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新作が待ちきれないあなたに!村上春樹作品の世界観に影響を与えた海外文学
ありそうでなさそう、なさそうでありそうな世界観の設定、比喩的な言い回しが村上春樹作品の特徴といわれます。その世界観形成に大きく影響を与えた海外作品を、村上春樹自身のコメントを交えてご紹介します。村上春樹の新作が待ちきれないあなたに間違いなくオススメです。
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『世の中には二種類の人間がいる。カラマーゾフの兄弟を読破したことのある人と読破したことない人だ。』と、村上春樹が『ペット・サウンズ』という小説のあとがきで語るほどの、ロシア文学の最高峰。「登場人物が作者の代弁でなく、各々の人格を持っているかのように語ること」が特徴で、村上春樹の作風に色濃く影響を及ぼしています。
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グレート・ギャツビー
スコット・フィッツジェラルド(著) , 村上 春樹(訳)
『ノルウェイの森』の主人公ワタナベの愛読書であり、村上春樹も「人生を通じて何度も読み返す本」と称す本です。村上春樹自身が翻訳していますが、それを差し引いても、言葉のリズムや比喩的な表現方法などから醸し出される空気感が村上春樹作品と共通していて、ファンに間違いなくオススメの作品です。
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村上春樹は、訳者あとがきにて『世界の実相にまっすぐに切り込んでいくという、そのストイックなまでの前衛性』という物語の世界観、スタイルをチャンドラーから学んだと書いています。『羊をめぐる冒険』などで類似点が多く見られるため、特に初期作品が好きな方にオススメの作品です。
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Carver’s dozen レイモンド・カーヴァー傑作選
レイモンド・カーヴァー(著) , 村上 春樹(編訳)
短編と詩とエッセイを一つ残らず訳してしまうほどカーヴァー好きの、村上春樹が訳した短編集。「伝えたいメッセージは何なのか、そもそもあるのか?」と勘ぐってしまうような、日常生活のある場面を切り出したストーリーの数々に、ファンなら村上春樹らしさを感じるでしょう。
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流刑地にて
カフカ(著) , 池内 紀(訳)
『世界にはたくさんの作家がいるけれど、カフカ以外の誰にもあんな話は書けない』村上作品『海辺のカフカ』の主人公カフカ少年にそう言わしめた「不思議な処刑機械の出てくる話」を含む傑作短編集。主人公がその名を名乗っているだけあり、少年も登場人物たちもみな、作家のカフカが大好きです。カフカ少年一押しの象徴的なお話です。
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