胸を張って生き生きと戦う女性の姿に、気持ちみなぎるコミック

生まれたときから「男だったら」といわれ続けた女王 タニアと侯爵家の一人娘 エキューを中心とした、王室コメディ。貴重な染料を得るために毒蛇がいる沼に入り、その染料で作ったドレスで美しく着飾って社交界を魅了したり。したたかさと強さ、女であることを最大限に活かして、周囲を認めさせるべく戦う姿に、勇気がもらえます。

主人公・松方弘子は、男顔負けの仕事ぶりでバリバリ働く「働きマン」。雑誌編集という仕事柄、昼夜逆転・深夜残業も当たり前。化粧も落とさずに気絶するように寝て、また取材に行く生活を続けながら「30歳で編集長になる」夢に向かって猛進します。その姿を見れば、働き女子ならハートに火がつくこと必至です。

「女だから」となめられる新人教師のナッキーは、学級崩壊や不登校、望まぬ妊娠などの諸問題に、悩みながらも解決の糸口を探そうと奮闘します。しかし思うように相手に言葉が伝わらなかったり、悩んだ末の決断が事態を悪化させることも。それでも、生徒に向き合い続けることをやめない強さに、胸が熱くなり涙が止まりません。

いがみあう2国の諍いを収めるための政略結婚を受け入れた、度量の深さをもつサーラ姫。自分への陰口には言い返すこともできないのに、結婚相手の悪口は放ってはおけません。意地悪な族長との酒飲み対決だけでなく、国の変革にも立ち上がります。相手を想う気持ちや、降って沸いた運命にも笑顔で向き合う強さを見習いたくなります。

莫大な借金の肩代わりに結婚させられることになった女子高生の咲十子。許嫁は、たった10歳の天才少年でした。年齢差や住む世界の違いなどを気にする周囲の嫌がらせにも、決して自分を曲げない咲十子。皮肉や陰口も軽やかに受け流す強さで、幼い許嫁と自分の恋を守ろうと奮闘する咲十子の背筋につられて、読者の背筋もピンと伸びます。