはカップで手軽にはかるだけ。シンプルなベースの粉だから、いろいろなお菓子に流用できる。いいことづくしの自家製ミックス粉、ぜひ試してみて下さいね。」としょうこさん!
お菓子作りがより簡単に、より安心して食べることができますね。(^-^)

レシピのレパートリーは幅広く、パンケーキ、クレープ、ワッフルをはじめ、ブレッド、マフィン、クッキー、ドーナツ、さらに蒸しパンまで…。
やはり一番に作りたいのは、表紙の写真にもなっているパンケーキでしょうか?しょうこさんレシピはヨーグルトが味の決め手、シンプルなアメリカンパンケーキ、ぜひ作ってみたくなりますね。

アメリカの伝統的なお菓子のアップルサイドダウンケーキ、アメリカ菓子の代表格のブラウニー、NYカップケーキなど、アメリカで過ごしたことのあるしょうこさんオススメのレシピもズラリ登場。身体に良さそうな自家製ミックス粉と豆乳、きび糖、生おからで作るおからドーナツも大いに気になりました。(^-^)

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日本の味釜めし読本 ごはんを知ると日本が見えてくる

2010/10/05 12:23

釜めし、ばんざい! 日本釜めし研究会、ばんざい!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

先日のこと、ちょっと遠出をして、通りすがりの食堂に入りました。秋の味覚フェアなるもの好評開催中!そして、秋の味覚具だくさんの釜めし定食があって、迷わず注文したのです。そう、私は釜めしや炊き込みごはんをこよなく愛する一人なのです。

確か中学生の頃だったと思うけれど、炊き込みごはんを自分で作って食べた時の感動は今でも忘れられない。これでいつでも作って食べることができると、しみじみ嬉しかった。年中いつでも美味しいけれど、やはり秋には、ことさら美味しくなるような気がする。秋は新米の季節…、そうそう、これでしたね。

図書館の棚でこの本を見つけた時は、当然のように即借りをしました。そうして、一度は延長申請をして、もうぎりぎりまで借りました。かれこれ約一か月近くこの本と共にいたことになります。もう返さなくてはいけなくなって、これを書いているのです。(^-^)

日本釜めし研究会が手がけたこの一冊、全国のご当地釜めしが紹介してあります。北海道からはほっき、うに、毛蟹、ホタテなど海の幸がどっさり、宮城県からはあわびやふかひれ、神奈川県からは麦イカ、サンマ、岐阜県からは飛騨牛、滋賀県からは志じみ、広島県からは牡蠣に、あなご、熊本県は馬生姜…。ご当地の老舗店からの美味しそうな釜めし写真がずらりと並び、実に壮観です。

もちろん、忘れてはならないのが釜めし駅弁の数々…。そうして家庭でも簡単に作ることのできる「釜めしの素」もたくさんの種類が紹介してありました。

プロが教える美味しい釜めしの作り方から、なんと縄文時代までさかのぼるごはんの歴史、釜めし本の紹介、「峠の釜めし」物語、「とり釜めしの素」物語、釜めし工場レポート…などなど、この一冊に、釜めしの話は一つ残らず紹介しますよ~との意気込みがひしひしと感じられました。

「全国津々浦々、多種多様、春夏秋冬の『釜めし』と出会い、味わい、感動しました。われわれ日本人がいつも当たり前に食べている米料理が、こんなにも奥深いものだとあらためて気づかされました。(中略)『日本の味』はごはんとともに歩んできました。(後略)」とあとがきにあり、私もしみじみこの本から感動をもらったのだなぁと改めて思いました。

釜めし、ばんざい!
日本釜めし研究会、ばんざい!

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活字と自活

2010/08/22 13:10

「まだまだ知らないおもしろい本はきっとある。そのことだけは信じ続けたい。」と魚雷さん

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

三年前に読んだ『古本暮らし』の感動がよみがえってくる。

「手にとった瞬間、わけもわからずほしくなる。
心の針がふりきれる。
値段がいくらだろうが、財布の中にはいっている金額で買えるなら買う。
足りないときには取り置きしてもらう。
そんな本にめぐりあうのは、一年に一度あるかどうかだ。」

この一文に心がすい寄せられた。
古本熱をじわじわ温めつつも、実際にはそんな本に巡り会ったこともないのに、だ。

今回は、著者のサイン(おさかなマーク)入りを買うことができた。思いがけなく、嬉しかった。
あとがきによれば、一度は白紙になっていた二冊目の単行本の話を『本の雑誌』の近況欄に書いたところ、発行人の浜本茂さんから「うちから出しませんか」と打診されて、出版の運びとなったらしい。
「捨てる神あれば、なんとやら、ありがたすぎる話である。」と魚雷さん。まったくもって、その通りのありがたすぎる話だと、二冊目の単行本を読める喜びに浸りながら、私も強く思った。

