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  3. 佐々木 なおこさんのレビュー一覧

佐々木 なおこさんのレビュー一覧

投稿者:佐々木 なおこ

1,067 件中 76 件~ 90 件を表示

紙の本フレグラントガーデン いつも香りの植物に包まれて暮らしたい

2009/06/14 20:59

良い香りのする白い花の名前は…

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いつも通う図書館、だいたい自転車を飛ばして出かけるのですが、つい先日から、図書館エリアに入った途端に、なんともいえない良い香りがするのです。
なんだろうと思いながら、ふとあたりを見回すと図書館をぐるりと囲む緑に白い花がたくさん咲いていました。
どうやらこの白い花から良い香りの立ち上っているような…。
花の名前はなにかな~そう思いつつ、図書館に入り、偶然見つけた本で、その花の名前を知ることができました。

フレグラントガーデン、そのタイトルに惹かれました。
季節を告げる香りの木のところに、その白い花が紹介されていました。

ジンチョウゲ(白花)でした。
ちょっと引いてみますね。

ジンチョウゲの白花種。
ややクリーム色を帯びた球形の花が咲きそろうと、あたりには高雅な芳香が漂う。ジンチョウゲは室町時代に中国から渡来し、漢名を瑞香という。沈香と丁子の香りがすることから、または香りは沈香、花の形は丁子(クローブ)に似ていることから、日本では沈下花と名づけたという。

まさに、高雅な芳香、です。
それにしても、花の名前がわかって、とても嬉しかった。
別のところで見かけたら、ジンチョウゲが咲いてるって、これからは分かりますもんね。

庭に植えたい芳香樹木、
香りに満ちて、庭の草花、
夜に香る、
野山や道端で、
通りすがりの香り、
柑橘の楽しみ…などなど、
香りを楽しめる樹木がたくさん紹介してありました。
写真も美しく、ため息が出てばかり…。
ラベンダーに洗濯したハンカチをはらりとのせたり、掃除機にハーブを入れたり、ワインをハーブでおいしくしたりするなど、暮しに生かす香りのヒントなども。

「いつも香りの植物に包まれて暮らしたい」
表紙の言葉がストンの心に響く一冊、でした。

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紙の本愛しのローカルごはん旅

2009/05/24 16:00

150cmライフのなおこさんの くいしんぼ旅エッセイ!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

たかぎなおこさん、私にとっては身近な存在、「150cmライフ。」を読んで以来のおなじみさんだ。私も152cmライフ(悲しいことに最近1センチ縮みました)なので、読んでいて共感の大嵐だったのです。

なおこさん、今回は同行人をとっかえひっかえ、日本のあちらこちらへご当地グルメ、郷土料理を求めて旅をします…。もちろん、今回のくいしんぼ旅エッセイも大いに楽しみ、共感しました。
と言うのも、テレビをあまり観ない私が楽しみにしている貴重なテレビ番組「ケンミンショー」で見たばかりの美味しそうなものが、この本に登場していたからです!
おお、しぐれ焼!
つい、数日前に見たばかりです。
静岡県は富士宮市のしぐれ焼!
富士宮はやきそばで有名だそうですが、このしぐれ焼はお好み焼きにこのやきそばが入っているもの。
ああ!しぐれ焼!
自分でも作れそうですが、やはり本場で食べてみたいものです。
このしぐれ焼が登場したのは、お友達夫婦が同行人で、三人して静岡&愛知編でした。しぐれ焼ほのかにも、静岡はおでんが有名なのですね。富士宮産ニジマスの入ったニジマスバーガーなんてのもありました。

ほかにもお父さんと行く和歌山編(こちらは和歌山ラーメン、グリーンソフト、なれずし、めはりずし)、
お母さんと行く大阪編(串かつ、ミックスジュース、オムライス、たこせん)、
小学生からの幼馴染と行く山形編(冷たい肉そば、玉こんにゃく、いも煮、板そば)、
仕事でお世話になっているデザイナーさんと行く長崎&熊本編(トルコライス、ちゃんぽん、大村ずし、馬肉料理)などなど。なおこさんのマンガとエッセイ、それから詳しい店のデータと写真も入り、至れりつくせりのページ構成、でした。

「おいしかったり、たいしたことなかったり、強烈だったり、まぁいろいろ当たり外れはありますが、それもこれも含めてなんだか憎めないかんじの、愛しのローカルごはんだなぁ~と私は思います。」とあとがきにありました。

ほんとうにそう!
愛しの…って感じよ~く分かりますとも!
そうそう、共感したのは美味しいものだけではありませんでした。
和歌山のグリーンソフトのパッケージに印刷されていたかわいい鳥のキャラクター、私もこれを見てイチコロでした。く~かわいい~。全国探せば、まだまだこんなかわいいキャラ、たくさんいそうですよね~。

なおこさん、熱烈に続編をお待ちしています。
そして同行人を広く募集の際は、ぜひお声をおかけくださいね。
こちらもお待ちしています。!^^!


