ブックキュレーターライター・研究者 トミヤマユキコ
〈お母さん〉の多様性を知るための本
お母さんは優しくて明るくて頼もしい。CMなんかを見ているとそういうイメージばかりだけれど、実際のお母さんには、いろいろな種類があって、決して一枚岩じゃない。お母さんだっていろいろだ。当たり前のことなのに、案外知られていないお母さんの世界を知ることは、われわれの結婚観や家族観の更新をうながすだろう。
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ド・レミの子守歌
平野 レミ(著)
エンタメ力の高すぎるお料理愛好家として知られる著者による育児エッセイは、彼女らしいユーモア精神と、非常に繊細な観察眼の両方が楽しめる。子どもが「初めて」を体験するとき、お母さんもまた「初めて」を体験しているわけだが、その両方が、等価なものとして書きつけられているところが本当にすばらしい!
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ババァ、ノックしろよ!
TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(編)
TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』(通称タマフル)の人気投稿コーナーを書籍化。いつの世も、ノックレスで我が子の部屋に侵入してしまうお母さんの無神経は健在(笑)。被害報告で笑い、ときにホロリとさせられる。なんだかんだいって最後は「お母さんありがとう」と思ってしまう一冊。
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村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝
栗原康(著)
アナーキストとして、あるいは婦人解放運動家として、28年の人生を一気に駆け抜けた伊藤野枝。お母さんとしての彼女は、大杉栄の仲間をベビーシッターにしたり、子どものうんこを縁側から投げ捨てたり、破天荒を通り越してもはや雑・・・なのだが、エネルギーいっぱいに子を産み育てる様子からは、本当に元気がもらえる。
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旦那さんに主夫をやってもらうくらい仕事好きな著者が、そもそも子どもを産むかどうかも含め、ゼロから徹底的に考えまくるプロセスは、とにかく「誠実」のひと言に尽きる。まったく子どもを欲しいと思わない人や、同性愛カップルにもインタビュー調査するなど、広い視野で妊娠・出産・育児について考えることができる。
ブックキュレーター
ライター・研究者 トミヤマユキコ1979年生まれ。ライター。早稲田大学文化構想学部助教。大学では少女マンガ研究をメインとしたカルチャー関連講義を担当。また、ライターとして『ESSE』『ちくま』『yom yom』『エル・グルメ』などで、ブックレビューやコラム、評論を多数執筆。著書に『パンケーキ・ノート おいしいパンケーキ案内100』(リトルモア)、『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』(清田隆之との共著、左右社)がある。
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