前作同様、古本にまつわる魚雷さんの日々が綴られている。職業を聞かれたら「フリーライター」と答えるそうだが、どこか仕事に徹しきれてないと言う魚雷さん。暮らし続けている高円寺界隈の風景は多少変われども、彼の日々はさして変わることがないように思える。
日常生活を営みながら、そう掃除、洗濯、買い物をしながら、古本屋をまわり、喫茶店で本を読み、そして酒を飲む…。もちろん仕事の日以外の話だか、特に予定のない日の過ごし方としては、すこぶるいい感じ、である。(^-^)

魚雷さんおすすめの本がずらりと紹介されていて、
それがまた読みたくなるようなのが続出して、またまた本が付箋だらけになってしまった。

「世界は広い。でも心の琴線に国境はない。そのことを教えてくれたマイク・ロイコの『男のコラム』が現在品切れになっているのは残念というほかない。」
どんな手をつくしても探して読みたいと思う。

「今、わたしは山田風太郎を自分の中にとりこみたいとおもっている。(中略)そのときどきの局面において山田風太郎(のようなおじいさん)なら、どうおもうか、なにをいうかということが、なんとなく、わかるような状態になるのが今の読書の目的というか目標である。」
なんと素晴らしい読書の目標だろうか…と思う。

「文学を『頭から眞にうける年齢』ではなくなってはじめて、読んで身にしみる本というものがきっとあるはずだ。中村光夫がそうだった。正直にこんなにおもしろい批評家だとはおもわなかった。まだまだ知らないおもしろい本はきっとある。そのことだけは信じ続けたい。」
中村光夫さんって…、むふふふふ、気になりますねぇ。

そうして、古本の魅力って、かつて生きていた人からの熱い想いのこもったメッセージが詰まっているということなのだなぁと思うこと、しきりでした。どの本も読まれたがっている。自分にとって面白い本を探すのが、また古本の醍醐味でもあるわけで…。

いろんな本を読めば読むほど、また新しい本との出合いが生まれてくる。私は最近ようやく、本とは持っているものをすべて読むのは不可能であるとうことを身にしみて感じているのでした。だからこそ、自分が読んで感動した本は、一人でも多くの人に手渡したい、読んでもらいたいと思います。しみじみ。

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たんぽぽの日々 俵万智の子育て歌集

2010/06/06 13:22

短歌をしみじみかみしめる 万智さんの子育て歌集

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

俵万智さんの子育て歌集です。
タイトルの「たんぽぽの日々」は、子育てのニュアンスをさらりと表現していて、いいなぁ~と思いました。

たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやる いつかおまえも飛んでゆくから

万智さんの短歌をしみじみかみしめ、ほんといずれは飛んでゆくのだなぁ~と思うことしきり、でした。

短歌とエッセイ、そしてすてきな写真がちりばめられたこの一冊!息子さんとの暮らしのあれこれは、試行錯誤しながらも充実した日々。そのやさしい感触が伝わってきます。
私は万智さんと同世代なので、子育てに関しては共感することも多くて、嬉しくなります。
例えば、次の短歌…。

スーパーに特売の水並びおり 子は買うものとして水を見る

「自分の子ども時代の常識と、今の子どもたちの常識、ずいぶん違うなあと思うことが多い。水もその一つだ。」と万智さん。
ほんとうにそう!
水はもちろん、お茶だって、発売当時はほんとうに驚きましたとも。
でも、子どもたちは水もお茶も売られている姿を見て育っている。

万智さんはその便利さを享受しつつも、ごくごくささやかな抵抗を試みることもあると言われて、麦茶はヤカンで沸かして作っていますときっぱり!
私も麦茶はヤカンで沸かす派なのです。
台所で麦茶はヤカンでグラグラ沸かして作らなくっちゃね~。そうして簡単に買うことはできるけど、家でも作るのだということを、子どもには知っておいてほしいなぁ~と改めて思いました。

いくつか好きな歌を並べてみますね。

あの赤い花がつつじで この白い花もつつじと呼べる不思議さ

連休に来る遊園地 子を持てば典型を生きることの増えゆく

みどりごと散歩をすれば 人が木が光が話しかけてくるなり

年末の銀座を行けば もとはみな赤ちゃんだった人たちの群れ

振り向かぬ子を見送れり 振り向いた時に振る手を用意しながら

この春から、息子さんは小学生になられたそうです。
万智さんも小学生の母親に!
新しい扉を開けた向こうの世界がどんなふうに短歌で綴られるのかなぁと、気になります。続・たんぽぽの日々を楽しみに待っています。

