ブックキュレーターhonto編集員
驚きに満ちた量子の世界。その基礎を知るための量子力学の本
目に見えないミクロの世界では、にわかには信じがたい不思議な出来事が起きています。そんな量子の世界を解明し、また科学技術として応用するのが「量子力学」です。量子力学を通すと、世界はどんな風に見えるのでしょう?驚きの量子の世界を知るための、入門編としてオススメの本を紹介します。
- 52
- お気に入り
- 2738
- 閲覧数
-
先生、それって「量子」の仕業ですか?
大関 真之(著)
量子とは、原子よりももっと小さなこの世界の構成要素で、光もその一つです。そして光はガラスを通り抜けることができますが、よく考えるとこれって不思議なこと。そう、量子は壁をすり抜けることができるのです!こうした日常の事例から量子を平易に解説してくれていて、入門書に最適な一冊です。
-
およそ百年にわたって、「量子」は物理学者によってさまざまに解釈され、また論争されてきました。アインシュタインもその渦中にいて、一方の量子が発した情報が光よりも速く他方に伝わる「量子もつれ」を、かの天才でさえ信じようとしなかったのです。本書ではそういった量子の歴史を、いくつもの逸話を交えて紹介しています。
-
量子力学と私
朝永 振一郎(著) , 江沢 洋(編)
日本を代表する量子物理学者・朝永振一郎が、研究を通じての量子力学との苦闘を綴った随筆集です。本書に収録されている「光子の裁判」では、量子の一つである光が粒子である「と同時に」波でもある、というとんでもない性質について、裁判で光を問い詰めるという設定でわかりやすく、かつユーモラスに解説されています。
-
生物は量子のように壁を通り抜けたりはできません。しかし本書によると、渡り鳥や遺伝子、酵素、嗅覚の働きなどに目を向けてみると、量子は私たちの生命活動をしっかりと支えているのだそうです。たとえば、量子に「いたる所に同時に存在できる」という性質がなければ、生命は存在しなかったとか。生命の神秘は量子にあり!?と思わされる一冊です。
-
量子コンピュータとは何か
ジョージ・ジョンソン(著) , 水谷 淳(訳)
二進法、つまり0と1のいずれかを選んで計算を行うのが従来のコンピュータです。しかし量子がもつ「重ね合わせ」という性質を使えば、なんと0であると同時に1であることができるのです。そうすれば計算速度が格段に上がります。そんな驚くべき次世代のコンピュータが開発されつつある、ということを綴った一冊です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です