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紙の本油屋ごはん 油屋店主の旨いものレシピ

2009/04/19 17:29

喉がゴクンと鳴ります… いろんな油を使ったレシピあれこれ

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

表紙の料理は、秋刀魚のオリーブオイル煮なんですよ。
これを見ながら思い出した缶詰がありました。
天の橋立の「オイルサーディン」。
友達からのいただきもので、初めて食べたとき、「オイルサーディンってこんなに美味しかったっけ~」と感激ひとしおでした。
ああ、あの秋刀魚版みたいな感じかな~。
美味しいパンも忘れずに…だったよね。
表紙を見ながら、思わず喉がゴクンと鳴ってしまいました。

東京は浅草橋にある油屋さん、「金田油店」で働いてる青木絵麻さん。彼女が手がける『油屋ブログ』に紹介されている、いろんな油を使ったレシピが紹介されています。

「原料や製法によって、その香り、濃さ、味わいにさまざまな違いがある油を、調味料の一つとしてあれこれ楽しんでもらいたい」…そんな思いがぎっしり込められたレシピの数々…。
おなじみのオリーブオイル、ごま油から、ナッツ系オイルに、えごま油、ブレンド油、グレープシードオイルなどなど、多種多様のオイルがゾクゾク登場!

まずはスナップエンドウとアスパラの油ゆで、からです。
油ゆで!
沸騰した湯に塩とオイルを加えてから野菜を入れて茹でるのです。
なんでも沸点が高く保たれるので、普通よりも短時間で茹で上がる。その上、薄い油膜に包まれた野菜は炒めるよりもしっとりジューシーに!
ツヤツヤの仕上がりに、「う~ん、美味しそう!」と思わず声が出るほどでした。ほかにもにんじんのパワーサラダ、究極のポテトフライ(心惹かれるネーミングですねぇ)、ホットきのこサラダ、ズッキーニプレート…。
野菜料理が多いのも、大きな魅力ですね。

油の疑問あれこれ、油の美味しい利用法など、油に関する情報も満載。油の賞味期限や保管場所について、はたまた冷蔵保存が必要な油の話、などなど…。すぐに役立つ情報ばかりでしたよ。

油ってカロリーが高いしなぁ~と、これまではついつい敬遠しがちなワタクシでしたが、この本を読んで油の魅力を再発見といった感じでしょうか。
油とぐぐっと仲良くなれる、一冊です。

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紙の本読むので思う

2009/02/08 08:26

「読むので思う」日々、わくわくする気持ちが尽きない一冊!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

表紙の猫がすこぶる可愛い。
大切な本友達から紹介してもらった一冊。
現代詩作家、荒川洋治さんの最新エッセイだ。
あとがきに、こうあった。

「ふだんは何ひとつ思わない。本を読むと、思うことが生まれる。
そんなことを『読むので思う』というエッセイに書いた。
それを表題とした。」


さすがというかなんと言うか、タイトル自体がすでに詩の一節のようで、すんなりと心に沁みこんでゆく。

読むので思う。
読むので思う。
私の日々がまさにそれではないか…。
そうして、読み進めながら、すぐにとりこになった。
面白い、荒川さんっていいなぁ。

ページをめくるたびに共感の嵐…。
付箋を貼って貼って貼って…。
そうそう、付箋の話題もあったのです。
私自身もエプロンのポケットに手をつっこめば、付箋が出てくる生活をしているので、身近な話題がことのほか嬉しい。
例えばこんなふう。

「普段は高いものは使わない。自分の身に合うもの、安いもので努力する。
付箋をそのまま使うのではなく、縦に二つもしくは三つ四つに切って使う人もいる。(実は私もこれは何度かしたことがあります^^;)
付箋は一度使ったものを、もう一度使うことはない。
たいていは、一回で終わり。
書評もその場で終わり。はかない。
付箋と同じようなものだ。」

はかないその気持ち、本当によく分かるのです。
付箋で共感できた!これは格別の喜び、でした。

荒川さんには決して高くはないのに「買えない」付箋があるそうで、それがはがき半分ほどの大き目のサイズの付箋だとおっしゃる。
続けて「まとまった字数が書けるので、書評や読書のときは役立つ、ぼくは欲しい。でもこれをぼくには買えない」とおっしゃる。
それは大きいので、もったいないという気持ちになられるのだそうで、その気持ちもひしひしと伝わる。
私も先日、友達が花柄のかわいい付箋を使っているのを見て、「可愛いな~、いいな~」と思ったけど、使うのは一度きりなのに、欲しいけどもったいないと思ったばかりだったからだ。

一番凄いなぁ~と思ったのは、「帯の暮らし」というところ。
33年間新しい詩人たちの第一詩集を編集、製作を続けてこられたそうだが、出来上がった詩集とともに、その帯のあまりまで保存されていると言うのだ。まとめて箱に入れてあり、たまに風を通していらっしゃるそうなのだ。
大切に保管されているので、色あせもなく、たったいま刷り上ったばかりで鯉のぼりみたいだと言われる。
「その詩集を買った人が、帯なしの本をもってぼくの前に現われたとき、『あ、その本の帯、いまもありますよ。さしあげます』ということができる。」と荒川さん。
凄いなぁ~と一息ついて、素敵だな~と思った。