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ごはんのことばかり100話とちょっと

2010/05/31 21:44

おいしいものがいっぱい!ばななさんの日々の食卓

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

よしもとばななさんが新聞連載中の『もしもし下北沢』をとても楽しみにしている。
基本的に毎週月曜日に掲載されている。
それが一週間のアクセントになるほどだ。
舞台が下北沢で、とても気持ちのよいカフェが登場する。
メニューが書いてあるのを読むだけで、じんわり美味しさがにじみ出るというか、とにかく美味しそうでたまらない。

こちらのエッセイには、ばななさんの日々の食卓、美味しそうでたまらない話がぎっしりつまっている。
高知に出かけたときに見つけたでっかい甘そうなすいかの話や
ばななさんが通っているフラスタジオのわきにある家族経営の韓国料理屋さんの話や、
玄人のようなパンを作る友だちの話や、
お手伝いのMさんの作ってくれたマヨネーズの話や…。

ばななさんが前から気になっていた本『修道院のレシピ』(朝日出版社)を見つけたエピソードが印象的だった。
なんでもお気に入りの銀座松坂屋地下二階の本のセレクトショップにあったので、もう絶対に買わなくちゃと思って購入したのだそうだ。そのセレクトショップは現代の女性であれば、どの本を買っても時間の損をしないようにすばらしくセレクトされているのだったと、ばななさんはコメントを寄せる。ばななさんが選んだ本が気になるのはいうまでもなく、その本のセレクトショップにも大いに心惹かれた。

そうそう、「ここ数年、ミコノス島に行っている。」というくだりがありました。ああ、あの小説の続編のことかな?と想像するだけでも、楽しいのです。

巻末には、カラーでいくつかの料理レシピをご披露!やはり一番気になるのは、表紙の写真にも登場するばななさんのお姉さんのコロッケレシピですねぇ。久しぶりにコロッケが作りたくなりました。(^-^)

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作家の酒

2010/01/28 17:02

作家たちの酒宴 酒を酌み交わしながら…

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夏の雨さんの書評を読み、これは探して読みたいと思った一冊。
なにしろ表紙がここ数年のマイブーム・井伏鱒二さんですから。
さっそく、図書館で検索予約をして借りました。
表紙を中学生のムスメに見せて、「これ誰でしょうか?」と聞いてみる。しばらく表紙を見てから「井伏鱒二さん」とムスメ。はい、合格ということで、表紙をめくって読み始めました。

平凡社の写真本シリーズ「コロナ・ブックス」150号にあたる一冊。1号前の『パリの晩ごはん』を去年末に読んだばかりですから、なんだか親しみもぐっとわくというものです。

作家とお酒、その付き合い方はそれこそ千差万別!
お気に入りの酒、通った店、その店のメニューなど、ふんだんな写真を交えて、26人の作家たちが登場します。
まず登場するのは、「横綱酒」の井伏鱒二さん。
「夕刻になり界隈の文士仲間が井伏宅に集うと、夫人に肴を作らせまずは自宅で下ごしらえをして、荻窪、阿佐ケ谷、そして新宿へと流れるのがお決まりだった。」そうです。
まさに右に出るものはいない横綱級の酒づきあいといったところでしょうか。原稿用紙を前にくつろいだ様子の井伏鱒二さんの写真が紹介してあって、その顔がなんとも良かったです。

田村隆一さんの「四六時中酒」、
池波正太郎さんの「人情酒」、
三島由紀夫さんの「スマート酒」、
赤塚不二夫さんの「レロレロ酒」、
宮脇俊三さんの「特急ひとり酒」、
ネーミングだけ読んでいてもその情景が浮かび上がるようで、うまいなぁ~とうなることしきり。
靴デザイナーの高田喜佐さんは「すっぴん酒」はよかったなぁ。
家からわずか30歩のところに広がる海、その浜辺で仲間を集めての楽しい酒宴!冷酒にはサザエとコロッケがぴったり!その気取りなさに大きな魅力を感じます。

宇野千代さんは小さなコラムで登場。
彼女が書いた『私の作ったお惣菜』は実家にもあり、よく眺めたり、たまに作ったりしたものでした。千代さん自ら台所に立っては料理をされていたそうで、どんな料理にもじゃぶじゃぶお酒を注ぐ。その豪快さが彼女の生き方と重なりますねぇ。

そうそう、酒の肴で一番目を引いたのは種村季弘さんの「奇想徘徊酒」のところ。なんでも種村さんは真鶴に自宅があり、午前中に仕事を終えると、湯河原の温泉や沼津などへぶらりとでかけられていたそうで、その沼津港にある『丸天』という店の海鮮かき揚げがびっくりするほど高い!そう、大きくもあるのですが、背が高いのです。なんと説明すればよいでしょう、円柱、パインの缶詰を二つ重ねたカタチとでも言いましょうか?貝柱、海老、野菜が入った同店の名物で、サクサクとした歯ざわりがいい、と紹介してありました。どこから崩して食べるのかな~。裏表紙の写真にもなっています。これが一番美味しそうでした。

