方言女子がもっと気になる!?なまりがたっぷり効いた方言小説

高知で生まれ育ち、地元を拠点に活躍した作者の生家をモデルに、両親の幼少期から紐解く長編小説です。大正期、高知の芸妓紹介業という特殊な環境の悲喜こもごもが、作者の分身である綾子の成長にどう影響を与えたのか。女性が話す土佐弁に、竹を割ったようなさっぱりとした気っぷのよさを感じながら、古きよき土佐弁を楽しめる一冊です。

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冬場は深い雪で閉ざされる新潟。老舗の酒蔵に生まれた娘・烈の反省を描きます。幼少期に眼病を患ってやがて失明してしまう主人公とその家族の苦しみや悲しみ、そして愛情の深さ。気性の激しい烈が話す新潟弁は、運命に翻弄される彼女の生き方を深く読者に印象づけます。

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高知の架空の山村に帰省した、主人公の比奈子。幼なじみの母親が、事故死した娘をよみがえらせるために四国霊場を通常とは反対方向で回る「逆打ち」を続けていることを知ります。やがて続々と比奈子に巻き起こる怪奇現象。土佐弁のもつ素朴な語感が、物語のおどろおどろしさをますます演出しています。

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表題作「國語元年」は、明治初期を舞台に日本の方言が次々と登場する脚本です。明治政府から「全国統一話し言葉」を作るよう命じられた主人公が、全国から集まった人々と言葉の問題に取り組む姿が描かれています。共通語の誕生の結果、失われた日本の多様性に気づく一冊。飛び交う豊かな方言が魅力的です。

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駄菓子屋を営む74歳の波川まつ尾は、日がな一日近所のお婆ちゃん相手にコテコテの名古屋弁で楽しませます。ある日、知り合いの寝たきりのお爺さんが被害者の殺人事件が発生。「大変だぎゃあ！」とばかりに事件解決のため、お婆ちゃんたちが立ち上がります。会話はほぼ、人なつっこく人情味たっぷりな名古屋弁の方言小説です。