ブックキュレーターhonto編集員
思考の深淵を垣間見られる。フランス現代哲学のやさしい入門書
芸術の国、文化の国、そして哲学の聖地、フランス。世界を牽引し続けるフランスの現代思想は、今なお輝き続けています。戦後のサルトルにはじまって、70年代以降のフーコーやデリダ、ドゥルーズまで、今の私たちの世界の基礎を築いた哲学がやさしく入門できる本を紹介します。
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戦後の世界を大きく変えた「構造主義」そして「ポストモダン」。社会学や政治学とも関わるフランスの現代思想を簡潔に紹介する入門書です。「大学の講義で聞いたことはある」ぐらいの人が、ちょっとフランス哲学の世界に浸りたい。そんなときにオススメのガイドブックです。
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嘔吐 新訳
ジャン‐ポール・サルトル(著) , 鈴木 道彦(訳)
戦後、一大ブームを巻き起こしたサルトルが説く「不条理」。なぜ人間の存在はこうも道理を超えたものなのか。哲学者であり作家でもあった彼が、不条理を真正面から捉え直して小説に仕立てた、めまいのするようなストーリー。やがて世界を揺り動かす実存主義へと続く、著者の思想的プロローグです。
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フーコー・コレクション 別巻 フーコー・ガイドブック
ミシェル・フーコー(著) , 小林 康夫(編) , 石田 英敬(編) , 松浦 寿輝(編)
「知」が歴史的にどう形成されてきたかを明らかにしたミシェル・フーコー。それが社会学や政治学、教育学をはじめ広範囲に影響したことにより、よく「フーコー以後」という表現が使われます。それほどフーコーは現代思想の世界において、思考法の枠組みを一変させた思想家です。主著解説や講義録を集めたフーコーを知るよきガイドブックです。
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言葉にのって
ジャック・デリダ(著) , 林 好雄(訳) , 森本 和夫(訳) , 本間 邦雄(訳)
現代フランス哲学を代表する1人、ジャック・デリダ。公教育での哲学教育推進に注力するなど、教育改革の先鋒としても活躍しました。本書は、ラジオのインタビューをまとめていて、はじめてのデリダにふさわしい一冊です。生い立ちをからめながら、世界とどう向きあけばよいのか。そんな知への激しい愛が感じられます。
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哲学とは何か
ジル・ドゥルーズ(著) , フェリックス・ガタリ(著) , 財津 理(訳)
現代の視点から哲学を丁寧に捉え直す好著。哲学教授のジル・ドゥルーズと精神科医で哲学者のフェリックス・ガタリは「管理社会」への警鐘をはじめ、現代を鋭く活写してきました。2人がともに歩んだ哲学の軌跡が見える総決算です。哲学・科学・芸術を峻別しながらその連関を探る、本格思想書といえるでしょう。
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