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ゆこりんさんのレビュー一覧

投稿者:ゆこりん

70 件中 1 件~ 15 件を表示

衝撃の内容!

26人中、23人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工施設で臨界事故が
発生した。大量の放射線を浴びた大内久さんの、83日間にわたる
壮絶な闘病記録。

読んだ後、かなりのショックだった。その状態がしばらく続いた。
頭の中を、読んだばかりの本の内容がぐるぐると回っていた。これは
人的災害だった・・・。マニュアルを無視した、あまりにもお粗末な
作業内容。安全性の考慮のかけらもない。
大量の放射線を浴びると人はどうなってしまうのか?それは恐怖の
一言に尽きる。骨髄細胞の検査で判明した染色体の破壊。そのことは、
今後新しい細胞が作られないことを意味していた。古い細胞から新しい
細胞への入れ替わりがない体。再生できない!朽ちていくだけなのだ。
現代の最新医療をもってしても、それを止めることは不可能だ。
こんなにも放射線被爆というのは凄まじいものなのか。遺伝子レベルでの
破壊が起こるのだ。最後まであきらめることのなかった大内さん本人、
ご家族の方たち、そして医療現場の方々。壮絶な闘病記録は、読んでいて
胸が痛くなるほどだった。
原子力の利用。それはこれからも続くのだろう。原子力を利用しようと
する限り、この事故のことを決して忘れてはならないと思う。つねに
危険と隣りあわせだということを認識していなくてはならない。
あらためて、この事故の犠牲者の方々の冥福を祈りたい。

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紙の本オレたちバブル入行組

2011/06/17 19:46

戦え!半沢!!

25人中、23人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夢と希望に満ちて入行したはずだった・・・。大阪西支店の融資課長の
半沢は、入行以来の最大の危機に直面する。5億円の融資を行った会社が
倒産したのだが、支店長の浅野は全責任を半沢ひとりに押しつけようと
したのだ。「泣き寝入りしてたまるか!」半沢の反撃が始まった。
はたして、彼に勝ち目はあるのか!?

組織が大きくなればなるほど、客や利用者のことを考えず、おのれの
プライドや地位を守るためなりふりかまわず行動する人間が現れる。
責任をほかのものになすりつけ平気な顔をする。立場が危うくなれば
陰謀をめぐらす。この作品の中に出てくる支店長の浅野もそういう
タイプだ。部下ひとりをつぶすことなど何とも思わない。半沢は戦う。
徹底的に戦う。銀行という巨大な組織の中に巣くう魑魅魍魎たちと。
職場は戦場、そしてそこで働くものたちは戦士だ。半沢は勝利できるのか?
まさに、手に汗握る展開だった。しだいに浅野が追い詰められていく
描写は快感!
「あきらめずに、おのれの信念を持って果敢に行動すれば道は開ける。」
そういう思いを存分に味わった。爽快感が残る、面白い作品だった。

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紙の本永遠の0

2010/04/20 17:27

感動的な作品

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

娘のため、妻のため、必ず生きて帰ると約束した祖父・宮部久蔵。
だが、厳しい戦況ではその約束を果たすのは不可能に近かった。
健太郎がたどる祖父の軌跡・・・。ある者は久蔵を卑怯者で弱虫と
言い、ある者は久蔵を尊敬していると言う。「いったいどれが本当の
祖父の姿なのか?」調べを進めていくうちに見えてきたのは、祖父の
人生だけではなかった。戦争の悲惨さが、健太郎や姉の慶子だけでは
なく、読み手である私にも痛いほど伝わってくる。勝利の可能性など
どこにもない。それなのに兵隊たちは上部の者たちの捨て駒にされて
いく。爆弾を抱えたまま敵艦に突っ込んでいく特攻隊の描写は、読むのが
本当につらかった。また、宮部久蔵が生きて家族のもとに帰ることが
できなかったと知ってはいても、「どうか、生き延びてほしい。」そう
願わずにはいられなかった。久蔵の切ない生と死のドラマをまざまざと
見せつけられ、それだけでも感動で目がうるんでいたのに、ラストに
語られる意外な真実では、ついにこらえることができなかった。ただ、
涙、涙、涙。読後も強い余韻が残った。ひとりでも多くの人に読んで
もらいたい、感動的な作品だった。

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紙の本果つる底なき

2011/08/29 20:26

文句なく面白い!

