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謎解を忘れてしまうほど・・・悲しみと切なさが涙を誘うミステリーの傑作小説
ミステリー小説の醍醐味は、謎解きです。しかし、なかにはあまりの悲劇に謎解きを忘れて物語に浸ってしまうものもあります。その悲劇が謎解きの鍵だったりもするので、またそこで、さらに深い悲しみが襲いかかります。そんな物語のなかでも、特に悲しく切ない物語を描いたミステリー小説を選びました。
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妻を惨殺された桧山。犯人は13歳の少年3人。それゆえ罪にも問われず、行き場のない怒りを抱えつつ生きています。事件から4年後、犯人の少年たちが次々殺され、疑われる桧山。彼は過去の事件を調べ、驚愕の事実を知ります。妻の過去や登場人物たちの誤解が生んだ悲劇に、やりきれなさを感じる小説です。
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マークスの山 上
高村 薫(著)
元ヤクザと高級官僚の殺人事件。一見つながりのない二つの事件。しかし、16年前に南アルプスで起きた殺人事件と一家心中事件が、この二つを結びつけます。心中事件を生きのびた子ども・水沢。彼の、分裂した精神と悲しい過去に縛られて犯罪を重ねる姿、記憶に導かれ南アルプスの山を登る姿に、強大な哀切を感じます。
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主人公は記憶喪失の男。自分が誰かわからないまま、ふと知り合った女性と恋に落ちます。しかしある日、彼は記憶を失う以前の日記を読み慄然とします。そこには自らが殺人者だと書いてあり・・・。記憶喪失の男を陥れるたくらみが生んだ、偽りの恋。それが真実の恋になるとき、救いようのない悲劇がおとずれ、心が引き裂かれる物語小説です。
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