夜の蝶の華やかで厳しい世界。女同士の仁義なき戦いにハラハラするコミック

父の工場が1億5千万の借金を背負ってしまったことを知った彩は、大学を辞めてキャバクラで働くことになります。お嬢様の彩が自然な振る舞いでお客のハートを次々につかんでいくのを、周りのベテランキャバ嬢は気に入りません。不名誉なうわさを流されたりしながらも淡々と頑張る彩に、女の意地を感じます。

彩香は、スナックを切り盛りしながら女手一つで育ててくれた母を亡くします。「夜の世界で女帝になってやる」と高校を辞め夜の世界へ飛び出した彩香を待っていたのは、夜の蝶たちの陰湿な新人いじめ。しかし持ち前の根性と頭のよさではねのけます。若い彩香が才覚と度胸で女帝へとのし上がっていく姿が痛快でたまりません。

六本木のクラブの元ナンバーワン・明菜は、28歳の落ち目ホステス。でもあるきっかけから周りをよく見るようになり、今やお店の皆に頼られるアネゴに。でも、どんなふうに輝いても陰口がチラリ聞こえてくる・・・。夜の女の闘争心や妬みと同時に、友情の絆もあふれるほどに描かれ、読後は爽やかな気持ちになれるコミックです。

大きなキャバクラグループを乗っ取られ悶死した父の敵を討つためキャバ嬢になった舞。待ち受けていたのは、ナンバーワンキャバ嬢と取り巻きによる悪質ないじめでした。足をかけて転ばされるなど序の口で、「なぜそんな悪辣な方法を思いつくのか」とあきれるほどいじめはエスカレート。それでも負けない舞の信念が見事です。

江戸時代、大きな商家の娘だった椿は火事で焼け出され、身売りされます。「どうせなら日本一の花魁に」と臨んだ吉原の道は険しいものでした。吉原の花魁のトップである鷹尾つきの見習いとなり、徐々に人気が出る椿は、同時に他の見習いの妬みも買います。謀られ、窮地に立たされたときに見せる椿の啖呵は迫力満点です。