11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「なあ、伊木、これは貸しだからな。」「いまにわかる。」
坂本の謎めいた言葉の裏には、いったい何があったのか?ハチに
刺されたことによるアレルギー性ショックで死んだ坂本。だが、単なる
事故ではなかった!その陰には、黒く醜い思惑がうごめいていた。
伊木は、坂本の死の真相に迫ろうとするのだが・・・。

上司と対立し左遷された伊木。これ以上問題を起こせば、銀行マンとして
やっていけなくなるかもしれない。だが彼は、坂本の死の真相を追い
求める。調べれば調べるほど、疑惑が増えていく。「融資」を利用した
巧妙な不正。決して姿を見せようとしない黒幕。その狡猾さには憤りを
感じた。巨大な銀行・・・。その中で人より抜きん出たいのなら、並大抵の
努力では無理だ。一度でも出世コースから外れてしまったら、そこに待って
いるのは絶望的な現実だけだ。そのことが今回の悲劇を生んだのかもしれ
ない。
序盤から中盤、そして終盤へ、その構成力は見事だ。また、銀行内部の
事情も詳細に描かれていて、さすがだと思った。池井戸潤にしか描けない
世界だ。最後まで読み手をつかんで離さない、とても面白い作品だった。

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紙の本老いの才覚

2011/03/24 19:14

ひとつの指針となる本

10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人は誰でも老いていく。いかに年を取るべきか?自らの体験を交え、
作者が語る7つの才覚とは?

「老いる」と言っても、人それぞれ老い方がまったく違う。「ああいう
年の取り方はしたくない。」「こういうふうに年を重ねられたら・・・」
いろいろな人を見て、いろいろなことを考えたりする。
この作品は、老いてからの生き方のひとつの指針となる。7つの才覚
全てに共感できるわけではないが、「なるほど!」と思うことがたくさん
あった。老人だからといって人に甘えてはいけない。何かをしてもらう
ことばかり考えてはいけない。自分の置かれた環境にグチばかり言っ
てはいけない。などなど。よく考えれば当たり前のことだけれど、ハッと
させられることがたくさんあった。年を取ったら、周りの人に感謝しな
がら自分の置かれている環境に満足し(上を見たらキリがない・・・)、
プラス思考で、そして生きがいを持って暮らしたい。うまくいくかどうかは
分からないが、努力はしてみるつもりだ。老若男女全ての人に、一度は
読んでもらいたいと思う作品だった。

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紙の本愛おしい骨

2011/02/11 16:40

緻密な構成力で、読み応え充分!

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

15歳だった弟ジョシュが森で行方不明になった!
森からひとりで戻ってきた兄オーレンは、当時17歳だった。
彼は、20年ぶりに帰郷する。それは、「何者かがジョシュの
骨を毎晩ひとつずつ玄関先に置いてゆく。」という連絡を受けた
からだった。ジョシュの死に隠された衝撃の真実とは?

骨になって帰ってきたジョシュ。たくさんいる登場人物の誰もが、
何らかの形で彼の死に関わっていることが明らかになっていく・・・。
心に屈折した思いを抱えている彼らひとりひとりの個性が、実に
よく描かれている。「いったいどういう形で彼らはジョシュの死に
関わっているのか?」それが早く知りたくて、ページをめくる手が
止まらなかった。そして、秘密が明らかになるにつれ、驚きが波の
ように襲ってきた。バラバラだったピースが正確にはめ込まれ、
やがて「真実」という壮大な作品ができあがる。その緻密な構成力は
読み手をうならせる。ラストへの持って行き方も見事!人間の持つ
弱さ、醜さなどをまざまざと見せつけられ、ほろ苦さや切なさも
味わった。登場人物が多く読むのにちょっと苦労したが、読み応え
充分の満足感が味わえる作品だった。

