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ちょっと不思議な感覚を味わえる!?外国の作家が日本語で書いた本
外国語を日本語に翻訳した小説やエッセイはたくさんあるけれど、日本語を母語としない作家が日本語で書いた本は見かける機会が少ないのではないでしょうか。美しい日本語や、独特で不思議な比喩などがちりばめられた、翻訳ものとはまた少し違った味わいの、ちょっと珍しい本を紹介します。
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ほんのりと思いを寄せているクラスメートのハサンが、とある事件から戦争に行くことを選び・・・。中東の高校生の淡い恋を描いた「白い紙」。アフガニスタンの少女が日本で難民申請を行うのに、通訳として関わった学生の日々と葛藤を描いた「サラム」。著者が直接日本語で書いているからこその臨場感があり、中東が身近に感じられます。
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京都を舞台にした、留学生の青年と盲目の女性の恋物語。留学生であるがゆえに無遠慮な奇異の目で見られ、苛立ちを覚える主人公を、盲目であるがゆえにまるごと受け入れるヒロイン。現実感がないほどに、ただただ美しく描かれたヒロイン。日本人では思いつかないような比喩が、魔都・京都の儚げな雰囲気にマッチしています。
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アメリカ生まれの日本語詩人 ビナードさんが綴る日常エッセイ。「月極」の読み方や「ほかほか」の英訳に頭を悩ませたり、はては社会政治問題まで、さまざまなことに向ける独特の視線が楽しい一冊。日本語を知り尽くしているからこその日本語に対しての鋭敏な感覚と、それを表現する日本語の繊細さに、思わずため息が出ます。
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日本人になった日本文学研究者 ドナルド・キーンのエッセイ集。日本語にまつわる話から、彼が愛した人々の話まで、内容は多岐にわたります。日本人より美しい日本語を操る著者とソ連日本語課の人が交わす、やたらと流暢な日本語の挨拶や、「技師の義姉の義歯の」という日本語などに思わず笑ってしまいます。
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