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脳卒中や交通事故で引き起こされる「高次脳機能障害」が基礎からわかる本
「高次脳機能障害」とは、脳卒中や交通事故などで脳が損傷を受けた場合に生じる障害のこと。記憶障害、集中力や考える力の障害、性格が変わってしまうなど、目に見えない障害ですが、実際の社会生活ではさまざまな場面で困った問題や人間関係でのトラブルが出てくる障害です。そんな高次脳機能障害の理解の助けになる本を紹介します。
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50シーンイラストでわかる高次脳機能障害「解体新書」 こんなときどうしよう!?家庭で,職場で,学校での“困った”を解決!
阿部 順子(監修) , 蒲澤 秀洋(監修) , 名古屋市総合リハビリテーションセンター(編著) , 柴本 礼(イラスト)
高次脳機能障害者を支えている家族、地域の支援者などが、実際に現場で困っている事例から解決のヒントを提示している本です。具体的なイラストが入っていて見やすい作りになっています。当事者になったときにはもちろん、学校の先生や会社の上司に障害を理解してほしいときに読んでもらうなど、さまざまな場面で利用できる一冊です。
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脳はすごい ある人工知能研究者の脳損傷体験記
クラーク・エリオット(著) , 高橋 洋(訳)
人工知能の研究者である著者が、交通事故により高次脳機能障害を発症。日常生活にも困る状態でしたが、専門家の手助けによって脳の再構築に成功していきます。研究者らしく自分の脳のどの部位、どの機能が影響を受けたか分析し、回復につなげています。また、それを冷静な筆致で記録。脳と視覚の関係についても学ぶことができます。
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3度の脳卒中により高次脳機能障害を発症しながら、女医として活躍する著者の手記。「靴の前後が分からない」「時計が読めない」など、体験した人でなければわかりづらい症状を、医師の視点からわかりやすく伝えています。あきらめない著者の姿勢から、どんな脳でも学習することができる、という希望が見えてくる一冊でもあります。
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トラウマティック・ブレイン 高次脳機能障害と生きる奇跡の医師の物語
橘 とも子(著)
著者は16歳で交通事故に遭い右目を失明。高次脳機能障害を持ちながら努力の末に医師となり、結婚・育児も経験します。『壊れた脳 生存する知』と同じ医師による半生記ですが、本書は図や解説も多くて教科書的にも読める一冊です。障害を理解されず苦しんだ経験から「障害を理解できる社会」へと転換すべき、という主張が展開されています。
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