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『走れメロス』のイメージをくつがえす!太宰治の人間味あふれる名作
『走れメロス』や『人間失格』などの小説で、気難しくて陰気なイメージが強い太宰治。あまり知られていませんが、その他の著書には、意外なほどユーモラスな短編や、人間味にあふれた登場人物たちの心情をいきいきと綴った物語など、魅力的なものがたくさんあります。前述の2冊しか読んでいない方に特にオススメしたい、太宰のイメージをくつがえすような名作を紹介します。
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実は太宰は、女性が独白するスタイルの小説を書かせたら右に出る者はいないほどのフェミニスト男。本書は、多感な14歳の少女の心の揺れ動くさまを克明に描いた表題作を中心に、女性独白体の小説を集めた短編集です。どうしてそこまで女心がわかるの?といいたくなる描写の数々は、プレイボーイとして名をはせた太宰ならではなのかもしれません。
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お伽草紙 改版
太宰 治(著)
「こぶとり爺さん」「浦島太郎」などの誰もが知っているおとぎ話に、笑いとお色気のスパイスを加えて太宰流にアレンジした、ちょっと笑える短編集。太宰の筆にかかれば、カチカチ山の「うさぎとタヌキ」は「ドSな美少女と汚いオッサン」の迷コンビに大変身!?太宰治にこんなにもユーモラスな一面があったなんて!と驚く一冊です。
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文学青年トリオのダメ人間っぷりを描いたドタバタ劇「ダス・ゲマイネ」。作中では太宰という名の若い作家が登場したり、女好きで酒びたりのダメな若者たちの毎日がつづられたりと、太宰自身の青春時代が半自伝の形式で自虐的に描かれています。そんなダメっぷりに、ついつい親近感を抱いてしまう方も少なくないでしょう。
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