嬉しい情報収集もあった。
私は高校時代に愛用していた地図をいまだに引っ張り出しては見ていた。
二宮書店の『高等地図帳』だ。今ではすっかりボロボロになり、三つくらいに裂けてしまった。
30年前のものだから、それからこっち日本でもいくつもの橋がかかり、世界に目を向ければ国の名前が変わったりと、変遷があるものの、慣れてるし使いやすいしと、使い続けていた。
それがなんとこの地図帳は毎年出ているのだそうで、「余計な資料をたくさんのせるだけで役立たない情報地図とはちがい、基本を重視、簡潔に『日本と世界』の地理を提示する。平野の緑など色合いもいい。」と手放しで褒めてあった。えーそうなんだと娘が褒められたように嬉しく、そして、私もこの春には一番新しい二宮書店の『高等地図帳』を手に入れよう…とうきうきしてきたのです。

ほかにも心惹かれるエピソードがたくさんありました。
文学談義の話であったり、荒川さんのカバンの中の文房具の話であったり、
内容見本の読書の話であったり、切抜きの話であったり、夜寝る前の話であったり…。
最後のページまでわくわくする気持ちが尽きませんでした。充足、しました。

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紙の本うめ版 新明解国語辞典×梅佳代

2009/01/24 22:25

愛すべき国語辞典、愛すべき写真たち

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

去年の後半あたりから、突然にも新しい国語辞典が欲しくなって、あれこれ検討に検討を重ねた。
そうして、クリスマスプレゼントになるはずが、
結局はお年玉になってしまったのだけれど、
ようやく決めて買ったのが、三省堂の「新明解国語辞典」だった。
なんでも個性派国語辞典として、かなり斬新なスタイルが話題を呼んだらしい。
私が求めたのは、その六版だが、四版がすこぶるユニークだったらしい。

そんなこんなで、新明解国語辞典びいきになっていたところで、出合ったこの一冊。
写真家の梅佳代さんと新明解国語辞典のコラボレーション、その名も
「うめ版」である。

見開き一ページで、
右側に言葉と新明解国語辞典によるその意味、
左側には梅佳代さんの写真…といったスタイルだ。

例えば、最初の言葉はあいじょう。
あいじょう【愛情】(夫婦・親子・恋人などが)相手を自分にとってかけがえの無い存在としていとおしく思い、また相手からもそのように思われたいと願う、本能的な心情。(広義では、生有るものを大切にかわいがる気持ちも含む)

こう記してあるページの隣に
振袖を着た孫娘と、なんとも嬉しそうな顔をしたおじいちゃんのツーショット写真が並ぶ。

まさに、愛情あふれる一枚なのだ。
新明解国語辞典による愛情の説明も、また愛情に満ち溢れている。

ほかにも、いろいろ印象的なページがある。
きいっぽん(生一本)は真っ白な雪の原っぱを走る白い犬の姿だったり、
しゅうかん(習慣)は、新幹線の座席前テーブルに並ぶ四つの蜜柑だったり、
じんせいいきにかんず(人生意気に感ず)は、床屋のおじさん(たぶん)が電話をかけている姿だったり…、
どれも言葉と絶妙な距離感を感じさせる写真ばかり。
同じ感覚を持つ人にはたまらない魅力だ。

そして思う。
ここでも新明解国語辞典は愛されているのだなぁと。
こんなにも愛すべき写真たちにかこまれて…と。

実は、この辞典がらみで、赤瀬川原平さんの本と鈴木マキコさんの本を立て続けに読んでいる。
面白いの、なんの…。
特に赤瀬川さんのほうは、お腹がよじれるくらい笑った。

なんだか新明解国語辞典とは、末永いお付き合いとなりそうだ。嬉しいことである。

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紙の本本棚 1

2008/10/01 16:05

読書の秋 ・本棚めぐり 一

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本棚に並んでいるあの本もこの本も読みたくなってしまうので、ほんとうに困ったものである。
タイトル通り、ズバリ本棚の本である。
今回のぞきに行ったのはヒヨコ舎の皆さん。
なんでも単行本・雑誌制作団をされているそうで、
川上未映子さんや穂村弘さんの本の制作販売の実績あり。だからだろう、今回本棚をのぞかれた人のうちに、このお二人も含まれている。ほかには角田光代さん、みうらじゅんさん、中島らもさん、石田衣良さん、桜庭一樹さん、などなど実に魅力的な皆さんばかりだ。

まるで、お宅訪問でもしたように、棚の本を隅から隅までじっくりと拝見させていただく。
これがほんとうに訪問した場合は、ここまでじっくりじっくりとは見ることができないものだから、すこぶる嬉しい。

いいなぁと思ったのは角田光代さんの本棚。
壁一面が本棚で、それもぱっと見キレイに整理されていている。
私としてはこの「ぱっと見キレイ」にポイントが高い。
よくよく見ると一番上の棚にはドラえもんとドラミちゃん(たぶん)の電報があったりして、またまたポイント高し。
旅のお土産らしい小物がさりげなく置いてあるのもいい。
古本屋さんで買われたような本も並んでいて、これもいい。じっくり見て、一番気になった本は岡本太郎著『母の手紙』だった。
「一番本を読んでいる時期は、今です。」と角田さんは言う。まさに今の私ではないか。
角田さん、いつでもお留守番しますよ。まったくもって長居をしたくなるような本棚のある部屋でした。

