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ユーモアたっぷり!最強のロシア語通訳・米原万里の魅力が堪能できる本
在プラハ・ソビエト学校で小学生時代を過ごし、後にロシア語通訳者として活躍した米原万里は、鋭くもユーモアたっぷりの口調で綴った数多くの著書を残しています。ここでは、仕事での衝撃体験をおもしろおかしく綴ったエッセイ、ソビエトでの生活を綴った自伝、犬猫への愛が止まらないエッセイなど、「米原ワールド」が存分に堪能できる本を紹介します。
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これが正しいから、こう決まっているから・・・と、私たちはしばしば「常識」というものに苦しめられます。しかし本書には、そんな読者の常識を粉砕する仰天エピソードが満載されています。衝撃なのは「モスクワのベトナム人」のくだり。ルールなんてなんのその!空港で大暴れするベトナム人と必死に格闘するロシア人、その描写は必見です。
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テレビなどを見ていると、海外の要人が行う演説を同時通訳者がすらすらと訳していく場面に出くわすことがあります。本書では、そんな通訳者の実情や苦労話を紹介しています。単に「言葉を訳すだけ」では通訳者は務まらず、「方言はどう訳す?」「そのまま訳したら国際問題になる!」という苦悩を知れば、素人でも胸が打たれるはずです。
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激しい皮肉で生徒を罵倒するけども、どこか憎めない魅力をもつプラハ・ソビエト学校の舞踊教師オリガ・モリゾブナの人生を、主人公の志摩が約30年後に追う長編小説です。思い出と人とのつながりを頼りに、時代に翻弄された人々の悲劇を怒涛の勢いで描き切っています。実体験も織り交ざった小説では、エッセイとはひと味違った魅力を発見できるはずです。
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米原万里は小学生時代をチェコの首都プラハで過ごしていました。本書は在プラハ・ソビエト学校で出会った友人3人との思い出と、再会を綴ったエッセイです。人種や宗教が入り混じることの難しさ、国と時代に翻弄される人々、そして移り変わっていく人の心。そんなどこか悲しくも、瑞々しい物語3編が収められた一冊です。
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びっくりするほどの愛情を、犬と猫に注いでいる米原万里。本書は犬好きや猫好きはもちろん、そうでない方も必見の一冊です。注目なのは、「全ロシア愛猫家協会」という団体。そんな団体あるの!?という疑問はさて置き、読後には、「すべての家庭に猫を一匹ずつ」というこの団体の目標が達成されることを、心の底から願っていることでしょう。
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