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そこまで書いちゃっていいの!?作家が赤裸々に綴った日記本
他人の日記を堂々と読めるのが、日記本の魅力。公開を前提としているものもありますが、「日記」という言葉には、どこかブログよりも個人的で秘密めいた響きが感じられます。そんな日記本のなかから、読者が赤面したり、ドキッとしたりするほど赤裸々に綴られたものを集めました。
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当時医学生だった筆者が、終戦前後の東京での生活を綴った日記です。焼け跡や生活苦の描写とともに目を引くのは、本番が心配になるほどダラダラした防空訓練や、テストを受けたくないからと空襲が来ることを願う学生たち。そんなテレビや新聞では知ることのできない、戦時下のリアルな雰囲気を伝えてくれる貴重な一冊です。
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カフカが残した膨大な日記のなかから、夢の記録やアフォリズム風の文章を抜粋して収めた本書。具体的な生活の記録は一切ないものの、『2人でいると、彼は1人のときよりも孤独に感じる』『書くことは冗談であり、絶望である』など、彼の孤独の深さや作家としての不安が、読者の胸をえぐるような迫真さで表現されています。
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筆者が過去2度にわたる失踪体験を告白したドキュメンタリーコミックです。自殺未遂、ホームレス生活など、内容はショッキングながら、ギャグマンガのような軽快なタッチで描かれていて、どこかポップな印象。ゴミ漁りのコツやお金の探し方の解説まであって、一歩間違うと「失踪のススメ」にも読めてしまう、危険な一冊です。
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私は生まれなおしている 日記とノート1947−1963
スーザン・ソンタグ(著) , デイヴィッド・リーフ(編) , 木幡 和枝(訳)
20世紀を代表するアメリカの知識人 ソンタグの、14歳から30歳までの日記を集めた一冊です。読書録からうかがえる早熟であくなき知的探求心と、同性愛者としての恍惚と不安。過激で挑発的な発言で知られた彼女ですが、強さも弱さもさらけだした本書を読むと、1人の人間としてグッと身近に感じることができるでしょう。
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Romazi nikki 啄木・ローマ字日記
石川 啄木(著) , 桑原 武夫(編訳)
奥さんが読めないように、ローマ字で書かれた石川啄木の日記。そのせいか、彼の乱れた生活が驚くほど大胆に綴られています。家賃は滞納、友達からの借金は返さない、給料が入ったらすぐに遊郭にいく。引用するのもはばかられる生々しい性描写まであり、歌人・啄木の純朴なイメージが一瞬で吹き飛んでしまう一冊です。
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