桜庭一樹さんの本棚も興味シンシンで見た。
彼女の読書日記を読んで、これほどまでに本を読まれているのだと心底驚いたことがある。
そんな彼女、本屋さんには気分転換で毎日行かれるそうだが、そこで気になるのはちょっと隅っこにある平積みなんだそうだ。
彼女の本棚にも一部平積みで、大部分の本の題名が不明が一帯があったが、
私は一番そこが気になった。

表紙にひっそりたたずむ茶色の猫のイラストがなんともかわいい。
尻尾がピンと立っている。
まさに忍び足で本棚に近づきましたって感じだ。

まさに読書の秋、本棚めぐりは楽しいものだ。

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紙の本本棚三昧

2008/09/30 10:43

読書の秋・本棚めぐり二

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読書の秋…ということで、先日ご紹介したヒヨコ舎編の『本棚』に続く、本棚めぐりパート二!
本のタイトルは読書三昧ならぬ、『本棚三昧』!
読後は、新米のご飯をたらふく食べたような満腹感、いや~ほんとうにお腹いっぱいになりました。

この本誕生のきっかけはお酒の席での他愛ないおしゃべりから。
本好きの一人がつぶやいた「人の本棚、お腹いっぱいになるまで見てみたいよなぁ」からだったそうですよ。
まんまとお腹いっぱいになりました。^^

実に28人分の本棚が並びます。
編集者、作曲家、俳優、タレント、地質学者、ブックデザイナー、小説家、画家、漫画家、音楽評論家、歌人、フランス語翻訳家…と本棚の持ち主の職業も多彩なら、
本棚も多彩極まるというか、なんと言うか…。
一気に読んでしまったので、本におぼれてしまった感じです。
いや~それにしてもいいなぁ。本棚めぐり。


28人の中でも、私が注目したのは作家いしいしんじさんの本棚。
「ここにある本たちは縁の集積ですね。
著者ご本人とか編集者とか、ほとんど誰かにいただいたものですよ。」
おびただしい数の本がすべてプレゼントされたものだと言われる。
そのことに静かに感動しました。
それからこれは本とはちっとも関係ありませんが、いしいしんじさんの白いパソコンの脇に張ってある白い動物のシールがなんとも気になりました。
このキャラクターなんだろう?って。
で、いしいさんのデビュー作『アムステルダムの犬』が無性に読みたくなりました。かなり前に読んだことがあって、そのひょうひょうとした語りと行き当たりばったりな感じがとても好きだったのです。

すごいなぁ~と思ったのは、パフュームデザイナー・吉武利文さんの本棚。
「香りに関わる文献や、香りについての描写がある小説とかはほとんどここに揃っているじゃないかと自負してます。」のコメント通り、
本棚にぎっしり関連本が詰まっています。
命名「香りの図書館」いや「パフュームライブラリー」の方がしっくりくるな。いくら遠くても貸し出し券を作りたくなるような本の揃えでした。

ところで、ヒヨコ舎編の『本棚』とダブって紹介され方がいらっしゃいました。
歌人の穂村弘さん。
私はこの二冊を並べて、じっくりじっくり見ました。
ところどころ本の並べ換えもあったりして、ふむふむふむ…。

カフェの本棚もいくつか紹介してありました。
どのお店もおうちの本棚みたいなぬくもりを感じました。
写真を撮った藤牧徹也さんの視線の高さがそう感じさせるのかなぁ。
見たいところを見たい角度で見せてもらった気持ちがして嬉しいのです。
『本棚三昧』続編も出ますよね、きっと。
楽しみでなりません。

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紙の本高円寺古本酒場ものがたり

2008/09/28 08:05

国立から高円寺まで 古本酒場「コクテイル」の歩んだ10年

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一度も足を踏み入れたことがないのに、すっかり馴染みの酒場がある。
そんなことを言ったら不思議に思われるかもしれないが、私にとっての古本酒場「コクテイル」はそんな場所だ。
数年前からじわりじわりと古本熱を温めている私、古本にまつわる本や雑誌をひも解いていると、この「コクテイル」に何度となく遭遇するのだ。
古本屋さんのブログを読んでいてもしかり。古本のトークイベント、若手古本屋さんの勉強会の会場、またあるときは音楽ライブの会場となり、まさに古本好きのたまり場といった感じ。あ~行ってみたいと思い始めてからはや数年、もしかして私はこの店に行ったことがあるかもしれないと思うと、ほんとうにそう思えるほどのお馴染みさん(笑)。

そんな東京は高円寺にある古本酒場「コクテイル」のマスター狩野俊さんの渾身の想いがこもったノンフィクションだ。
前半部分は2006年7月から2008年5月までの店長日記、
後半部分では国立にあった初代「コクテイル」から、高円寺の飲み屋横丁にあった二番目の店、そして同じく高円寺のあづま通り商店街にある現在の三番目の店まで、
実に10年近くの日々が熱く語られる。