作家たちの酒宴を想像してみます。酒を酌み交わすほどに文学の話もいっそう盛り上がったのでしょうね。もちろん、それ以外の話にも…。

「コロナブックス」の作家シリーズは、ほかに『作家のおやつ』、『作家の食卓』、『作家の猫』、『作家の犬』がありました。
どれも興味深いですね。

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お金をかけずに食を楽しむフランス人お金をかけても満足できない日本人

2009/12/05 19:11

20年にわたるパリ暮らしから生まれた、フランス流美味しいヒントがいっぱい!

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「安くて美味しい食材で、手軽に作れるフランス料理だけを本書で取り上げました。」とあれば、飛びついてしまいますよね。
それは家庭料理の定番ポト・フであったり、南仏を代表するラタトゥイユであったり、はたまた市販のバニラアイスクリームに細かく刻んだナッツやドライフルーツを混ぜたデザートであったり…。

20年間にわたるパリ暮らしのなかでの執筆、その後、東京の神楽坂で焼き菓子屋<ジョルジュ・サンド>を経営しつつ、執筆活動をしている吉村葉子さん。長年パリ暮らしをしてきた彼女だからこそ書けたこの内容、読めばたちどころにフランス熱が高まるというものです。

いくつもの印象的な話がありました。
ぶどう農家の誇り高きマダムたち、「セ・ラ・ヴィ」これが私の人生なのよと強く生きる姿。頼もしいなぁと感心することしきり、でした。

ぶどう農家の夫婦を囲む会でのワインのマナーについて。「ソムリエ大会ではないのだから、食卓でワイン評は無意味である」吉村さんの言葉が心に残りました。

そして、いきつけのマルシェの八百屋のおじさんが彼女にかける「にんじんを食べると、優しくなりますよ」という一言。それで彼女のパリ時代はずいぶん幸せ気分に包まれたそうで、なんとも心温まるエピソードでした。なんでもフランスではにんじんぎらいな子どもの話を聞かないそうで、これも親たちが「にんじんを食べると優しくなるのよ」とさとしているからだとか。
こんなお国柄、いいですねぇ。

20年にわたるパリ暮らしから生まれた、フランス流美味しいヒントがいっぱい詰まった一冊、でした。

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読まず嫌い。

2009/10/18 11:08

たくさんの名作が読まれるのを待っている

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

年がら年中、本を読んでいる私は、読書の魅力にどっぷりつかっている。
しかし読めば読むほど、特に手当たり次第に本を選んでいる私は、世の中にはもっともっと本があるのだ…と思い知らされ、一生のうち、あとどれくらいの本に出合えるのだろうかとか、もっともっと面白い本があるのだろうなぁ~とか思う。
それで、まるで本の海を泳いでいるような気分になる。図書館に行っても、棚を書名を見るだけでくらくらきて、わざわざ行ったのに借りる本が見つからない時さえある。

「私は筋金入りの読まず嫌いだった。
13歳の夏、小説のおもしろさに目覚めた。(略)
目覚めてしばらくたつと、小説には自分が興味の持てない分野がいっぱいあることに気づいた。」はじめにで、著者の千野さんはこう打ち明ける。

そうなのだ。
自分に興味の持てない分野がいっぱいあることに、気づく。
ちまたでは名作と…、私もそんなものが多い。
でも、もしかして読んだら面白いかもしれないとも同時に思う。

本書は「当時の私はカツ丼を必要としていたから、
お茶漬けの味が分からなかったのだ。」とそうふり返る千野さんが
「その読まず嫌いだった、さまざまな名作小説との和解の記録である。」

読んだことはないけど気になる名作、
麗しく理不尽な学園小説、
文学全集、文庫本…、
いろんなジャンル分けで、千野さんと読まず嫌いだった本たちとの出合いが語られる。
私もほとんど読んだことのない本ばかりで、
読みながらも、ふうふう息切れがしてきた。
へぇ~こんな本もある、あんな本もある。どれも読んでない…。海の波のチャプチャプが遠くで聞こえる(笑)

『私は間違っていた。「おもしろい本」も「おもしろくない本」もない。「おもしろい」は本のなかにあるのではなく、ほんとうは、本と私のあいだに起こる現象なのだ。だから読書にはサイクルが必要だ。』
私はここのところで大いに共感した。
『「なにか違うもの」になにを選ぶか。迷っていはいけない。そういうときこそ名作に帰ろう。』
こうも書いてあって、そうだなぁ~と思った。

