ブックキュレーター翻訳家・ライター 柳澤はるか
コミュニケーションに疲れたときに読みたい本
人付き合いやコミュニケーションに疲れてクタクタなとき、優しく私を守り、寄り添ってくれたノンフィクション5冊をご紹介します。これらの本を手にとり、ひとまず「あーあ、なんだか、疲れちゃった」と、肩の荷を下ろすところから、はじめませんか。再び頑張るのは、そのあとで。
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「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である SOLO TIME
名越 康文(著)
私たちは実に多くの時間とエネルギーを、群れの中で過ごす「ソーシャルタイム」に費やしている。そして、他人の期待に応えるために消耗してしまう。そこで著者が勧めるのは、群れから離れてひとりで過ごす「ソロタイム」。著者が説く「人間というのは本来、どう生きたってかまわない」という大原則が、優しく心に響きます。
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社会人大学人見知り学部卒業見込 完全版
若林 正恭(著)
著者は「ネガティブ」で「考え過ぎ」で、「大人数の飲み会が苦手」。もしあなたが同じ種類の人で、社会生活のあれこれに疲れてしまったというならば、著者が自ら実験・観察・考察を繰り返しながら、ネガティブで人見知りな人間なりの、“社会人”としてのまあまあOKな振る舞いにたどり着く過程を見届けてはいかが。
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みんなでワイワイするよりも、1人でいるとほっとするのは、もしかするとあなたが、「とても敏感な人」だからかもしれない。北欧デンマークで心理療法士として活躍する著者は、本書を通じ「敏感な自分の扱い方」を丁寧に教えてくれる。敏感さは「神経質」とは違う、愛すべき「能力」なのだ。著者ももちろん「敏感な人」。
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マッティは今日も憂鬱 フィンランド人の不思議
カロリーナ・コルホネン(著) , 柳澤 はるか(訳)
静けさとパーソナルスペースを大事にする典型的フィンランド人、マッティが遭遇する憂鬱なシチュエーションを描いた1コママンガ。店員さんに話しかけられると憂鬱、自己アピールや褒められるのが苦手など、シャイで控えめなマッティの憂鬱を読み進めるうち、自然と自分の憂鬱までもが癒やされていく、魔法のような一冊。
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これ以上ないほどコミュニケーションに疲れたら、もういっそ人間について考えるのはやめましょう。SNSの「いいね」を要求したり、メールの返信を催促したりしない静かなる存在、「木」について考えませんか。でもこの本によると実は、森の樹木たちも、ある方法で「コミュニケーション」をとりあっているらしいです。
ブックキュレーター
翻訳家・ライター 柳澤はるか1985年生まれ、東京大学文学部言語文化学科卒。20代後半、偶然訪れた北欧の国々にシンパシーを覚えたのをきっかけに北欧の研究をはじめ、現在は、翻訳や執筆、講演などをとおしてフィンランド文化を中心に発信している。訳書に、フィンランドのベストセラーコミック『マッティは今日も憂鬱――フィンランド人の不思議』『マッティ、旅に出る。――やっぱり今日も憂鬱』、フィンランド独特の精神「SISU」と幸せの秘密にせまる実用書『フィンランドの幸せメソッド SISU(シス)』(いずれも方丈社)がある。東京在住、森の暮らしとの2拠点生活を模索中。
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