大人な対応にドキッ！年上男性の魅力にハマるコミック

母の再婚相手に娘がいることをバラしてやろうと、ローマにのりこんだ21歳のニコレッタ。ところが再婚相手が経営するレストランのカメリエーレ長であるクラウディオを紹介されてから、目的が変わっていきます。老眼鏡にやさしそうな雰囲気、キレイな物腰、数々の紳士な振る舞いのクラウディオ。読者もすっかり虜になってしまいます。

料理が自慢の辺鄙な宿「とびうお荘」。中年の主人1人での切り盛りは難しく、求人を出したところ、ワケありな若い女性・岩松梢が訪れます。梢を雇い宿は活気を取り戻し、さまざまな想いを秘めた客が宿を訪れる様子が描かれます。梢について深く詮索せず、心中は穏やかでなくても顔に出さず、さりげなく見守る主人が素敵です。

翻訳家を目指してドイツ文学を専攻する朝比奈元子。地味で黒っぽい服装から、シュバルツ（黒い）さんと周囲から呼ばれています。そんな彼女が想いを寄せるのは榊郁夫教授、64歳。ドイツ語に造詣が深い教授は、元子の論文や才能を気にとめ、褒めたり励ましたり、やさしい言葉をかける心配りを見ていると、元子の好意に共感できます。

30代半ばで独身のつぐみ。入院中の祖母の家で休暇を過ごしていたところ、祖母が急死。その家の離れに、染色家だった祖母の教え子だったという52歳の男性・海江田が現れ、2人の奇妙な暮らしがはじまります。海江田は理路整然とした冷静な口調ですが、つぐみが困ったときにそっと手を差し伸べる距離感が絶妙です。

青木薫、26歳が派遣の医療事務として働きつつ、ネイルサロンを開業して奮闘する様子が描かれています。ある日、外科医の矢飼黄河、45歳の無理な頼みを聞いてから、2人の距離が近づきます。矢飼は毒舌ですが、腕がよいことで有名。経営について薫にシビアな言葉を投げかけますが、厳しいながらも真剣に向き合うやさしさを感じます。