最近気になる作家さんは田辺聖子さんと庄野潤三さんと、そしてつい先日週刊ブックレビューで特集をされてた開高健さん。いずれも名作ぞろい、自分ながら、この三人の本と出合えて良かったねぇと思う。

うまくは言えないが、本を読んだら、その本を読む前の自分とはどこかが違う。
そのちょっと変わった自分が、また別の本を読んだら、またちょっと違う自分になる。これが読書の醍醐味なのだろう。
そして、私は読んだ本についてあれこれ語ってみたい。
だから私はここに投稿し続けるのだろうなぁ~と思う。
なんだか今回の投稿は日記みたいで、まとまりのない文章でごめんなさい。
しかし、私はこれからもずっと本の海を泳いでいきたいと思う。
そして「なにか違うもの」を読みたいと、その時の自分が思った時は、この本を取り出して読み返すだろうなぁ~と、思った。

たくさんの名作が読まれるのを待っている。
その本を手に取らなければ、決して出合えない世界。
本の海はつくづく広い…。


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今日のおかず 季節も食べる!

2009/10/04 09:07

季節を食べる!レシピが満載!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

先日のこと、週に一回は出かけるファーマーズマーケットで、今シーズン初の白菜を見つけました。
お久しぶり~と、季節の移り変わりの実感する瞬間。
地元の農家さんが採れたての野菜を並べるお店ならでは、です。
そういえば、葡萄もそろそろ終わりですね。
梨、柿、栗がにぎやかに並んでいました。
ここでは手作り感あふれる見るからに美味しそうなちらしずしや巻きずし、炊き込みご飯なども販売しています。
どうやら人気商品らしく、買おうと思って勇んで出かけたらすでに売り切れということも何度かありました。

さて、今回ご紹介するのは、料理家の高山なおみさんにより今年の五月に出されたおかずレシピの一冊。タイトル横に、季節も食べる!って書いてあるのが、なんとも頼もしい限りです。
旬の野菜をモリモリ食べる!
なおみさんの野菜レシピは特に美味しそうです。
季節ならではの素材をいかす料理にはレシピには季節マークが入っています。例えば、白菜と豚バラの重ね蒸しは11月から2月初旬、
同じく白菜と豚バラの春巻きも11月から2月初旬、などなど。
やはり白菜が気になる私です…。
注目レシピはこれまた白菜、干し白菜を使っての料理が紹介していありました。干し白菜の即席漬けと、干し白菜と豚バラのくたくた煮(いずれも季節マークは11月から2月初旬)、白菜は日に干すと甘みが出て、白菜の味が濃くなるそうで、これはぜひ試してみたい。
干し方も簡単そう。白菜4分の1個をたて半分に切ってざるにのせ、日なたで半日ほど、葉先がしんなりするまで干すだけです。

あとはズッキーニのフライパン焼きが美味しそうでした。
ズッキーニの両ヘタを落とし、横半分に切ってからたて5ミリ厚さに切る。
この切り方が斬新でした。いつもズッキーニは輪切りにしていたので、
見た目はまるで違う野菜のようです。

もちろん野菜料理レシピ以外も韓国風ハンバーグ、えびフライ、ロールキャベツのグラタンなどなど、ご飯がすすむおかずをたくさん紹介!かぼちゃの塩蒸しや春雨サラダなど、小さいおかずも充実したラインナップでした。

最後の最後に、「白いご飯のこと」というタイトルで、すてきなエッセイがひとつ。なおみさんが佐藤初女さんのお宅に出かけた時の話です。

「白いご飯のおいしさを知ったのは、佐藤初女さんのお宅に伺った真冬のこと。炊飯器のふたを開けると白い湯気が上がって、ツヤツヤのお米がびつしり立ちあがっていました。思わずつまみ食いさせていただくと、…」
続きは、ぜひ本書でご覧くださいね。

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幸せになっちゃ、おしまい

2009/08/25 10:04

特に 『Hanako』世代のみなさま、必見かも!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

雑誌『Hanako』の発売日が楽しみでしかたのない頃があった。
仕事帰りに、本屋さんで立ち読みする。
行動力もあり、購買力もある若い女性のための雑誌とでも言おうか。
たまに神戸特集や自由が丘特集などを、いつか行くことを夢見て買ったものだ。実際に働いていたころ、同期の女の子と一緒に東京研修に行った時、自由が丘特集のマップを切り抜いて持参した。
つかの間の自由時間に、二人して自由が丘へ勇んで乗り込んだものだ。
あの切り取りマップ、今も実家のどこかにあるかもしれない…。

