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気分はもう女流作家!?生き生きとした女性が主人公になった太宰治の小説
太宰治といえば『人間失格』や『走れメロス』など、男性の心情を描いた小説が有名ですが、女性が主人公の小説にはまた違った魅力があります。それらの小説の主な舞台は戦後で、その時代における人間のあり方や新しい可能性を提示したものばかりです。太宰ならではの暗い世界観のなかで、生命力あふれる女性が生き生きと描かれた小説を紹介します。
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中期の太宰治の小説を集めた短編集です。注目なのは表題作『女生徒』。14歳の女学生が、朝起きてから夜眠るまでの1日を描いた短編小説です。独白体で綴られていて、多感で純粋な少女の心情がよくわかる構成になっています。いつの時代にも通ずる少女の自意識や思春期特有の厭世観などは、男性が書いたとは思えないほど繊細に描かれています。
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きりぎりす 改版
太宰 治(著)
表題作は画家夫婦の心情を妻の独白という形式で書かれた短編です。画家である夫は、初めは富や名声などにまったく興味のない貧乏画家だったのですが、絵が評価されて生活が豊かになるにつれ、尊大な態度になっていきます。妻はそんな夫に不満を抱くようになり・・・。他にも女性の告白体で書かれた短編などが収録された中期の短編集です。
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