ブックキュレータープレジデント社 編集者 中嶋愛
混迷のイギリスと欧州を読み解くための最重要人物、チャーチルを知ろう!
EU離脱決定からの女性首相誕生で、混迷と興奮の渦中にあるイギリスですが、こんな局面では必ず引用されるのがウィンストン・チャーチルです。第二次世界大戦時の首相で、戦後の国際社会の土台を築いた超大物リーダー。いまのEU問題も中東問題も彼の功罪抜きには語れません。チャーチルを知ることで、確実に世界の見方が変わります。
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チャーチルの評伝は数多あれど、この本はなんといっても著者がウリです。EU離脱派の広告塔として注目を集め、次期首相最有力候補と言われたものの突然の失脚、かと思えば新内閣の外務大臣に大抜擢されたボリス・ジョンソン。チャーチルも首相になる前は失言、失敗を繰り返したお騒がせ政治家でした。
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一流の狂気 心の病がリーダーを強くする
ナシア・ガミー(著) , 山岸 洋(訳) , 村井 俊哉(訳)
危機の時代の最良のリーダーは精神病か精神異常である、という衝撃的なテーマの本。チャーチルは深刻なうつ状態と異常なスタミナで仕事をする躁状態の間を行き来していましたが、この反復がナチスの邪悪性を見抜く冷徹なリアリズムを醸成したと著者は指適しています。ルーズベルト、ケネディ、ヒトラーなどの事例も。
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日本の現役外交官が、日本がいま置かれている状況を念頭に置きながら書いたチャーチル論。中立的で読みやすいチャーチルの入門書です。イギリス国民は国家の危機に際してチャーチルのようなエキセントリックなリーダーを担ぎ出し、終戦直後に彼を落選させました。民主主義の成熟度についても考えさせられる本です。
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大英大帝国なんてたかだか200年続いただけじゃないかという視点が新鮮な英国近現代史。著者のチャーチルに対する評価は高くありませんが、チャーチルやその父が多大な影響を受けたディズレーリはじめ、大小ピット、パーマストンなどの超大物政治家たちの功罪が軽妙な筆致で綴られていてニヤニヤしながら読めます。
ブックキュレーター
プレジデント社 編集者 中嶋愛新聞記者、雑誌編集者を経て書籍編集者に。経済・ビジネスから実用まで主にノンフィクションジャンルの本を手がけている。2014年にビジネス大賞を受賞した『ワーク・シフト』(リンダ・グラットン著)、をはじめ、担当した本は『哲学用語図鑑』(田中正人著)、『年収は「住むところ」で決まる』(エンリコ・モレッティ著)、『がんが自然に治る生き方』(ケリー・ターナー著)、『諦める力』(為末大著)、『疲れない脳をつくる生活習慣』(石川善樹著)、『戦略読書日記』(楠木建著)、『チャーチル・ファクター』(ボリス・ジョンソン著)など70冊以上。スタンフォード大学大学院国際政策プログラム修了。
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