猫の気持ちがわかる⁉猫目線がキラリと光るニャンコ小説

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「声に出して読みたい日本語」として絵本になったり、夏目漱石没後100年を記念して朝日新聞に再連載されたりと、いまだに広く読み継がれている猫小説の元祖です。文明開化後の明治時代を舞台に、名前のない猫が主人公となり、シニカルな猫目線で人間社会をコミカルに切り取る表現には、思わずニヤリとしてしまいます。

1984～85年にNHKで放送された人形劇の原作にもなった、猫社会をシビアに描いた小説。都会で人間に飼われていたという、記憶を失った猫のヨゴロウザ。野良猫社会で生き抜いていく様子を、野良猫たちの団結や野良犬・ねずみたちとの生存競争とともに描いた猫叙事詩です。さまざまな魅力的な野良猫たちが登場します。

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有川浩が描く、猫と青年のロード小説です。事情があって飼い猫 ナナを手放さなくてはならなくなったサトル。次の飼い主を探す1人と1匹の「最後の旅」を哀しくもやさしい温かさで追っていき、感動のラストに導きます。サトルの人生が、サトルとナナ両方の言葉で語られ、サトルを想うナナの健気さにキュンとなります。

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伊坂幸太郎のファンタジー小説。「夜の国」に住む猫のトムが、猫と話せる人間の「私」に隣国と自分の国で起こった戦争を語る戦争寓話です。「夜の国」がなぜ城壁に囲まれながらも隣国に襲われるのか？この「世界」の秘密を追う展開にドキドキします。猫のトムのキャラクターがとても魅力的です。

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佐野洋子の作・絵で長く愛されている絵本で、100万回死んで生き返った猫を主人公とした物語です。100万人の飼い主との出会いと別れを経て、自由な野良猫となり、1匹の美しい白猫に出会いってはじめて「愛」を知った猫の描写には、ふと涙がこぼれます。「生きるとは何か」を深く考えさせられる大人向きのお話でもあります。