さて、こちらはその雑誌『Hanako』の連載エッセイが一冊にまとめられたもの。のっけから著者である平安寿子さんの自己紹介が始まった。

「わたしは1953年生まれ。50代も半ばを過ぎて堂々の『おばさん』である。おばさん後期と言ってもいい。」
おお、平さんは私より10歳上なのですね。
とたんに親近感が湧いてきます。^^

彼女の言葉をそのまま書き抜けば「昔若かったわたしから、今若いあなたへのおしゃべりメールである。説教も入る。おばさんミーハー心のおひろめもある。自作の解説もやったりする。ある意味、相当かたよっている」エッセイなのだ。

これが実に読んで爽快、すこぶる面白い。
私なぞ、いつの間にか気分は「Hanako世代」逆戻り、なんだかランチタイムの後の時間に読んでいる気分となりました。単純。

びしばし説教トークが続くが、これがたまらなくいい。目が覚める。はっと気付かされる。そうか~とメモをしたくなる。そんな感じです。

「ゲイの友人がいつも言っている。
人間性って隠しようもなく顔に出るものだから、人間はみかけなんだよ。
そうだ。心映えは顔に出る。」

「人生とは、気の合う人と出会うための旅でもある。
そして、気の合う人はそう多くはない。多くないからいいんですよ。
友達がたくさんいるという人と、わたしは付き合いたくない。ちょっとでいいです。」

確かに、そうです。
それになんだか平さんの筆にかかると、すごく説得力があります。

もちろん、彼女は理想的な年の重ね方のアドバイスにもページを大幅に割いています。「古くても貫禄、あるいは風格がある。
それが、素敵なばあさんになる秘訣だ」と説き、ずばり、イギリスのばあさんを目指せ!と。詳しくは本書を読んでもらうとしても、彼女の唯一のリフレッシュ対策が海外の劇場でバレエやミュージカルを見ることと聞けば、おのずと納得できるというもの。ことイギリスにはお手本となるような素敵な女性が多いようですぞ。

しかし、まぁ、私が一番に一生懸命読んだところと言えば、最終章の「頑張れ、わたし」のページでしょう。
☆来るぞ来るぞ。更年期が来るぞ、
☆マイナス記憶の不思議、
☆二十年、待って
☆ガールズトークはいつまでも、
ここいらあたりは、私のために?と思わせる話題ばかりで、読みながらもほくほく。
最近の『Hanako』は手に取ったことがないので、まさに本の神様が読ませてくれたとしか思えませんとも!

で、次に読む本が決まりました。
平さんの更年期小説『あなたがパラダイス』そして、超オススメの翻訳エッセイ『47歳の私に起こったこと』。来年めでたく(!?)47歳を迎える私にとっては、こちらも本の神様が教えてくれた一冊、と言えるでしょうねぇ。くふ。
もちろん、図書館でネット予約済み。予約の棚でこの二冊が私を待っていることでしょう。ああ、この『幸せになっちゃ、おしまい』も図書館でタイトル借りした一冊、です。

最後に、ひとこと。
本著は特に「Hanako世代」には必見!思われます、念のため。


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野菜をたっぷりびんづめに。

2009/08/22 10:40

「かなり、幸せ。」 美味しくて、美しいびんづめレシピ、たくさん!

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ふたを開けたら「いただきます!」
旬の野菜を、ひと手間かけてびんづめに。
季節のピクルス、お漬物、おかずの素にジャムやペースト…
からだにもお財布にもやさしくて、何よりおいしい!

表紙の片隅に書いてある文字が、目に飛び込んできました。
タイトルの「野菜をたっぷり」にも惹かれます。
週一度はファーマーズマーケットに立ち寄るので、
旬の野菜はキッチンにごろごろと…。
野菜料理レシピには敏感!なのです。

まずは季節野菜のびんづめから。
夏野菜のびんづめは特に美味しそうに感じます!
夏のミックスピクルス、
ぱりぱり胡瓜、
ゴーヤの梅砂糖漬け、なんてのもありましたよ。
ちょっと珍しいところで、小なすのカポナータ。
揚げなすの甘酢煮で、シチリア島伝統料理なんだそうです。
材料のところをみてみると、白ワイン、酢、水、塩、はちみつ、赤唐辛子、粒こしょう、スタッフドオリーブ、バジル、ニンニク…。
う~ん、美味しそうです。

ほかにおかずの素、たとえば青ネギの塩ごま油漬けや青じそオイルを
びんづめにしたり、
小さなおかず、たとえばジャコしし唐味噌や塩豚肉やなす鶏しょうが味噌を
びんづめにしたり…。
どのページもびんづめの野菜たちが、美しく写真に撮られていて、うっとりなのですが、このびんもいろんな種類があって、かわいいなんてもんじゃない。
あ~これもかわいい、あれもかわいい!って感じです。