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ひとりの人間としての「星新一」に迫る

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本を読む人なら誰でも一度くらいは彼の作品を手に取ったことがあるのではないだろうか。発想の面白さ、奇想天外な結末は、多くの人を魅了した。テンポがよく軽快な文章から、星新一自身もきっとそんな性格なのだろうと勝手に思っていた。だが、実際は大きく違った。製薬会社の御曹司でなに不自由なく育った幼年期。父の突然の死により社長になった苦悩の20代。そして、そこから逃れるように書き始めたショートショート。彼が望む望まないに関わらず、「星新一」はSF界の第一人者になっていくのだが・・・。
アイディアが枯渇し「もう書けない。」とつぶやく日々、自分だけおいて行かれるという焦燥の日々を経て、彼はショートショート1000作に向かって突き進んでいく。それは命を削りながらの作業だった。この人はこんなにも苦悩し、傷つきながらショートショートを書いていたのか!
遺された膨大な資料から、最相葉月は見事に「星新一」の実像を描き出している。それは、外見や作品からだけでは決して想像することのできないものだった。ひとりの人間としての「星新一」がこの作品の中にいる。
読み応えがあるというだけではない。星新一を知ることができる貴重な資料的作品だと思う。

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紙の本盤上の敵

2009/08/28 19:58

ミステリーの面白さと、人間ドラマとしての読み応え♪

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

妻友貴子を人質にして我が家に立てこもった殺人犯。しかも彼は猟銃を持っている。夫である末永純一は、警察には内緒で極秘に犯人と直接交渉する。はたして彼は、無事に妻を救出できるのか?ラストには、驚愕の真実が待っていた!!

この作品を読んだ感想をひとことで言うのなら「衝撃」だろう。本当に、これほど衝撃を受けた作品はあまりない。人質となっている妻をいかに無事に救出するか?孤軍奮闘する純一の妻を思う心には、胸を打たれる。だが、その裏に隠された真実には驚愕させられた。
何の理由もなく、人が人に対し憎悪をむき出しにする。「ただそこに存在する。」そんなことが憎悪の理由になる。こんな恐ろしいことがあるだろうか。「つらい、つらい、つらい。」読み進めるのがつらかった。ある人間の悪意が残酷なできごとを引き起こす。「どうしてここまでするのか?」読んでいて、怒りと同時に恐ろしさを感じる。その人間の残酷さはの象徴は、あとがきで作家の光原百合さんが述べているように、私も「第3部中盤戦第8章」の「蚊」の描写だと思う。状況を直接的に表現するより、この方が何倍も衝撃的だ。
作者がこの作品の冒頭で、「物語によって慰めを得たり、安らかな心を得たいという方には、このお話は不向きです。」と述べていることが、しだいに鋭い痛みを伴った実感となって迫ってくる。
そしてラスト・・・。人の悪意や残酷さと人質事件がどう結びついていくのか?真相が分かったときにはあ然とした。同時に、作品の中に巧みに張りめぐらされていた伏線に気づき驚いた。見事なストーリー展開だった。
はたしてこの後ふたりはどうなっていくのか?決して平坦な人生ではないと思うが、幸せになってほしいと願わずにはいられない。
ミステリーとしても、人間的なドラマとしても、読み応えのある作品だった。オススメです!!

