こんな姿もアリ!?有名文豪たちの新たな魅力を描き出したコミック

孤児院を追われた主人公・中島敦が、自殺志願の男を助けたことから物語ははじまります。中島はじめ、太宰治や芥川龍之介など、誰もが知る文豪たちが作品にちなんだ異能力をもつ戦士として登場するバトルコミックです。どの文豪もイケメンとして描かれ、異能力は作品名や作家の背景が反映されているので、勉強にもなります。

小林秀雄と中原中也、恋人である長谷川泰子の三角関係を繊細に描き出したコミックです。恋愛関係だけでなく、文学世界での才能の差、日常生活格差など、さまざまな視点から3人の複雑な関係が浮き彫りになっていきます。中原中也の純粋であどけない姿と、友情と嫉妬の間で苦しむ小林秀雄の、人間くさい様子が見どころです。

登場するのは、すでにこの世を去った文豪たち。滝沢馬琴や清少納言をはじめ、谷崎潤一郎や川端康成など近代の文豪たちまで幅広く登場するのですが、見どころは彼らがライトノベルを書いたりオタク文化にはまったりと、ユーモラスに現代化して描かれていることです。現代風な文豪たちの姿が、おもしろおかしいコミックです。

作家としても1人の人間としても、日本の歴史に大きな功績を残した文豪・夏目漱石。「気難しい」「とっつきにくい」といったイメージを一新する、ときにかわいらしく、ときに笑える漱石の普段の姿が描き出されています。特に弟子たちとの愛情豊かな関係性が紹介されていて、漱石の人間味を感じられます。

どこかミステリアスなイメージのある芥川龍之介を、家族や友人との関係、暮らしていた町、人生の一コマといった視点から切り取ったコミックです。関東大震災時のエピソードや漏らした言葉、恋愛模様なども丁寧に描かれています。芥川龍之介の人物像を知り、親しみを感じられるようになるでしょう。