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これで堂々とサボれる!?閲覧注意な「怠け」をすすめる本
残業が社会問題になり、働き方改革が叫ばれても、サボりが認められることはありません。けれど、どんなに「働かざるもの食うべからず」といわれても、ときには怠けたくなるのが本音でしょう。そこで、古今東西の「怠け」について書かれた本を集めました。社会制度について考えるもよし、サボるときの言い訳に使うもよし。いろいろ活用できます。
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働きもので知られるアリですが、実は7割のアリは何もせず休んでいるという、衝撃の事実で幕を開ける本書。進化生物学者の著者は、アリやミツバチなど社会をもつ生物では、「働かないものがいる社会の方が労働が効率化され、全員が働く社会よりも存続する」ことを発見します。怠けに対する固定観念を覆してくれる一冊です。
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『一切合切怠けよう、恋するときと、飲むときと、怠けるときをのぞいては』という引用ではじまる、怠惰への誘惑に満ちた一冊です。人間は労働を神聖化することで活力を失った、労働時間は1日3時間で十分、「人権」よりも何千倍も大切な「怠ける権利」を宣言せよなど、著者の過激な主張は全編とどまることを知りません。
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怠惰への讃歌
バートランド・ラッセル(著) , 堀 秀彦(訳) , 柿村 峻(訳)
労働が価値をもつのは、働くことそのものがよいことだからではなく、それがもたらす閑暇が、本来の人間的な活動を可能にするからだと著者は語ります。分析哲学者であるだけに文章は硬めですが、その分、超ロジカル。全編にわたり、人間と社会における怠惰の重要性について、圧倒的な説得力をもって展開されています。
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これでいいのだ怠けの哲学
トム・ホジキンソン(著) , 小川 敏子(訳)
ヒマを罪悪だと思い、つい忙しくしてしまう人に向けて書かれたような本です。作家 オスカー・ワイルドの『何もしないということほど難しいことはない』をはじめ、ニーチェ、チェスタトンら過去の偉大な怠け者たちの名言がたくさん引用されているところが魅力。怠けやサボりを正当化したいときにも使える、実用的な一冊です。
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バートルビーと仲間たち
エンリーケ・ビラ=マタス(著) , 木村 榮一(訳)
作家は書くことが仕事ですが、文学の世界では「書かない」ことで名を残す作家たちが存在します。本書は、生涯一冊も書かなかったソクラテスをはじめ、ランボー、カフカ、サリンジャーら、古今東西の非生産的な作家のエピソードを紹介。ユーモラスでありながらも、読者を「怠けとは?」という疑問に誘う、哲学的小説です。
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