「びんだから、つめることが楽しい。
 つめたものを見るのが、楽しい。
 そして、つめたものを食べるのは、
 もっともっと、もっと楽しい。
 大好きなびんが一本あれば、かなり、幸せ。」

石澤清美さんの弾む心まで伝わるレシピ本でした。

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おとうさんのちず

2009/08/21 11:01

はるか とおくで、まほうのじかんを過ごした少年の話

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「ちずのおかげで、ぼくは ひもじさも まずしさも わすれ、
 はるか とおくで、まほうの じかんをすごしていた。」

絵本の『よあけ』や『ゆき』などで知られているユリ・シュルヴィッツさん。彼の小さいころの話が絵本になりました。

ポーランドのワルシャワで生まれ、ソ連、フランス、イスラエル、そしてアメリカへ。戦争で故郷を追われた親子三人は、住む場所を転々と変えながら、その日の食べものにもありつけないような貧しい日々を送っていました。
あるとき、市場へお父さんが食料を買いに出かけました。
お父さんの帰りがあまりに遅くて待ちくたびれていた少年時代のユリ・シュルヴィッツさんとお母さん。市場から帰ってきたお父さんは食料ではなく、一枚の地図を買って帰ったのです。

お父さんは誇らしげに「ちずを かったぞ」と言い、
お母さんは「パンは?」と聞いた。

「あの かねじゃあ、ほんの ちいさな パンしか かえない。
おかなを だますことさえ できそうになかったよ」とお父さん。

少年だったユリ・シュルヴィッツさんは
「ひどい おとうさんだ! ゆるせない!」と怒りました。
しかし、次の日、お父さんが壁に貼った地図に、うっとりし、心を奪われてしまうのです。

少年が地図の世界で遊ぶ姿が、実に楽しそうでした。
思いっきり心の翼を広げて、顔つきもみるみるうちに変わっていくようでした。

想像力を働かせるということ、心が満たされるとは、こういうことなのだとしみじみ思い知りました。美しい地図の世界にも魅了されました。

「やっぱり おとうさんは ただしかったのだ。」
一番最後のことばが、心に残ります。

巻末に、ユリ・シュルヴィッツさんが10歳のころに描いたアフリカの地図が紹介されています。これが素晴らしくうまく描けていて驚きました。当時の彼が、絵本作家となった将来に想いを馳せることはあったでしょうか?当時の彼の願った夢はいくつ叶ったのでしょうか?

先日放送のNHK「週刊ブックレビュー」で紹介された一冊、でした。

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1Q84 a novel BOOK1 4月−6月

2009/08/01 22:02

図書館では358人待ちの本!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いわずと知れた村上春樹さんの超話題作!
いつもは図書館派のワタクシ、図書館で予約しようかと思ってネット検索してみたら、358人待ちでした。
これは待てない…。
まわりをリサーチしてみたところ、買った友だちがいたので、
彼女が読んでから、ありがたくもお借りすることにしました。

上下巻ともに、借りるやいなやすぐに読みきりました。
ぽーんと違う世界に連れ去られたような気分…。
実に壮大なストーリーでした。

ある男女が、20年ものあいだ、互いの現状を知らずに、ずっと互いを思い続けた。
その二人の人生がクロスするときは来るのか…。

思い続ける力を、
一歩踏み出すときの力を、
もどかしい気持ちを持ち続けながら、そんな力を感じながら読み続けました。

過酷な事実をつきつけられて、
熟読できなかったところがいくつもありました。
その衝撃をうちやぶるような
静謐な場面もありました。

二人の共通の思い出の場所、
二人が10歳だったときの小学校の教室風景が、
ありありと脳裏に浮かびました。

二人が同じ月を見ていた(互いには気付かずに)シーンが美しいなぁ~と思いました。そして、月という存在はそもそも一つなのか、二つなのか…。
読みすすめながらも、なぜだか急に不安になるほど動揺してしまいました。いまだかつて体験したことのないような不思議な気持ちが、今も忘れられません。

続編、きっとありますよね。
おおいに期待しています。


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男と点と線

2009/07/23 15:24

夏休みのバカンス代わりにこの一冊!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

マレーシアのクアラルンプールで暮らす68歳の夫とその妻。
フランスのパリへ男友達三人と旅行に出かける22歳の女。
中国の上海へ出張に行き、現地の取引先の社長の姉になんだか心惹かれる32歳の男。
日本の東京に住む17歳の男の子と同級生の女の子。
アメリカのニューヨークへ幼馴染でずっと片思いをしていた女と旅行に出かける42歳の男。
そして、アルゼンチンのウシュアイアとブレノスアイレスに女友達と旅する28歳の女。

