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あの意外な作品とも関係が!? 谷崎潤一郎『細雪』の前後の影響がわかる物語
文豪・谷崎潤一郎の代表作である『細雪』は、神戸の上流階級の家を舞台にした、性格もそれぞれ異なる4姉妹の華やかで切実な人生を描いた大作です。今や日本文学史に残る古典となった『細雪』は、どのような作品の影響のもとに書かれ、その後どんな影響を与えたのでしょうか。『細雪』の前後がわかる5冊を紹介します。
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谷崎はなんと3回も『源氏物語』の現代語訳を行っています。そして、『細雪』にも多大な影響があるのですが、特に結末は最終巻「夢浮橋」の影響を直に受けていると論文などで指摘されています。また、この訳を執筆していた際のエピソードが『細雪』で使われてもいます。谷崎を導き手に、『源氏物語』読破に挑戦してみてはいかがでしょう。
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谷崎の愛読者を公言していた横溝正史による推理小説。ここでは3姉妹が中心となって物語が展開します。本作に登場する「菊人形」が参考にしている歌舞伎の場面(「鬼一法眼」三段目、菊畑の場)を、まさに『細雪』の雪子たちが観劇しているのです。本書は『細雪』の出版から3~4年後に書かれており、意外な影響関係にある一冊です。
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