ブックキュレーターhonto編集員
素人でも理解できる!ノーベル賞受賞者による著書
ノーベル賞を受賞するような人は私たち一般人とはまったく違う頭の構造になっている、そんな風に思っている人が多いのではないでしょうか。でも、その考えは恐らく間違えています。ノーベル賞受賞者の多くは、生活のなかで感じた身近な疑問を突き詰めた功績が認められているのです。その成果が素人でも理解でき、楽しめながら読める本を紹介します。
- 17
- お気に入り
- 4351
- 閲覧数
-
川端康成は、日本で初めてノーベル文学賞を受賞した人物です。日本の風景の美しさや、日本人の美を詩的な文章で表現した小説家として知られています。『伊豆の踊子』など川端作品の多くは、ゼロからの創作というよりも実生活の経験をベースにした私小説に近いものです。肩肘を張らずに読むことができ、日本の原風景を味わえる小説になっています。
-
iPS細胞作製に成功して、ノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥。山中教授の研究内容はもちろん素晴らしいと思うのですが、彼はその人生自体も注目されています。根っからのエリートではなく、多くの挫折や苦悩を抱えながらも研究を重ねてきたのです。その研究者人生が、子どもから大人まで読みやすい文章で書かれた一冊です。
-
鏡の中の物理学
朝永 振一郎(著)
ノーベル物理学賞を受賞した物理学者の朝永振一郎が、誰にでも理解できる平明な文章で書いた物理学の入門書。本書で特に注目なのが、推理小説仕立てにになった「光子の裁判」という1編です。光の性質の特徴を持った登場人物「波野光子」は、2つの窓のどちらから入ったのか。それを裁判で語る、という設定で説明していきます。
-
生まれたてのヒナが最初に見たものを親と思う「刷り込み」は、有名な動物の学習現象です。本書はこの現象を発見してノーベル賞を受賞したローレンツ博士が、愛情たっぷりに書いた動物学エッセイ。動物記のような内容で、非常に読みやすい一冊です。タイトルはソロモン王の指輪には動植物の声を聴く力が備わっている、という故事から取られています。
-
2015年にノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートンによる、世界的な経済格差について解説した一冊です。貧困や格差の問題は「経済=お金」と思われがちですが、ディートンは健康や長寿が富に関係していることに目を向け、格差のメカニズムについてわかりやすく解説しています。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です

