ブックキュレータープレジデント社 編集者 中嶋愛
ない仕事、わかりにくい仕事をしている人たちの職業論
作家、コピーライター、NPOといった、一見わかりにくい職業の人たちの仕事論は、地図もマニュアルもない世界で体得した知恵が詰まっています。今後あらゆる職業が消滅したり融合したりしていくなかで、むしろ自分とは全く違う分野で働いている人たちの仕事論が役に立つようになるのかもしれません。
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職業、コピーライター 広告とコピーをめぐる追憶 SINCE 1966〜1995
小野田 隆雄(著)
著者は元資生堂社員で、「時間よ、止まれ」「ナツコの夏」など、昭和後期に数々の名コピーを生み出してきました。コピーライターという職業が認知され始めた時代です。右肩上がりの時代ならではの濃い話が淡々と綴られた「オレ論」抜きのメモワール。この客観性から、人の心を射抜くような鋭い言葉が生まれたのでしょう。
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「比類なき人類の悲劇」を放っておけなくて、何はなくともアフリカへ。英語力なし、人脈なし、専門知識なし、お金なし、の状態で世界の大問題解決に挑んだ若者の奮闘記。世界とつながるテクノロジーを生まれたときから手にしているいまの若者たちは「将来こんな職業に就きたい」と考える前にもう動き出しています。
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自分はたまたま小説家になる「資格」をもちあわせていたけれど、生涯をかけて語るべき思いテーマを背負って生まれてきたわけではない、というのが村上春樹という作家の個性だと思います。職業作家が小説を書くためにつくりあげた「ジェネラルなシステム」についての話は、名シェフの厨房をのぞき見るような趣があります。
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みうらじゅんさんの肩書は「イラストレーターなど」(「など」に重点)。グッときたものを全力で追い、深め、広めるという「一人電通」方式で仏像ブームや「ゆるキャラ」など、次々と「ない仕事」を生み出してきました。やりたいことを仕事にするにはやりたくなくなってもやり続ける覚悟が必要、と説いておられます。
ブックキュレーター
プレジデント社 編集者 中嶋愛新聞記者、雑誌編集者を経て書籍編集者に。経済・ビジネスから実用まで主にノンフィクションジャンルの本を手がけている。2014年にビジネス大賞を受賞した『ワーク・シフト』(リンダ・グラットン著)、をはじめ、担当した本は『哲学用語図鑑』(田中正人著)、『年収は「住むところ」で決まる』(エンリコ・モレッティ著)、『がんが自然に治る生き方』(ケリー・ターナー著)、『諦める力』(為末大著)、『疲れない脳をつくる生活習慣』(石川善樹著)、『戦略読書日記』(楠木建著)、『チャーチル・ファクター』(ボリス・ジョンソン著)など70冊以上。スタンフォード大学大学院国際政策プログラム修了。
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