雑貨と新刊本の複合ショップ「ビレッジ・バンガード」の古書店版を目指して作られた国立の店、オープン当初は酒場部門はまだない。
「うちは、最低でも一千万円からの融資の保証人しか紹介してないんですけど、親父が本屋やってたもので、なんとなく気になってお会いしてみようと思いまして…。」最初に店を出すとき、開店準備金の工面のために、連帯保証人代行の扉をたたくくだりに読みながらハラハラした。
「ペンキは絶対に業務用がいいから。」店の内装も外装も彼女と二人で行うこと意外考えもしなかった狩野さん。父が左官職人の彼女のなんとも頼もしいアドバイスに胸をなでおろす。
「一枚500円で下ろすから、売ってみなさいよ。」店舗の隣がスナックと電気屋「カラスの店」、なんともユニークなおじさんが経営者で、LPレコードをどっさりかかえてやってきた。のちに酒屋部門を併設したときには電気、ガスなどの工事をタダみたな日当でしてくれた人でもある。

初代「コクテイル」の頃から、彼の周りにはなにかしら温かい人のつながりがあそこにもここにもあった。高円寺にたどり着くまでにそんなつながりが幾つあっただろう。
登場順で紹介してみても国立の店で店番をしてくれていた大学生のハジメちゃん、
昔勤めていた洋書屋時代の同僚、
古本屋の仲間、親身になって相談にのってくれた先輩古書店主、
『彷書月刊』の取材で知り合った古本ライターの岡崎武志さん、
店の長老的存在の堀さん、そして忘れてならない常連のみなさん…。
あのときの電話一本、あのときの雑誌の取材の記事一つ、そんな小さな出来事が積み重なる。
ここに来るまでの道に山谷がなかったわけではもちろんないが、それでも人とのつながりのありがたさをしみじみ感じ入るシーンが多かった。
「古本と古本屋さんを愛し、酒と酒場が大好き」という思いだけを持ち、自分の店を持った狩野さん。彼が、そして彼の作り上げたち思う空間が人を惹きつけてやまない魅力があるんだな、とつくづく思う。

いくつもの印象的なシーンがある中やっぱりこれが一番と思うのは、初代「コクテイル」開店前日の夜のこと、
棚に並べる本がどうしても足りなくて、彼女と二人で台車を転がしながら夜の国立を歩き回り、資源ごみで出された本を拾い集めるシーン。

「散りかけの桜がきれいな、風もないおだやか春の夜だった。
彼女と交代で台車を押して、息抜きにコンビニで缶ビールを買い、酔いながら歩き、本を拾った。まるできのこ狩りのようだった。田舎の。」

まるで映画のワンシーンのようだ。
私には二人の後姿まで見える。
配役は彼女しか決まってないけど、葵井優さんで、決まりです。


そうそう、『古書月報』での聞き書きの記事も収録されていました。
中央線・古本屋のひと、これを読むにつけ古本にまつわる人たちのなんと魅力的なことよ!と思わずにはいられません。

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紙の本パリ砂糖漬けの日々 ル・コルドン・ブルーで学んで

2008/09/05 11:23

「おやつを作って書く人になりたい。食べる喜びを言葉で伝えたい」夢をかなえるためのパリ留学

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ある女性のパリ留学記だ。
ル・コルドン・ブルーでお菓子を学ぶ、
そしてソルボンヌ大学付属フランス文明講座で語学を学ぶ…。
でも、それだけじゃない、
なんとパリ滞在二年弱の間、パリのアパートを買って住んだ、
パリ市の女性だけのマラソン大会「ラ・パリジェンヌ」(6キロ)で完走した…。
しかも、彼女、パリ留学に旅だったのは34歳のとき!
10数年の新聞記者の経歴をあっさり手放しての旅立ちだ!

私は彼女の行動力に深く深く敬意を評しながら、ページをめくり続けた。
それにしても、すごい!
先日の100キロマラソンを完走したエドはるみさんではないが、
「人生、何歳からの出発でも遅くはない」の言葉が頭の中をくるくる回る。

彼女のパリ生活はなんやかやとハプニングが続き、あれこれ悩みつつも、その事実を受けとめ日々の生活を続けるあっけらかんとした彼女の対応ぶりに胸のすく思いがした。
なにしろお菓子を学びたくなってやってきたパリでの生活なのだ。
「おやつを作って書く人になりたい。
食べる喜びを言葉で伝えたい」その思い、夢を実現させるパリの生活なのだ。
しかも自分で買ったアパートに住んでいる!
友達と一緒に自室の壁をペンキで塗るのも楽しければ、
そのあとに食べるこしひかりのおにぎりも美味しいというもんだ。
厳しい菓子修行、修了試験も持ち前のパワーでずんずん片付ける。
クラスの友達から「私の店の名前を決めたいの。一緒に考えて」と相談されれば、
「私は新聞のモト見出し屋、言葉は違っても人の心をつかむツボは同じだろう」とめっぽう頼りになる。
いやはや素敵な方です。

そんな彼女が泣くシーンでは思わずもらい泣きしそうになる。
新聞社を辞めるとき、
アパートを無事買ったとき、
帰国のため、アパートを無事売ったとき、
そしてパリで知り合ったチェチェンの友達の境遇に思いを馳せるとき…。
なんだか七色のドロップのような涙、でした。

そして、今、彼女は、夢を実現するべく
いや、夢を実現させてパリから帰国後は京都で町屋暮らしをしている。
パリから京都へ続く砂糖漬けの日々、更新中…といったところでしょうか!

