ブックキュレーターフォトグラファー・記者 長塚奈央
収集物に過去や世界や宇宙を見つける!すばらしき博物館の世界を覗き見る本
世の中には様々なテーマの博物館があって、圧倒的な規模のコレクションはもちろん、たった一人が集めた小さな収集にさえ世界の一端が凝縮されているようでよく足を運びます。博物館とは「集めて・保管して・並べて・見せる」場所。その行為はどれをとってもすごく「人間らしい」とも感じます。そんな博物館の雰囲気が楽しめる本を集めました。
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インターメディアテク 東京大学学術標本コレクション 日本郵便+東京大学総合研究博物館JPタワー学術文化総合ミュージアム
西野 嘉章(編) , 東京大学総合研究博物館(編集)
東京駅の前に建つ商業施設「KITTE」内にある「インターメディアテク」は、東京大学創学以来のコレクションを常設。年月を感じさせる陳列ケースと赤を基調とした館内を、まるで見て歩いているかの様な視線で切り撮った写真とリスト全400ページで構成した一冊。館内に順路がないようにぜひ好きなページからめくって。
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キュッパのはくぶつかん
オーシル・カンスタ・ヨンセン(さく) , ひだに れいこ(やく)
丸太の男の子「キュッパ」が主人公の絵本。彼が森に落ちていたおもしろいものを拾うところから始まるストーリーは、ほのぼのとしていながら「博物館」の成り立ちや意味を明快に伝えてくれる。2015年には東京都美術館で実際にこの絵本を入り口にした展覧会も。ラストページでのキュッパの発見もなるほど!です。
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国立科学博物館のひみつ
成毛 眞(著) , 折原 守(著)
博物館といえばここを思い浮かべる人も多いのでは。そんな上野の「国立科学博物館」も実は展示されているのは全コレクション430万点のうちのわずか0.3%(本書より)なのだからびっくり。続編となる「地球館探検編」と合わせて予習に復習に。そして次に紹介する小説を読む前にぜひ!映像がオーバーラップするかも。
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パリ五段活用 時間の迷宮都市を歩く
鹿島 茂(著)
19世紀を中心にフランスの社会、文化、文学などについて多数の著作がある鹿島茂さんは、ご本人も古書や版画などの収集家。わかりやすい文章とユニークな切り口で、個人的には読むといつも「博物館」に似た空気を感じます。「食べる」「かぐ」「歩く」「しのぶ」などの動詞からかつてのパリの風景を伝えてくれる一冊。
ブックキュレーター
フォトグラファー・記者 長塚奈央1973年東京生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業ののち、パルコブックセンター本部勤務を経てカメラマンに転身。書籍や雑誌を中心に料理や雑貨、インテリアの撮影を多数手掛けるほか、カメラ学校の講師などもつとめる。著書に自ら旅し、食のシーンから街の空気を写真と文章で綴った『上海口福案内』がある。近年は撮影の傍ら、地域に密着したWebニュースの記者として積極的な取材活動も行っている。日常からあっという間に非日常へとワープできる本と映画、舞台が生活に必要不可欠。
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