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紙の本天空の蜂

2010/10/13 18:16

面白さと重いテーマと・・・

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

最新の技術を導入して製造された大型ヘリコプターが奪われた!
爆薬を搭載して原子力発電所の真上でホバリングする無人のヘリコプター。
犯人の要求を受け入れるのか?燃料切れというタイムリミットの中で、
はたして解決策はあるのだろうか・・・。

爆薬を搭載させた無人の自動操縦のヘリコプターの真下には原子力
発電所がある。犯人の要求を受け入れるわけにはいかない政府。
だが、非情の決断が最悪の事態を招くこともある。さらに、ヘリコプターの
内部には・・・。
限られた空間、限られた時間、そして地上の人間にできることも限られて
いる。そんな状況で、時間だけがどんどん過ぎていく。冒頭の衝撃的な
できごとからラストまで、緊迫感が持続していく。いったい最善の解決策
などあるのだろうか?読んでいて絶望的な気持ちになってくる。だが、
最後の最後まであきらめない人たちがいる。わずかな希望に賭ける
彼らの行動はすばらしかった。
犯人にとって、ヘリは「天空の蜂」の役割を果たしたと言えるのか?
彼がなぜこんな行動を起こしたのか?彼は何を言いたかったのか?
この作品を通して、考えることも多かった。面白さと重いテーマを持つ、
読み応えのある作品だった。

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紙の本道は開ける 新装版

2009/12/21 17:51

常に手元に・・・

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人は生きている限り、悩みとは縁が切れない。さまざまな悩みが、
絶え間なく続いていく。「悩みの迷路」にはまり込み抜け出せなく
なった時、この本は強力な救いの手となってくれる。悩みの原因を
根本から取り除いてくれる訳ではないけれど、悩みを別の角度から
捉え、心の負担をずいぶんと軽くしてくれる。時には、「どうして
こんなことで、今まで悩んでいたのだろう?」と思うくらいに。
この本は、一度読んでしまったらそれで終わり・・・という本では
ない。常に手元に置き、悩みや苦しみで心が疲れてしまった時に、
その都度読むべき本だ。パラパラとめくるだけでもいい。必ず、
自分が進むべき道を教えてくれるはずだ。出版後何十年もたって
いるが、今で色あせることなく人々を救い続けている素晴らしい
本だと思う。

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紙の本ころころろ

2009/08/26 16:38

取り戻せないものもある・・・。だから今を大切に。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「大変だ!若だんなの目が見えなくなった!!」
大事な大事な跡取り息子の一太郎の目が突然見えなくなり、長崎屋は大騒ぎ。手代の仁吉と佐助はその原因を探るべく行動を開始するのだが・・・。五つの話を収録。「しゃばけシリーズ」第8弾。

一番最初の話「はじめての」は、一太郎が12歳のときの話だ。「なぜそんな昔の話を今頃?」という謎は、読み進むうちに徐々に解き明かされていく。五つの物語は連作のようになっていて、ちゃんとつながっていくのだ。若だんなの目から光が奪われた原因は、思いもよらぬことだった・・・。
人間でも妖でも、思いのままにならないことはある。そして、神さえも自分の思い通りにはできないことがある。過ぎ去ってしまった時間、去って行った愛しい人。取り戻せないつらさや悲しさを味わうのは人間だけではない。不変なものなどこの世の中にはない。時は流れ、人は年を取っていく。出会いがあれば別れがある。だからこそ、今を大切に生きなければならないと思う。おかしさの中にもホロリとしたものを感じさせる作品だった。

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紙の本ばんば憑き

2011/04/27 17:36

珠玉の短編集

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

表題作の「ばんば憑き」では、老女が淡々と50年前のできごとを
語る。ちょっと不思議な話だとは思ったが、それほど怖さを感じ
なかった。けれど、読み終わった後にじわじわと怖さが湧き出てきた。
「やはり人の心は怖い。」そう思わせる話だった。
また、「お文の影」では、子供の数より一つ影が多いというぎょっと
するような話だが、こちらは怖さよりも切なさのほうが大きかった。
5歳の女の子に起こったできごとは、哀れと言う以外に言葉が見つ
からなかった。
「博打眼」では人の心の隙につけ入る妖怪を描いているが、その妖怪を
生み出したのが人の心の醜い部分だということに複雑な思いを味わった。
退治方法はユニークで、面白かった。
「野槌の墓」はひとつの野槌にまつわる話だが、人の身勝手さが野槌の
運命をガラリと変えてしまった。人の形をしているが心は鬼という者が、
世の中にはたくさんいる。野槌はそういう者の犠牲になってしまった・・・。
6編は、個性豊かな話ばかりだ。そして、どの話も読み応えがあり、心に
強く余韻を残す。善にも悪にも簡単に染まってしまう人の心を、本当に
よく描いている。作者の力量やその感性に、感心したり驚かされたり
だった。「珠玉の短編集」と言っても過言ではない、多くの人にオススメ
したい作品だ。