それにしても表紙のお菓子のなんと美味しそうなこと!
たいそう魅力的なこの表紙を見て、思わずこの本を手にとって見た人!
私に限らず、大勢いそうな感じです。

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紙の本世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか

2008/05/30 11:40

佐藤久一さんと岡田芳郎さん

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こんなに長いタイトルも珍しい。
そしてこんなにすっきりとした表紙もあまり見たことがない。
久しぶりにガツンとくるようなものが読める…、その期待は裏切られなかった。
なにしろこの本を読むきっかけは夏の雨さんの書評だったのだ。
その書評を読み、これは絶対に読みたいと思った。

主人公はタイトルで紹介されている山形県は酒田生まれの男、佐藤久一。
その彼の人生を波乱万丈と言わずして、なんと言おう。
酒田の素封家の長男として生まれ、若干20歳にして生まれ故郷の酒田に親から引き継いだ映画館の支配人となる。
数々の映画評論家から世界一の映画館と言わしめるほどにし、
その後、日生劇場勤務のため上京するも、また父に乞われて酒田に戻り、フランス料理店の支配人を務めた。
そしてまたしてもそのフランス料理店を日本一と言わしめるまでに成功させる。
映画館は「グリーン・ハウス」
そしてフランス料理店は「レストラン欅」、「ル・ポットフー」。

「自分のやりたいことが目の前にあると他のことが何も見えなくなるーそんな酒田っ子の気質を、佐藤久吉(久一の父)も色濃く引き継いでいた。」
とあったが、はたして久一もその酒田っ子気質を色濃く持っていた。
久一から次々にあふれ出る奇抜なアイデア、彼の手がける映画館やフランス料理店が
見る見るうちに客があふれる様子は読んでいて、本当にわくわくした。

例えば「グリーンハウス」時代、「酒田の人々に映画を最高の状態と雰囲気で観てもらうことに、久一は心を砕き続けたのである。」とあり、
まず酒田の人ありき、という気持ちを強く感じた。
デパートにレストランを出すくだりでも、「なんの変哲もない庄内の家庭料理の味を、フランス料理のエスプリを効かせて極めたら、どんな料理になるだろう。」とあって、彼の思いがとどまることなる膨らんでいくさまは、ジェットコースターにも乗る心地で、多くのファンがいたことも大いにうなづける。
開高健、丸谷才一、土門拳、山口瞳、淀川長治らは、久一の手がけた映画館やフランス料理店のとりことなり、わざわざそのためだけに酒田へ足を運ぶ。
このそうそうたるメンバーを見ても、久一の魅力がわかるというものだ。

ただ、その仕事ぶりの一方では、一口では語れない久一の抱える家庭事情があった。
晩年の久一の姿を見るのは辛かったが、しかし最後まで、まず酒田の人ありきの想いが消えなかった彼の姿にはしみじみ感動した。

紹介されたいる数々の写真も興味深く見た。
中でも一番じっくり見入ったのがコックコートを着た63歳の久一。
「レストラン欅」のダイレクトメールだ。
実にいい顔をしている。
しかし、その四年後に亡くなってしまうのを知っているだけに、
「これから後20年、常にレストランに立ち酒田の名物をつくるため~」の
あいさつ文がとても心に沁みる。

この本の主人公は佐藤久一だが、私はもう一人いると思う。
それはこの本の著者・岡田芳郎さんだ。
エピローグで岡田さんがこの本を書かれるいきさつを知って、その感を強くした。
広告代理店を定年退職した末、ひょんなことから佐藤久一を知り彼の史実を追いかけ、一冊の本にまとめられたのだが、
その間に病気・入院されるなど、この本が完成まで実に長い月日が流れた。
短いエピローグながら岡田さんの人生に少し触れた感じがして、じんわりと心に残った。

酒田には久一さんの手がけた「レストラン欅」も「ル・ポットフー」も地元にしっかり根をおろして営業中なんだそうだ。
そのレストランに行くためだけに、私も酒田に行ってみたいと思った。

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紙の本花まるママのらくらく家庭学習術 学力を無理なく伸ばす 5歳からはじめる「楽学」のすすめ 9歳の壁・つまずきしらずの工夫満載!