「今も、世界中で、男と女が出会っている」というフレーズを軸に編まれた短編集です。
それぞれの主人公とそのお相手を書き抜いてみました。
う~ん、これだけ読んでも、面白そうという気配が漂ってきませんか?それぞれの年代には、それぞれの身につまされる現状と過去があって、それを踏まえて、今は何をする?何をしたい?どこへ行く?そして、これからは?と、あれやこれやと、くるくる頭で考えている。
私はどの話もたいそう楽しく読みました。

表題の「男と点と線」は、ニューヨークへ出かける42歳の男の話。一緒に出かけた幼馴染の彼女は、現在は離婚してシングル、12歳になる娘がおり、しかも今回の旅行には娘も同行だ。
はたから見れば、家族三人旅行と見えなくもない。そのニューヨークへ向かう飛行機の中で彼は思う。
「俺は一生をかけてひとりの人を愛す。
しかし、愛し返されることはなく、子を成すこともない。そういう人生になりそうだ」
そして旅行中、三人で「ブルーノート」でジャズを聴きながら、こうも思う。「ジャズを気持ち良いと感じることのできる自分の感受性が、ギフトのようだ。この耳こそが、神様がくれた蜜。何かを成すことばかりが素晴らしいのではない。感じるだけで素晴らしいのだ」。これが42歳の男の言葉だけに、余計に感じ入る。

マレーシアの夫婦は、長年連れ添った感が、その絆がゆるそうで固くて、ほどよい距離感がなんともいいなぁ~と思った。
東京に住む10代のカップルの話は、あの時代にしかかもし出せないようなドギマギ感がまぶしかった。
フランスのパリ、中国の上海、そしてアルゼンチンのウシュアイア、ページをめくりながら、それぞれの土地を想い、美味しいものを食べた気分になって…。著者の山崎ナオコーラさんのあとがきでに旅する感じで読書を楽しんでいただけたとしたら、…幸いです。」と、ありました。まさにワタクシの状態、彼女の思う壺って感じでした。楽しかった~。

夏休みのバカンス代わりに、この一冊!
いいですよ~。
家にいながらにして、世界旅行気分。
そうそう、地図帳を出して調べたくなりますよ~。
もちろん、私は地図帳を傍らに置き読みました。大満足!

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悩んだときは山に行け! 女子のための登山入門

2009/06/27 11:11

女子のために、女子により書かれた登山コミックエッセイ!

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

今座っているところから、前を見ても横を見ても、山が見える。
なだらかな山だ。
夕日が沈むときは存在感を増すが、山はいつもはただある。
私にとっては山はいつもある存在だ。

山に登りたいなぁ~と、時々思うことがある。
「大山に登ってみようよ。ねぇ、ねぇ、どう?」とムスメを誘うと「友だちと一緒ならね」と即答された。
そうか~友だちと一緒か~。そんなことをなんとなく考えていたときに出会ったのが、この一冊。

女子のために、女子により書かれた登山入門!
表紙のイラストの女子がなんとも私好みで、なんてかわいい~と早速読みはじめました。
これ、登山コミックエッセイなんです。
~山で人生変わった女子がおくる、”笑えて使える”~と帯にありました。
軽い気持ちで読み始めたのですが、そうとう奥が深かったです。
もちろん、さらさらさらと気軽にページをめくることはできます。
時にコミックがあまりに面白くて爆笑すること数回!
隣にいたムスメに「どれ、どれ、どれ」と首を突っ込まれました。
それほど面白い!

著者の鈴木みきさんは山に首っ丈の女子!
なにしろ肩書きはイラストレーターなのですが、その肩書きを山にしたいくらい、山が好きなのです。
こんなタイプの女子、いいですよね~。私は大好きです。
で、そんな彼女が山に登るようになったきっかけから、山へ登るときの装備、オススメのコース、山での生活のあれこれあれこれあれこれ…、をどど~んとコミックで一挙公開!
山の楽しさはもちろん、山の厳しさも同じように綴ってあります。
そのサバイバル度がすごいです。手に汗にぎりました。しかしそこをくぐりぬけて登った達成感は、素晴らしいものでした。
まさにこの一冊で、山との付き合い方(女子篇)が手に取るように分かるという手はず。登山女子のバイブルになること必至の一冊、でしょう。

目次のタイトルは
第一章…山に恋しちゃいました!
第二章…すこしずつ山を知る
第三章…こんなに楽しい山の世界

タイトルを読むだけでも、彼女の山への心意気を感じるというものです。
彼女のコミック、もっと読みたいです。
彼女の登山の様子、もっと知りたいです。
ムスメにも読ませて、ぜひムスメの友だち誘って、山へ行きたいものです。そうそう、一人登山というテもありましたね。
うっほー

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