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紙の本下町ロケット 1

2011/01/24 16:32

あきらめるな!夢は、きっと叶う!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大手企業から取引終了を告げられ、資金繰りに苦労している佃製作所に
魔の手が伸びる。ナカシマ工業から、特許侵害で訴えられたのだ。会社
存続の危機!次々に起こる困難に、佃航平はどう立ち向かっていくのか?

吹けば飛ぶような町工場。父親の跡を継ぎ社長に就任した航平に、次々に
試練が襲いかかる。大手企業からの取引終了宣言、銀行の貸し渋り、特許
侵害訴訟・・・。八方塞がりの中、航平はおのれの信念を曲げることなく
貫いていく。どんな状況の中でも、どんな困難に陥っても、夢をあきらめる
ことなく追い続ければ、いつか夢は叶う。この作品からは、そういう作者の
思いがひしひしと伝わってくる。「こんなにうまくことが運んでいいのか?」
そういう疑問もあったが、あきらめないことの大切さを教えられ、努力の
先に待っている素晴らしい感動を存分に味わうことができたので、満足だ。読後もさわやかで、心に余韻が残る面白い作品だった。

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紙の本関東大震災 新装版

2011/10/21 18:58

決して忘れてはいけない、震災の記録の書

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1923年9月1日午前11時58分、平和で穏やかな暮らしが
突如破壊された。激震は建物を倒壊させ、人々を恐怖のどん底に
突き落とす。だが、本当の恐怖はそれからだった。安全な場所に
避難してほっとしていた人たちを、今度は炎が襲った。地震後
あちこちから起こった火災が、恐ろしい勢いで広がったのだ。
黒焦げの死体、そして川には炎を逃れようと飛び込み溺死した
人々の死体が・・・。逃げ惑う人たちの阿鼻叫喚が聞こえてくる
ようで、読んでいて背筋が寒くなった。生活のすべてが破壊され、
大切な人を失い、すさんでいく人々の心。そこに、デマが流れる。
「朝鮮人」その言葉で人々はおのれを見失い、誤った情報に操られる
ように朝鮮の人たちに危害を加えていく。犠牲者の何と多いことか!
まさに狂気の世界だ。災害の恐ろしさをまざまざと見せつけられた。
冷静な判断や行動、そして正確な情報の把握がいかに大切かが
よく分かった。この作品は、決して忘れてはいけない災害の記録の
書だ。ひとりでも多くの人に読んでもらいたい

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バンクーバーの魅力全開!!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

世界中を旅していた桐島洋子さん。彼女が恋をしたのはバンクーバー♪
夢中で通いつめたパリやニューヨークではなかった・・・。
そんな恋するバンクーバーでの彼女の生活は?

「初めてバンクーバーに行く前に、予備知識を♪」そう思って求めた本
だった。バンクーバーの魅力を、美しい写真とともに余すところなく
語っている。バンクーバーという街のすばらしさが強く伝わってくる。
写真を見れば見るほど、文章を読めば読むほど、どんどんその魅力に
ひきつけられていった。さすがに「世界一住みやすい都市」に何度も
選ばれるだけのことはある。夏は涼しく(クーラーがいらないくらい!)
冬は温暖で、治安がよく、人々も親切。彼女のような優雅な生活はでき
ないと思うが、ロングステイをしてみたいと思わずにはいられない。
何度読み返しても飽きず、読むたびにバンクーバーへのあこがれが募って
くるステキな本だった。バンクーバーに行こうと思っている人、バンクー
バーにあこがれている人、必見!!

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