2008/05/12 12:57

「あっ!知ってる」が子どものやる気の種に!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私はこの本を読んで、かつて小学一年生だった頃の娘を懐かしく思い出さずにはいられませんでした。
それは参観日、国語の授業で金子みすずさんの詩「わたしと小鳥とすずと」について。

 わたしが両手をひろげても、
 お空はちっともとべないが、
 とべる小鳥はわたしのように、
 地面をはやくは走れない。

「この連の最後の行の最初の文字、ここでは~じめん~とは読みません。
なんと読むでしょうか?」先生の問いに、すくっと手を伸ばす娘。
「じべた、です」
「そうですね」と先生にそう言われたあの晴れやかな娘の顔、今でもはっきり思い出せます。

ああ、あれが先行体験だったのだな…。
もともと私が詩を読むのが好きで、寝る前に楽しみながら娘とあれこれ詩集を読んでいたのです。
金子みすずさんの詩も何度か読んでいました。
娘にとっては初めてではなかったみすずさんの詩。
国語の授業で再会したとき、「あっ、知ってる」と胸が弾んだことでしょう。

学力を無理なく伸ばす…サブタイトルにこうありました。
家庭で母親ができる子どものための学習術!
塾講師や教育カウンセラーとして長年経験を積まれ、
現在「お母さんの勉強室」を主宰されている吉本笑子さん。
本書では彼女が提案する「伸びる子」を育てるカリキュラムが紹介されています。

そのカリキュラムとはずばり、ひらめきの種をまく「先行体験」と実力をつける「反復練習」。
吉本さんが言われるところの先行体験とは、「具体的なもの(体験や絵)から、そのイメージと同時に語彙(言葉)を流し込み、知る楽しさや考える機会を与えること」。
例えば、一緒に買い物に行ったり、料理を作ったり、片づけをする…。
そんな日常生活の体験を通して、「あっ!これ知ってる」と思える「やる気の種」を子どものなかに作ります。
注意点としては、「先行体験」を成功させるためには、楽しい体験になっているか?が重要。
それを踏まえた上で、反復練習を重ねて…と、具体的な事例が数多く紹介してありました。

第4章では、具体的な言葉事例がズラリ。
「約束を守れてすごいね!」
「あれれ、できなかったね。でも、ダイジョウブ」
「うまくいかなかったようだけど、明日もこの計画でやってみる?」
「なんでそんなに腹が立つのかしら」
と花まるママの花まるワードが並びます。
あわせて「あやまりなさい」「こんなの無理でしょ」などなど、迷走ママの言葉も並び、冷や汗たらり…。
叱咤激励された気分になります。^^;

最後に、あとがきの言葉が心に残りました。
「母とは、子どもが幼いときは、わが子のために太陽となり、わが子の心やからだの成長を助けようと懸命です。
が、子どもの成長にともなって、太陽になる機会は少なくなり、
その光は少しずつ、少しずつやわらかくなり、いつしか、月のように、
ひっそり何も語らず、そっと、わが子の足元を照らすようになります。」

花まるママを目指したい人すべてに、お届けしたい一冊!

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紙の本古本暮らし

2008/03/14 12:17

わけもわからず、心の針がふりきれる、一年に一度   胸にしみこむフレーズいっぱい

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「手にとった瞬間、わけもわからずほしくなる。
心の針がふりきれる。
値段がいくらだろうが、財布の中にはいっている金額で買えるなら買う。
足りないときには取り置きしてもらう。
そんな本にめぐりあうのは、一年に一度あるかどうかだ。」

この一文にしびれました。
なにしろ古本熱が再燃しているのだ。
タイトルに古本とあれば、飛びつく。
古本暮らし、まさに私を呼んでいるタイトルである。

わけもわからず、
心の針がふりきれる、
一年に一度、

一つひとつのフレーズが胸にしみこむ。
あ~古本。
自分の言葉でうまく説明できなかった気持ちを
魚雷さんが指し示してくださったようで、とんでもなく嬉しくなる。
付箋をつけながら読んでいると、付箋だらけになってしまった。
私の古本熱もそうとう重症化しているようだ。

しかし私がこの本に惹かれたのは、古本の話ばかりではない。
魚雷さんの奥さんはマンガの編集者をしていらっしゃって、帰りはたいてい終電、休日出勤もあたりまえだそうだ。
で、必然的に家で仕事をする魚雷さんに家事の分担がまわってくる。
それゆえ、料理もし、掃除もし、はたまた使い古したタオルで雑巾を縫い、
散歩に出かけてもキッチン布巾を買わなければいけないことに気づく日々を暮らしているのだ。
ご紹介の料理本「ベターホームのスピード料理」はぜひ読んで参考にしてみたいと思った。
そして、市販の調味料を大いに活用する方法はぜひ取り入れようと思った。
スープの素一人前に材料を足して三人前にするところでは、
「これ、私もしたことある!」と大いに共感した。
食材にお金をかけず調味料にお金をかけるのが安くてうまいものを作ることとあるところでは
しみじみそうだと読みながら大きくうなずく。
こんなに共感してばっかりなのは、私も家事のいかに効率よくこなして、作り上げた自由時間でいかに本を読むか、古本をさがすかという気持ちが熱く熱く持っているからだ。

部屋の掃除をしながら、永井龍男さんのエッセイを読む魚雷さん。
私もまさにそうです。
だから、
「これでいいのか、三十七歳。夢は? 目標は?」
とつぶやく魚雷さんに、思わず「いいんですよ」と声をかけたくなる。

あとがきにこうあった。
「本の縁は不思議だ。人の縁もまたしかり。
今後もそうした縁をおもしろがって生きていけたらとおもっている。」

いたく共感して本を閉じた。

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紙の本旬を丸ごと生かす食卓 体にやさしい重ね煮料理

2008/02/08 12:10

重ねて煮るだけの「重ね煮」で、旬の野菜をたっぷり!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

旬の野菜をたくさん食べたいと思ってたどり着いたのが
この本でした。
なにしろタイトルの頭がずばり「旬を丸ごと」ですから…。
サブタイトルが「体にやさしい重ね煮料理」とありました。
重ね煮って???

