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常識って何?固定観念から解き放たれた「イグ・ノーベル賞」受賞者の本
受賞者が意図するしないに関わらず、毎年、ユーモアにあふれ笑えて考えさせられる研究や業績に対して授与される「イグ・ノーベル賞」。日本人も数多く受賞しているこの賞の研究内容は多種多様です。けれども受賞者たちに共通しているのは、ときにちょっと笑えるような自由な発想力。そんな同賞の受賞者たちが書いた、常識破りの本を紹介します。
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粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う
中垣 俊之(著)
著者は2008年に認知科学賞、2010年に交通計画賞と、イグ・ノーベル賞を2度受賞。単細胞の粘菌より、大脳をもつ人間のほうが必ずしも偉いわけではない、と主張しています。粘菌の生態が、カーナビの最適ルートを選択するシステムに応用されているのはほんの一例。脳のような「中心」を持たないことで見えてくる可能性が、多面的に考察されています。
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1995年にイグ・ノーベル賞心理学賞を受賞した著者。学習能力では霊長類ばかりが注目されていますが実は鳥もすごい、のだとか。ハトは訓練すればピカソとモネの絵の違いまで識別でき、個体ごとに異なる歌も歌います。「これぞイグ・ノーベル賞」ともいうべき、研究の成果がまとめられた一冊です。
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バカと天才は紙二重 「ミサイルUターン」発想法
ドクター・中松(著)
著者は2005年のイグ・ノーベル賞栄養学賞の受賞者。北朝鮮からのミサイルをUターンさせる方法なんて、本当にあるのでしょうか?それが仮に荒唐無稽なたわ言だったとしても、そんな発想を思いつくこと自体がすごいと思いませんか。好意的に読めば多くのことが得られる本です。天才とはこういうところから始まる、ということがわかります。
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はじめて犬と話した日 バウリンガル
鈴木 松美(著)
2002年にイグ・ノーベル賞平和賞受賞を受賞した著者は、犬の吠え声を人間の言葉に翻訳する「バウリンガル」の開発者。そして本書は、1000匹の犬に向けて行ったインタビュー集です。本当に犬の言葉を理解できるかどうかはともかく、犬の言葉を理解したいと思い立ち、実際に試みようとするその姿勢に、不思議な感動がじわじわとわいてきます。
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著者は、2013年にイグ・ノーベル賞医学賞を受賞。太っている=不健康というのはちょっと単純すぎる偏見だとしても、太っている方が、痩せているよりも死亡リスクが低いとは・・・。肝心なのは「いかに太るか」なのだとか。本書ではその「いかに」について、医学的見地から事例豊富にわかりやすく紹介しています。
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