その答えは本文にありました。
「重ねて煮るだけ…。
ちょっと不思議な調理法だと思われるかもしれませんが、
簡単で、しかも野菜の持ち味や風味、うまみがしみじみと生きていて、
本当に滋味豊かな煮物ができます。
野菜をたっぷり食べるためにも、まずはこのらくらく調理からお試しください。」
らくらく調理ですって!
なんて魅力的な言葉でしょう。

「皮むき、あく抜き、だし不要。
調味料もわずかですみます。」とも書いてありました。
これはすぐさま試してみたくなります。

春夏秋冬別に、レシピが並んでいました。
そりゃそうですよね。
旬の野菜を丸ごと生かすのですから。
冬の献立には
かきと野菜の豆乳クリームスープ、
ひじきと根菜の煮もの、
けんちん汁、
小松菜と油揚げの煮浸し…
などなどが並んでいました。
どれも身体が芯からじんわりと喜びそうなお献立ですね。

旬の野菜をたっぷり食べるために、
重ね煮は大きな力となってくれそうです。

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紙の本にっぽん探検大図鑑 NIPPON−PAL

2007/01/15 10:18

この一冊でおまかせ!と言わんばかりの情報量

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もともと地図を見るのが好きで、
地名を聞くと、地図を開いて確認せずにはいられない私。
いまだに高校時代の地図帳を引っ張り出しては見ており、
もう表紙もぼろぼろで、その当時とは国名が変わったり、橋がかけられたりしているのに、なかなか手放せない。

そんな私の前に登場したこの分厚い一冊。
娘のために購入したものだが、すっかり虜となってしまった。
なにしろ綺麗な地図がある。
それも最新!(当たり前だが^^;)
そして美しい写真が満載なのだ。
「この本では、日本の自然、産業、暮らし、伝統文化などを
都道府県別に紹介しています。
都道府県は、北から南へ地方別にまとめています。」
と、この本の使い方の冒頭に書いてある。
面積、人口、人口密度、県庁所在地などの基本データはもちろんのこと、それぞれの特徴や見どころがふんだんに紹介されている。
まさに日本のことなら、この一冊でおかませ!と言わんばかりの
情報量。
部屋にいながらにして、日本全国が探検できるのだ。
40数年日本に暮らしながらも、知らないことがいっぱいで、
読んでいて本当に楽しい。
そして今度はここに行ってみたい、これを食べてみたいと
かぎりなく夢が広がる。
「駅から一直線で博多湾に行けるんだねぇ」
去年のお正月に行った博多。
ちょっとは馴染みがあったけど、
空から見た博多湾の写真を見てビックリしたと娘。
「今日はどこを見る?」
10歳の娘と二人してこの本を見るのが目下の楽しみだ。

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紙の本暮らしのおへそ THE STORIES OF 13 PEOPLE AND THEIR EVERYDAY HABITS 習慣から考える生き方、暮らし方

2006/09/20 17:41

私の定番を決めるきっかけに

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

例えば、夏木マリさんは
「ストッキングははかない。」
そして新聞は三種類取ってる。
石井ゆみさんは
「出かける前に、部屋をいちばんきれいな状態にする。」
そして、常備菜をたやさない。
有元くるみさんは
「毎朝起きたら、必ず海へ行く。」
そして、掃除や片づけは、料理と同時進行で。
赤木明登さん、智子さん夫婦は
「毎日夫婦で手をつないで散歩する。」
そして、自分の手を動かして生活する。
その人だけがもつ習慣、
その人の根っこをつくるもの。
それを「暮らしのおへそ」と呼び、
さまざまな人の暮らしぶりをまじえながら、
一つひとつ「暮らしのおへそ」を紹介しているのがこの本です。

私の定番を決めたいと、かねがね思っていました。
例えば、料理であるとか、
生活習慣であるとか、
通うお店であるとか…。
まさに、根っこをつくるものを、です。
だから、この本で「暮らしのおへそ」と言う言葉に
出合って、とても嬉しかったのです。
一日一日の暮らしかたで、その人の一生が形づくられているのだけれど、
「暮らしのおへそ」があるとないとじゃ、大違い。
この本を読みながらしみじみ思いました。
一番参考になったのは、
自分の体が変わったな…と感じるようになった40代に
生活を朝型に変えてみたという平松洋子さん。
朝、集中して仕事をして、夕方にむけてだんだん速度を落としていくのが
彼女の暮らしのベースだそうです。
そして習慣の一つに、毎朝、鉄瓶で沸かした白湯を飲むことがありました。
コーヒーやお茶も飲むけれど、毎朝、体にすっと入っていくのは、いつもの白湯なのだそう。
私のこれまでの習慣は、毎朝一杯の水を飲むことでしたが、
早速今朝から白湯に変えました。
なんとなくいい感じ。
私の定番を決める。
「暮らしのおへそ」をじっくりと考える機会を与えてくれた一冊です。

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